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負け組奴隷生産職は『武具生成』チートで成り上がる ~無限に生産できる最強装備なら復讐も簡単です~ 作者:八神鏡
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第十九話 脅迫

 人気がないことが幸いして、二人がどんなに喚こうが人が集まることはなさそうだ。
 俺にとっては好都合である。こいつらがバカで本当に良かった。

「な、何をしたぁ……俺に何をした!?」

 二人の内一人が、俺につかみかかってくる。
 死神を見て錯乱しているようだ。

「触るな」

「ぐ、ぎっ」

 触れてほしくなかったので押し返すと、男は地面に倒れ込んだ。
 ちょうどいい。その頭を踏みつけて、俺は二人に『死神』のことを教えてやった。

「お前らの首を絞めているのは『死神』だ。数日かけて、じわじわとお前らを殺す。触れることもできないし、消すことも俺以外には不可能だ。良かったな? 恐怖に震えながら、ゆっくりと死んでいけるぞ? 苦しみにながらじわじわと息ができなくなるなんて、まるで拷問だな」

 舌が軽い。
 貴族をいたぶるのが楽しくてしょうがない。

 クラウンの時も良かったが、やっぱり他の貴族でもこの昂りは同じようだ。

 俺は心の底から貴族――戦闘職が嫌いである。

 それに二人は『奴隷を犯す』とかなんとか言って俺を不快にさせていたので、良心が痛むこともなかった。

 こいつらはクズだ。
 クラウンと同じ気配がする。元奴隷としての感覚がそれを教えてくれた。

 まぁ、命は取らないでおいてやる。俺もそこまで酷くない。
 だがしっかりと俺の役に立ってもらおうか。

「助けてほしいか?」

 問いかけると、俺に踏みつけられていない方の男が即座に返事をした。

「た、助けて……いやだっ。こんな死に方は、いやだ!」

 こっちの方は少し臆病らしい。自分が助かるためなら何でもやりそうだ。

 ……お、いいことを思いついた。

「二人の内、一人だけ助けてやる」

 せっかくだ。競争方式にすれば二人もやる気を出すかもしれない。
 我ながら素晴らしいアイディアだと思った。

「これから二人には俺をCランクに上げてもらう。俺を帯同者ということにして、片っ端からCランクのクエストを受けまくれ。俺のためにポイントを稼ぐんだ。より俺の役に立った方を助けてやる」

 そう伝えると、臆病な方の男が大きく頷いた。

「わ、分かった! お前をCランクにするっ……俺を、助けてくれ!!」

「おい! てめぇ、俺を裏切るのか!?」

「うるせぇ! お前の命より、俺の命の方が大事なんだよ!!」

「ふざけんなよ! おい、俺を助けろ……俺が、お前の役に立つから!!」

 うんうん、思惑通り競争心が芽生えているようだ。
 踏みつけていた方の男もやる気を出してくれたみたいで、素直に嬉しかった。

「安心しろ。評価は平等だ……よりポイントを稼いだ方を助ける。単純だろ? あと、クエストで入手した金は全て俺に寄越せ。その代わりに、前払いとして武具をくれてやる」

 押し売りになってしまうが、二人もきっと分かってくれるだろう。

 Cランクのクエストをより効率的に達成してもらうために、二人にはそれなりに良い性能の武具を作ってあげることにした。


【武具生成スキル・発動】
『形状:剣(2つ)』
『付与属性:なし』
『特殊効果1:疲労無効』
『特殊効果2:限界突破』
『特殊効果3:休息不要』
『特殊効果4:精神向上』
『性能1:攻撃力上昇』
『性能2:魔力効率上昇』
『性能3:物理ダメージ増加』
『性能4:耐久力上昇』


 生成した剣を二つ、二人に放り投げてやる。

「これを使え。きっと、お前らの役に立つ」

 踏みつけていた方の男からも足をどけてやって、剣を手に取らせた。
 そうすると、一瞬で二人の顔つきが変わった。

「っ……すげぇ!」

「い、今なら、何でもできる気がする!」

 この剣には『精神向上』という、強制的に気分を上げる効果が付加されている。更に『疲労無効』『限界突破』『休息不要』といった効果があるので、二人には疲労感というものが一切なくなったのだ。

 まぁ、剣の効果で強引に疲労感をなくしているだけで体にダメージは入っているのだが、それはどうでもいい。

 大切なのは、二人が俺の役に立つことなのだから。

「死神は数日……たぶん三日くらいか? それくらいでお前らを殺す。眠る必要もなくなっただろう? 日夜励め。しっかりとポイントを手に入れて俺をCランクにしろ。より俺の役に立った方の命は助けてやる」

 再度、俺をCランクにするようにしっかりと言い聞かせておく。

 これで面倒なことをせずにランクアップできるな。二人は俺をカモにできると思ったようだが、残念だったな。逆にカモにさせてもらった。

「ちなみに言っておくが、俺のことを周囲に話せばすぐに死ぬからな? 忘れるなよ……死神は、常にお前らのことを見ている。俺に不都合な言動があった場合は殺されるから、がんばれ」

 そこまで伝えると、二人は返事もせずにギルドの方に走って行った。
 無事に脅迫が済んだな。なんだか達成感があった。

「よし……試しに、Eランクのクエストも一つ受けてみるか。おい、ついてこい」

 外界の散策ついでにEランクのクエストも体験することにして、俺はギルドに戻るために歩き出した。

「は、はいっ」

 セリスも後をついてくる。
 冒険者になって当初はどうなることかと思ったが……二人の協力のおかげで、今後はどうにか上手くいきそうだった――
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