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スタート

「なぁ?今日の宿題見せて!」


朝っぱらから元気に親友である光太が話かけてきた


「今年から受験生なんだしそろそろ勉強しろよ」


今年から高校3年になる俺たちは今日も変わらず高校生活を満喫している


「いいじゃねーか。友達だろぉ」


肘をグリグリ俺の体にあててニヤニヤしながら俺につめよってくる


「はいよ」


0時限目の朝課外が英語なのだがここの高校はそこそこの進学校で毎年20人の東大生を排出している県内屈指の実力校だ。そんな中まぐれで入ってきたやつがこの光太だった。実力は学年ワースト10にはもれなくランクインしてくる実力者だ。ちなみに俺は中の上くらいでなんとも言えないが偏差値は64くらいだ。


「毎朝、すんません!お礼になにかやってやるよ!たける!」


わざとらしく感謝してくる度にイラッとくるがこんなふうに恩を返してくれるから毎回許している


「じゃあ、かなさんの好きな人を探ってきてくれよ」


もうすぐで3年になりクラス替えがあるが、2年のクラス替えのときに一目惚れをしてしまった人がいた。それがかなさんだ。


「またそれかよー。かなさんの友達に聞いたけど好きな人も彼氏もいないらしいぞ」


「今回、それが本当か分かったら告るよ」


「お前は自覚がないかもしれないけど、このクラスで2番目にモテててるんだぞ?自信もって今すぐコクれよ!」


「根拠がないな!しかも、下準備は大切だ」


「そうやって何もかも引き延ばしてるからチャンスを逃してきたんだろ?」


高校2年になって中学が同じ友達からイケメンになったと言われ自覚がないと言えば嘘になるが、あくまで中学よりかは変わったと思っている。

中学は野球部に所属して、頭を丸刈りにし、部員が多かったのもあるが一番は運動が下手でベンチにすら入れず中体連を終え、その後は勉強一筋でこの高校に入学することができた。高校にはいるとニキビだらけだった顔が高校では帰宅部だったので汗もかかず生活をしていたのか真っ白の綺麗な肌になった。また、身長が165だったのが2年に上がったとき、身体検査で計ったとき183まで伸びていて自分が一番驚いた


「高校になって2人の女子にコクられたのは本当に夢かと思ったよ」


ガラガラ


教室の扉が開いた。出てきたのはここのクラスを担当している英語教師だった


「やべっ席に戻んねーと!」


光太はすぐに自分の席にいった


「号令!」


今日の朝課外である英語の授業が始まった


「…………だから、これが副詞の働きになってここの先行詞にかかってくるんだよ」


黒板に向かって教師が必死に説明している


グラグラ


急に教室が揺れた


「地震だ!」


誰かが興奮したように呟く

日本は地震大国なので小さい地震は何度も経験している。だから、なんとも思わない

そして、揺れがすぐに収まる


「じゃあ、授業を再開するぞ」


教師がまたいつも通りの授業を始める

他の生徒も再びシャーペンを握り直し机に向かう

俺もみんなに置いてかれまいと文法事項を頭に叩き込む


数分後、次は先程とは比べ物にならない程の地震が僕らを襲った


ガタガタガタガタ!


みんな、危険だと思ったのか一斉に訓練通りに机の下に潜り込む


「うわぁ。」


「やべーなこれ」


「まさか…な。」


周りの人達の表情を見てみるとビビって放心状態の者、なぜかワクワクしてる者、不安で近くの友達と語り合ってる者それぞれだった

因みに俺は人の反応を観察して楽しんでる


机上の物が落ち始めてから揺れがいっこうに収まらない

みんな、変だと思ったのか机から出始めた


「みんな、見て!」


一番窓際に居た女子生徒が窓を指差しながら叫んだ

みんなが一斉に外を見る。俺もみんなにそろって見た


「どうなってんだ!?ここは3階だろ!」


外の景色はなぜか1階でしかみれない正門があった


「……沈んでる」


ゆっくりだが外を見ると確かに沈んでいた

窓からでようと試みたやつも居たがなぜか開かなかった

ついに地面の下に沈みはじめた

そして、地下に居るはずが真っ暗の空間へと包まれた

それと同時に意識が遠くなる










「ん?」


横たわっていたので起き上がる。周りには学校の制服を着ている人達100人くらいがいた


「どこだよ!ここは!」


声を荒げながら叫んだものがいた。すると、頭のなかに機械的な声が聞こえてきた


《ここは、世界と世界の間です。あなたたちは別の世界の人に範囲型召喚魔法によって召喚されている最中です。また、召喚時に設定した魂の数まで厳選している最中です。》


「俺たちを帰せよ!」


「そうだ!」


みんなに同じ声が聞こえたのか一斉に反発する。だが、機械的な声の主はそれを無視して話を進めた


《あなたたちは全校生徒の中で潜在能力が高かった人達です。他の方たちは消滅しました。あなたたちはこれから召喚した人達の前に転移されます。その際、自分の潜在能力によって種族が変化するので臨機応変に頑張ってください》


周りをもう一度見回すとちらほら知ってる顔が先程よりも人数が減っていた。正確には30人程にまでなっていた


そんな……みんな、死んだのかよ


そんなことを思っているうちにまた意識が遠退いた









「次はいったい何処なんだ?」


気がつくとそこは真っ暗で箱のようなものに入っていた


ガタン


勢い良く目の前の箱の蓋を開けた


「召喚した人達の前に転位されるんじゃねーのかよ」


箱の外に出て周りを見渡す


…………洞窟?


周りは岩の壁しかなかった。自分がさっきまでいた箱を見てみると棺桶のような物であり気味が悪かった


なんだよこれ。死人みたいな扱いをしやがって


「ほ、本当に召喚された」


奥の方でそう呟いた少女がいた

すぐに近づいて話しかけた


「あの、君が俺を召喚した人?」


「はい、そうです!」


「何人を召喚したの?」


「1人です。王都で英雄召喚があると聞いたのでそれに便乗して召喚しました」


周りには誰もいない。つまり、俺以外の人たちはみんな王都に召喚され、俺はこの子に召喚されたってわけだ


「なんで召喚したの?」


「あの、それは……盗賊の人達を追い払って欲しいんです」


外見は12歳くらいに見えるが中身はもっとしっかりしているようだ


「それは俺にはできることなのか?今まで喧嘩なんてしたことないよ」


そう言って過去のことを思い出そうとしたらなぜか思い出せない

しかも、この子のいっている言葉は聞きなれないとは分かるが何を喋っているかは理解できる


あれ?おかしいな


「え?何を言ってるんですか?最強種族の吸血鬼が負けるわけがないですよ」


そういえば潜在能力によって種族が変わるって言ってたな


「その吸血鬼について詳しく教えてくれないかな」


「わかりました。吸血鬼は今はもう絶滅したって言われてるんですが、いた当時は吸血鬼は強く夜行性で日の光に弱く闇属性の魔法が得意と言われています。さらに最強と言われている由縁は命は、血を吸っている限り死ぬことがないと言われてます」


吸血鬼って本当に強いな


「俺が吸血鬼ってのは本当なの?」


「吸血鬼の特徴は銀髪で朱色の目ですから、間違いないと思います。私もびっくりしました」

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