本当の気持ちに気づけた二人
ここは、海辺の静かな街。人口7万くらい。そこで育った健太18歳と、真凛18歳は、大の仲良しだ。健太には、2つ年上の兄、良太がいた。2人とも、真凛の事が、大好きだった。
真凛は、2人と仲良くしていたが、実のところ、良太のことが、好きだった。健太は、そのことを知っていたので、嫉妬していた。
遊ぶ時は、3人で、遊ぶことが多かった。カラオケ、ボーリング、遊園地、といろいろ楽しんでいた。
兄の良太は、真凛に、「今度、2人で会わないか?」と、誘った。真凛は、「いいよ。」と、答えた。良太は、真凛と、ランチをして、カラオケに行こうと思っていた。良太も真凛も、楽しみにしていた。日にちは、明後日。
健太は、何かを察知したかのように、同じ日に、3人で、カラオケに行くことを、提案した。良太も、真凛も、まだ、健太には、話したくなかったから、結局、3人で、カラオケに行くことになった。楽しんでいたのは、健太1人だけだった。良太も真凛も、うかなかった。
早く、2人だけで、会いたかったのだ。なかなか、その機会を見つけられずにいた。
そうこうしているうちに、健太の方が、真凛をディズニーランドに、誘ったのだ。真凛は、てっきり、3人で行くのかと、思っていたが、健太は、2人で行こうと、言ってきたのだ。真凛は、断る理由を、考えた。なかなか、思いつかなかったが、思いきって、言ってしまった。
その日は、先約があるから、行けないと。言ってしまってから、しまった、とおもったが。
真凛は、もう、健太に、知られてもいいと思っていた。真凛は、健太に、良太のことを、好きだ、と、打ち明けた。だから、良太と、会うことにしている、と、言った。
健太は、ショックを受けて、帰って行った。なんとか、真凛に、自分の方に、気持ちを向けたかった。なんとか、できないかと、思って、考えていた。
健太は、真凛の気をひこうと思って、同じクラスの彩夏を、デートに誘って、ディズニーランドへ、行くことを、真凛に伝えた。真凛は、健太が、彩夏を誘ってくれて、よかった、と思っていた。
真凛は、思いきって、良太と真凛と健太と彩夏の4人で、ディズニーランドに行かないか、と、健太に、提案した。健太は、心穏やかではなかったが、オーケーした。
真凛は、そのことを、良太に話した。良太も、よかったと、思っていた。
そして、4人で、ディズニーランドに、行った。健太は、最初から、最後まで、不機嫌だった。真凛に、焼きもちを焼かせるはずが、逆になってしまったと、思っていた。アトラクションに乗る時も、何かを食べる時も、良太と真凛は、とても、仲良かった。一方の健太と彩夏は、よそよそしかった…健太は、こんなはずじゃなかった、と、作戦が、失敗したと思っていた。
良太と真凛は、それから、二人でも、たびたび会っていた。そして、付き合い始めた。健太は、それを知って、嫉妬に狂っていた。どうにか、2人を別れさせたかった。
健太は、バイト先の先輩女性、ルミに、兄の良太に、近づいてほしい、と、頼んでいた。この作戦は、成功させたかった。
良太の行きつけのカフェを教えて、ルミに、偶然を装わせて、近づかせる作戦だった。でも、良太は、ルミに、見向きもしなかった。ルミは、仕方なく、帰って行った。
健太は、何か、方法は、ないかと、いろいろ、考えていた。
真凛を呼び出して、良太の元彼女のことを、いろいろ、教えた。真凛は、健太のことを、ものすごく、怒った。自分に、そんなことを教えても、良太とは、別れないから、と言って怒って帰って行った。
健太は、どんな手を使っても、もう、良太と真凛の気持ちは、変わらないのだな、と、諦めかけていた。
そんな時、彩夏から、健太に、一通のメールがきた。「私達、付き合ってみない?」健太は、しばらく考えていた。健太は、「真凛のことが好きだ。」と、告げた。彩夏は、「それでも、いいよ。」と言った。健太は、気晴らしに、彩夏と、付き合うのも、悪くないかな、と思っていた。
真凛は、健太と彩夏が、付き合い始めたことを、聞いた。よかった、と思っていた。健太にも、幸せになってもらいたかったからだ。
健太と彩夏も、2人で会ううちに、だんだん、お互いの良さに、惹かれ始めていた。健太は、不思議と、真凛のことが気にならなくなっていた。彩夏とつきあってみて、本当によかったと思っていた。
良太と真凛も、仲良くはやっていたが、なんとなく、ギクシャクし始めていた。真凛は、やはり、健太との方が、気心も知れてたから、気を使わずに、気楽だったな、と思っていた。良太も良太で、3人で会ってた時の真凛が、よかったな、と思っていた。
間もなくして、良太と真凛は、別れることになった。2人とも、やはり、合わないことに気づいたからだ。
健太は、良太と真凛が、別れたことを聞いた。彩夏のことは、好きになっていたけど、真凛のことも、すごく気になっていた。もともと、真凛とは、大の仲良しだったから、心配していた。
健太は、彩夏のことは気になりながらも、真凛の方へ、気持ちが、戻っていった。
久しぶりに、真凛と健太は、2人で会った。なんとなく、前とは違って、照れくさかった。真凛は、健太の前だと、思い切り泣けた。大粒の涙がこぼれた。真凛は、「健太、ごめん。」とだけ言った。健太は、「大丈夫か?」と聞いた。
健太は、後日、彩夏に会って、別れを切り出した。彩夏は、泣いた。健太は、正直に言った。「やっぱり、俺、真凛のことが、忘れられない…。」彩夏は、泣きながら、「そっか。」と、言った。「彩夏なら、絶対、俺より、素敵な男に出会えるよ。」と、健太は、言った。彩夏は、「うん。」と言って、また、泣いた。健太は、「おれ、サヨナラは、いわないから。」と言った。彩夏は、「私も。」と、言って、別れた。
次の日、健太は、真凛と会って、「彩夏とは、別れたから、俺と付き合って。」そう言った。真凛は、「私でいいの?」と聞いた。健太は、うなずいた。
ようやく、2人は、自分の、本当の気持ちに気づけた。




