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負け組奴隷生産職は『武具生成』チートで成り上がる ~無限に生産できる最強装備なら復讐も簡単です~ 作者:八神鏡
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第十七話 イキリ冒険者

 さて、冒険者に登録するまでは順調だったのだが、いざクエストを受けようとした時に問題が発生した。

「ちっ……条件が悪いな」

 掲示板に張られている発注書を見て、俺は舌打ちをする。

 冒険者ランクの低い者が受けられるクエストは、どれも条件の悪いものばかりだった。
 内容も単純なものばかり。そのくせ手間はかかるような難儀なクエストがほとんどである。

 これでは、宿代を稼ぐので精一杯だ。

 ――冒険者ランクは、上から順に『X』『A』『B』『C』『D』『E』という風に分類されている。上のランクになるにはクエストをこなして『ポイント』を入手する必要があった。

 俺はもちろん、新しく登録したばかりなので『E』ランクだ。

 当然、上のランクになればなるほど、報酬内容や条件も良くなってくる。得られるポイントも高い。

 しかし、下のランクに発注されるようなクエストはポイントも低く、あまりやりたくないものしかなかった。

 見たところ討伐系統のクエストはない。採集系のクエストが多数を占める。
 俺のスキルは戦闘に向いているのだ。採集もできなくはないだろうが、難儀なので可能であれば回避したい。

「さて、どうするか……」

 俺としては高ランクの冒険者しか受注できない討伐系統のクエストがいい。
 だが、そういったクエストはCランクくらいからしか募集されていなかった。

 正攻法でいくなら、真面目にEランクのクエストをこなしてランクを上げることだろう。だが、そうすると何ヵ月もかかりそうでうんざりする。

 低ランクのクエストは入手できるポイントが低すぎる。
 高ランクになるにはもっとポイントが必要だ。

 手っ取り早くCランクまで上がりたい。

「おい、どうやったらすぐにCランクまで上がれる?」

 隣のセリスに質問してみる。

 先程、ギルドの職員から受けた説明を聞いた限りでは、地道に同ランクのクエストをこなすしかランクアップの方法はなかった。

 だが、セリスは手っ取り早くランクを上げる方法を知っていたみたいである。

「い、一応……上のランクの冒険者に帯同することで、高ランクのクエストが受けれるわ。高ランクのクエストは入手ポイントが多いから、すぐにランクアップできるの」

 ……なるほど。
 つまり、コネクションさえあれば簡単にランクアップできるような仕組みがギルドにはあるようだ。

 きっと、大きな貴族はこのコネクションを利用して高ランクの称号を入手しているのだろう。そうやって箔をつければ、今後の活動もしやすくなるはず。

 恨やましい限りだ。

 俺にはもちろん、コネクションなんてない。正直なところ誰とも仲良くしたいと思わないので、作るつもりもなかった。

 しかし、地道にEランクのクエストをこなすのは面倒である。

 貴族はお願いしても言うことを聞いてくれるような連中ではないし……どうしようもないかもしれないな。

 と、そんなことを掲示板の前で考え込んでいた時だった。

「おっ。そこの新人、クエストについて困ってるのか?」

「先輩である俺たちが色々と教えてやってもいいぜ?」

 何者かが俺に話しかけてきた。
 声の方向に目を向ければ、そこにはチャラそうな男性冒険者が二人いた。

 今日は休日なのだろうか。二人は大した装備をつけていない。
 こいつらはどうもギルドに所属している、先輩のようだ。

 ……何か裏がありそうだが、もう少し意図を探ってみるか。

「ああ。どうやったら手っ取り早く高ランクになれるか考えていたんだ」

 素直に悩んでいたことを伝えると、二人はニヤニヤと笑って肩を組んできた。

「お! そういうことなら、助けになってやれるかもしれねーな。ほら、俺たちCランクの冒険者だし」

「もし新人君が帯同したら、すぐにでもCランクになれるぜ?」

 まぁ……言っていることは分かるが、こいつらが親切でこのようなことを言うわけがない。
 裏がある。そう確信した。

「……何が目的だ?」

 怪訝な視線を向けると、二人はへらへら笑って俺にこんなことを言った。

「ああ、話が早くて助かるよ。新人、お前をCランクにあげてやるからさ……その奴隷、しばらく俺たちに貸してくんない? なかなかスタイルいいじゃん」

「悪くない条件だと思うんだよな。お前はCランクになれて、俺たちは気持ち良くなれる。ほら、お互いに得してるだろ?」

 ……そうか。要するに、俺をCランクにするから、その代わりにセリスの体を弄びたいらしい。

 彼女の恰好から、奴隷であることを見抜いているようだ。確かに俺がセリスを貸せば、こいつらは気持ち良くなれるのだろう。

 正直、セリスはどうなっても構わない。
 俺は自分で犯すつもりこそないが、別にこいつが犯されるのが可哀想とは微塵も思っていなかった。

「っ……ご主人様」

 しかし、セリスは嫌なのだろう。俺の腕を弱々しい手つきで触ってきた。
 それを乱雑に振り払いながら、少し考えてみる。

 俺は早くCランクまで早く上がりたい。
 そのためにはセリスを差し出せと言う。それは別に構わない。

 だが、こいつらが言うことを聞く保証がないのだ。
 たとえばセリスを差し出して数日でCランクに上がれるのなら文句はない。

 しかし一ヵ月以上待たされるのはごめんである。
 かといって、ここでこいつらを突っぱねるのは愚策だろう。せっかく話しかけてくれたのだから、しっかり利用していきたい。

 だから……よし、決めた。

 こいつらを脅そう。

 そこまで考えてから、俺は二人に頷くのだった。

「外に行こう。ちょうどいい場所がある」

 その言葉に、二人は交渉が成立したと思ったらしい。

「ノリがいいねぇ! 外でも俺は問題ないぜっ」

「お前って、もしかしてそういう趣味か? なかなか馬が合いそうだな!」

 頭の中が幸せな奴らである。
 ちょうどいい場所というのは、お前らを脅すのにちょうどいい場所という意味なんだが?
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