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始まり
「六百年に一人、呪われし子が生まれる。
十三歳になると子はドールと化すだろう。
子を救うには・・・
さすればドールは生き返る。」
これは魔法の国の王家に古くから伝わる伝説。
伝説がつづられたこの本は大切に大切にしまわれていたにもかかわらず数年前の火災により一番大切な部分が焼け焦げてしまった。
まるで答えは自分で見つけ出せと言わんばかりに。
この物語は呪われたお姫様と、ある少年の物語。
お姫様の名前はユーリと言った。
彼女は優しくて知りたがり屋で、でも少しお転婆な女の子だった。
ユーリがまだ小さい頃、外にも出してもらえなかったユーリはとても退屈していた。
あるとき城の図書室で城の外のことを知った。
(面白そう・・・。見てみたい!!)
ユーリは城を抜け出し町へ出たのだった。