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負け組奴隷生産職は『武具生成』チートで成り上がる ~無限に生産できる最強装備なら復讐も簡単です~ 作者:八神鏡
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第二十七話 『     』

 待ち合わせしていたギルドに集合した後、俺たちは早速クエストに出ていた。

「今日はどんなクエストを受けるんだ?」

「ヤバい奴を倒す、ってことだけ今は伝えておく。結構な強敵だけどよ、てめぇにはサプライズの意味も兼ねてるから、直前まで内緒にさせてくれ。あれだ。新加入の祝いってところだ」

 そう言われては、深く聞くことはできなくなってしまうな。

 なんだか照れくさいけど素直に嬉しかった。俺が見て喜ぶ魔物なんているのかどうかはちょっと分からないのだが……きっと何かしらのサプライズが待っているのかもしれない。

 外界にて、更に奥地へと足を踏み入れる。

 ここは本当に未開の地だった。外界は基本的に人の手が加わっていないのだが、国から国に繋がる街道などは一応ある。しかし俺たちが着ていたのは本当に人間とは無関係の場所だ。

 こんな場所にいる魔物か……恐らくはかなりの強敵なのだろう。
 勇者たちもかなり警戒していた。

「なぁ、アーム……祝う本人にこんなこと頼むのもあれだけどよ、今から戦う敵はかなりの強敵でな」

 最早方向も距離も分からなくなった場所で、勇者は足を止めた。
 木々が生い茂っており周囲の状況もよく分からない。これなら魔物に見つかることも早々ないだろう。

「でも俺たちなら大丈夫じゃないか?」

 このメンバーなら、どんな敵だろうと負ける気はしない。
 俺の言葉に勇者は苦笑しながら、軽く頷いた。

「まぁ、そうなんだが……手こずりそうなんだよな。俺としては、サクッと終わらせたいんだ。そのためにさ――」

 そして勇者は、今まで何度も見た邪気のない笑みを浮かべてこんなことを言った。



「俺たちのために、武具を作ってくれねぇか?」



 その願いに、俺は首を傾げそうになった。
 いやいや、お前らなら今の武装でも十分に強いだろ。そこまでする必要はあるのだろうか――と。

 だが、次の一言によって、俺は疑念を瞬時に消した。

「俺たち、『仲間』だろ? てめぇの足を引っ張りたくねぇんだよ……てめぇの背中、守らせてくれねぇか?」

 ――そうだ。
 俺たちは『仲間』だ。

 助け合って当たり前の関係なのである。
 それに、背中を守りたいだなんて嬉しいことを言ってくれたのだ。その思いに、仲間ならしっかりと応えるべきだろう。

 そう思って、俺は大きく頷くのだった。

「分かった。どんな武具がほしいか言ってくれ」

「ああ……助かるよ。悪いな、手間かけさせちまって」

「気にするな……な、仲間だろ?」

 照れくさい台詞を口にしつつ、俺はみんなから武具の要望を聞き出した。

 まずは勇者から。

「俺は、そうだな……魔法でも硬い岩でも斬れる剣がほしい。あと、斬撃を飛ばせるともっと攻撃の選択肢が広がっていいな」

「分かった」


【武具生成スキル・発動】
『形状:剣』
『付与属性:なし』
『特殊効果1:魔法切断』
『特殊効果2:斬撃射出』
『性能1:切れ味特化』
『性能2:物理ダメージ増加』
『性能3:攻撃力上昇』
『性能4:攻撃力向上』
『性能5:攻撃力倍加』
『性能6:攻撃力増加』
『性能7:重量軽減』
『性能8:耐久力上昇』



 次は戦士に。

「アーム殿、悪いな! 儂にはガントレットを頼む!! 炎と雷の魔法が付属していると、儂も前衛としてもっと動けると思うのでな!!」

「了解」


【武具生成スキル・発動】
『形状:ガントレット』
『付与属性1:炎』
『付与属性2:雷』
『特殊効果:属性付与』
『性能1:魔法ダメージ増加』
『性能2:物理ダメージ増加』
『性能3:攻撃力上昇』
『性能4:攻撃力向上』
『性能5:攻撃力倍加』
『性能6:攻撃力増加』
『性能7:重量軽減』
『性能8:耐久力上昇』



