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紅砂を駆けるスタンピード ~blood of jane~  作者: 天王寺綾香
二章・序幕 セット・エトワール
110/265

P110

 

ーー砂漠の世界、サンドフロンティア。

一つの大陸に、広大な面積の砂漠が点々としているところからこう呼ばれている。

そしてこのサンドフロンティアは大きく五つに区分けされており、イースト西ウエストサウスノースフロンティアの四つに加え、その中央に位置するフロンティアの五つである。

特に中央のフロンティアは通称『中央都市セントラル・シティ』と呼ばれ、土地を巨大な半球体のドームで覆い、『紅砂嵐』による砂の侵食を食い止めている。

しかしそんなセントラル・シティに住むことが出来るのは星頂人パイオニアのみであり、もし下民という扱いの開拓民コロニストが一歩でも足を踏み入れれば例外なく逮捕・拘束、最悪の場合その場で射殺される。

つまりここでも格差社会が明確な形となって表れているが、それだけではない。


セントラル・シティは科学が高度に発達しており、火力・水力を中心とした発電施設により、まず電気を扱うことが出来る。

ドーム内には鉄筋コンクリートを用いたビル郡や施設が建ち並び、そこに住む星頂人パイオニアらは居食住どれも不満のない裕福な生活を送っていた。

開拓民コロニストからすれば、そこは未知の社会であるに違いない。

もっともそんな星頂人パイオニアの生活を縁の下で支えているのは他ならぬ開拓民コロニストなのであるが。


セントラル・シティの中心には星頂守護機関せいちょうしゅごきかん統合本部が存在し、軍・警察を一手に管理しており、

同時に星頂人パイオニアにおける最高権力者である『元老院』もそこに存在している。


ーーそして今日、星頂守護機関において世界に散らばっていた7人の幹部が集まろうとしていた。



ーー薄暗い部屋。

天井が高く、空間自体も広い部屋の中央に、横に長いテーブルが配備され、

その席には奥に七人が座り、それに向かい合う入り口側に一人の男が席に座らず、直立姿勢で佇んでいた。

奥に座る七人はいずれも上下をそれぞれ色の違うローブで覆い、またその顔すらも覆面で完全に隠されている。

そんな彼らこそ七名から成る元老院。

星頂人パイオニアの、いやこのサンドフロンティア全体における最高権力者である。

そしてそれに向かい合うは星頂守護機関の特殊任務管理課・隊長のアーサー・シュライエント・レドリーであった。

星頂守護機関内において元老院と直接会話できるのは彼を含めても数人の幹部のみだ。

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