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負け組奴隷生産職は『武具生成』チートで成り上がる ~無限に生産できる最強装備なら復讐も簡単です~ 作者:八神鏡
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第二十一話 Cランククエスト

「……これが良さそうだな」

 ギルドの掲示板から、Cランクの冒険者が受けられるクエストを一つ選ぶ。
 内容は『旅人を襲うゴブリンを討伐せよ』というものだった。

 どうもあちこちの街道に巣食っているらしく、そのうちの一つの団体を討伐してほしいとのこと。

 他国との交易にも支障が出てしまうので、緊急度は高めだった。そのおかげか報酬も良い。
 他のクエストも見てみたが、これが一番稼げそうだった。入手ポイントも高めである。

 今はまだCランクだが、いずれはBランク、Aランクと地位を高めていきたい。
 高い収入が見込めるようになったら家も買いたいのだ。やりたいことがたくさんあるが、まずは金である。

「おい、行くぞ」

「は、はいっ」

 セリスについて来るよう命じて、掲示板に張られていた『ゴブリン討伐』の発注書をギルドの職員に手渡す。

 すぐにクエストの参加申請が受理され、詳細の記された依頼書と一緒に外門の通行許可証をもらった。

「あなた様のお帰りをお待ちしております」

 そんな一言で見送られて、俺たちは外界へと出る。
 数日前にEランクのクエストで出てはいるので慣れてきているが、やはり外の世界は不思議な感じがした。

「……どこの街道がいいんだろうな」

 と、ここで依頼書を確認してみる。
 街道のあちらこちらにゴブリンは巣食っているようなので、行先の候補は幾つかあった。

 なるべく近い方がいいが、依頼書に記載されている地図は省略されており距離や方角が分かりにくい。

 仕方ない。セリスに聞いてみるか。

「おい、どこか一番近い?」

「……えっと、たぶん西の方が距離的には近いわ」

「そうか。道は分かるのか?」

「たぶん……昔、クエストで通ったことがあるの」

「じゃあ案内しろ。先に歩け」

 道が分かるならちょうどいい。
 セリスに先導させよう。

「はい、分かりました……」

 彼女は言われた通り前を歩く。
 本当に従順になったものだ。つい一週間くらい前まで俺を嘲笑っていたやつと同一人物とは思えない。

 今の彼女はまさしく奴隷だった。
 俺に逆らわないところは悪くない。まだまだ奴隷だった時の苛立ちは消えていないが、この調子ならいずれ解放してやってもいいかもしれないな。

 こいつで遊ぶのに飽きた時にでも、自由にさせてやるか。
 それまでには自立心なりをしっかり養ってほしいものである。

「もっと早く歩け」

「ひぅっ……わ、分かりました」

 時々後ろからせっつきながら、しばらく歩く。
 だいたい一時間くらい経っただろうか。それくらいで目的の場所が見えてきた。

 近いな……こんなところにまで魔物がいるのは危ないかもしれない。

 やつらはどうも変な知恵をつけたようで、街道を進む商人や旅人を組織的に襲っているようだ。

 遠くからその地点を確認してみると、ゴブリンらしい姿があった。

 深緑の毒々しい色合いをした肌に、醜悪な顔立ち……聞いていたゴブリンとそっくりそのままの形状である。手には短剣のようなものを持っていた。

 どうやら武装もしているようだ。

「……もっとしっかり見たいな」

 俺とセリスは今、街道が見渡せる丘の上からゴブリンの様子を観察している。

 少し距離が離れているのでゴブリンに気付かれることもないだろうが、こっちもよく見えないのが残念である。

 敵の数や構成などを把握しておきたい。
 そのための武具を生成することにした。


【武具生成スキル・発動】
『形状:ヘルム』
『付与属性:なし』
『特殊効果1:望遠』
『特殊効果2:感知』
『性能:なし』


 生成したのは偵察能力に特化したヘルムだ。
 それをかぶってから、再びゴブリンのいる方向を観察する。

 武具のおかげで、先程よりも鮮明にあちらの様子が確認できた。

「数は十二……短剣を持ったゴブリンが地上に二匹、弓を持ったゴブリンが木の上に五匹、草陰に隠れて網を構えているのが五匹か」

 配置、武装、構成まで確認できたら、相手の攻め方が分かってくる。

 まずは地上の二匹が囮役、あるいは追い込み役として獲物を木の近くにおびき寄せ、そこで弓を持ったゴブリンが狙撃するのだろう。恐らく矢には毒のようなものも塗られているはず。相手の動きが鈍くなったところで、草陰に隠れているゴブリンが捕獲する――と、たぶんそんな感じだと思った。

「おかしい……ゴブリンは頭が悪いと聞いていたんだが」

 作戦としては定石というか、悪くないように思える。
 待ち伏せしていることといい、変な知恵をつけているな……変異種だろうか。

 まぁいい。
 とりあえず、あいつらをぶっ殺そう。

 とはいえ、近づくのは面倒な気がするので、いっそのことここから攻撃を加えることにした。



【武具生成スキル・発動】
『形状:大弓』
『付与属性:雷』
『特殊効果:必中』
『性能1:射撃ダメージ上昇』
『性能2:射撃ダメージ向上』
『性能3:射撃ダメージ増加』



 生成したのは、俺の身の丈を越える大きな弓。
 弦を握って、思いっきり引き絞った。そうすれば『雷の矢』が出現して弓に装填される。

「【雷矢射出ショット】」

 言葉と同時に、弦を離す。
 雷の矢は唸りを上げてゴブリンたちのいる方角に突き進み、そして着弾と同時に大きく放電した。

「「「「――――!!」」」」

 眩い雷光に目を閉じると、耳からゴブリンたちの声にならない悲鳴が聞こえてきた。
 だが声はすぐになくなったので、討伐は無事に完了したようだ。

「すごい……」

 俺の力を見てセリスはぽかんとしていた。
 きっと、奴隷だった俺の力をもう一度目の当たりにして驚いているのだろう。

「すごくはない。大したことはしていないからな……ついてこい。様子を見に行くぞ」

 おざなりに言葉を返して、俺は丘から降りる。
 こうして、初めてのCランク討伐クエストは、一瞬で終わった――
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