 そして、魔法使いと神官にも。

「私は魔力効率と威力を増幅するような杖があればいいですね……あと、このローブのような防具の作成は可能ですか?」

「僕も、魔法使いさんと同じような杖と防具がいいかな……あ、でもローブじゃなくて、ちゃんと神官服にしてね?」

「……やってみる」


【武具生成スキル・発動】
『形状:杖(2つ)』
『付与属性:なし』
『特殊効果:なし』
『性能1:魔法ダメージ増加』
『性能2:物理ダメージ増加』
『性能3:攻撃力上昇』
『性能4:攻撃力向上』
『性能5:攻撃力倍加』
『性能6:攻撃力増加』
『性能7:重量軽減』
『性能8:耐魔力効率上昇』



【武具生成スキル・発動】
『形状:ローブ』
『付与属性:なし』
『特殊効果1:筋力上昇』
『性能1:魔法ダメージ軽減』
『性能2:物理ダメージ軽減』
『性能3:防御力上昇』
『性能4:防御力向上』
『性能5:防御力倍加』
『性能6:防御力増加』
『性能7:重量軽減』
『性能8:耐久力上昇』



【武具生成スキル・発動】
『形状:神官服』
『付与属性:なし』
『特殊効果1:筋力上昇』
『性能1:魔法ダメージ軽減』
『性能2:物理ダメージ軽減』
『性能3:防御力上昇』
『性能4:防御力向上』
『性能5:防御力倍加』
『性能6:防御力増加』
『性能7:重量軽減』
『性能8:耐久力上昇』


 ローブと神官服については初めて生成したのだが、普通にできた。
 どうやら俺の『武具生成スキル』は戦いに関する装備ならどんなものでも生成できるようである。せっかくなので俺の装備と似たような、防御力の高い防具を作った。

「アーム、ありがとう。てめぇのおかげで、俺たちは強くなれた」

 勇者のお礼の言葉に、頬が緩んだ。

「仲間……だから。お礼なんていいよ」

 俺は、こいつらに救われた。
 他人なんてクソだと思っていた。俺以外の人間を心の底から信用していなかった。

 でも、勇者たちは俺に『信頼』という言葉を教えてくれた。

 今にして思い返すと、復讐に囚われた自分がとてもみっともなく思える。
 復讐なんてくだらないこと、もう忘れた方がいい。

 これからは『仲間』と一緒に、楽しい毎日を送るのだから――









「じゃあ、そろそろ死ね」







 一瞬、何が起こったのか分からなかった。
 ただ、ありのままの事実を言葉に並べるとしたら……俺の背中に、今しがた渡したはずの剣が突き刺さっている、ということだった。

「――え?」

 痛みよりも先に、混乱が俺を襲った。
 何も分からなくなって、俺は呆然とすることしかできなかった。

 そんな俺に、勇者は笑う。
 いつものように、邪気のない笑顔で。

「今回の討伐対象は、てめぇなんだよ……仕えていた家から逃げ出し、あまつさえ魔族の逃走を手引きし、貴族の冒険者を脅迫し、そして奴隷生産職のくせに俺たちと同じ冒険者になったことが、てめぇの罪だ。ギルドから指名手配が出ていたことに気付かなかったのか? アハハハハハ! てめぇ、バカじゃねぇのか!?」

 Aランク最難クエスト。
 その対象は『俺』らしい。

 …………。
 しばらく、声を発することもできなかった。

 ただ、ふと気づいた事実に――俺は、我を忘れた。

「裏切った、のか?」

「おう。そうだが、言わないと分かんねぇのか?」

「――っ!!」

 そう。俺はどうやら『裏切られた』みたいである。
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