9.休日と告白
あけましておめでとうございます。
今年も毎週投稿頑張ります
即位式?戴冠式?が終わってから十数日後。
マル君の謎発言は気になったけど忙しかったから詳しい話は今度でって言ったらいつの間にか時間が経っていた。
ということで今日は新・セリィ様のお屋敷完成セレモニーだ。
あの成金趣味悪屋敷を取り壊して、新しくお屋敷を建てたのだ。
別に誰か訪問するというわけでもないし、部屋は少なくしてこぢんまりとした屋敷が出きあがった。
私たちの家よりは流石に大きいけどね。
住人達を既にある家に本格入居させてたんだけど、家の数が圧倒的に足りなくてしばらくはシェアハウスしてもらったりして凌いでた。
街の周りには塀があるんだけどそれより外には家が出せないみたいで、どこにも行けない人をどうするかは要審議だ。
まあ話が逸れたけどセレモニーだ。
つまり休み。
本当に忙しかったから嬉しい。
マル君はエリに引っ張られていったから別行動だ。
あそこ何でくっつかないんだろって感じ。
そしてジンはセリィ様に着いて行った。
セリィ様は世間知らずだからね、一人くらい強い付き添いがいてよかった。
ちなみにセリィ様を守ってた人たちはセリィ様のボディガードを続ける人と街を守る……警察みたいなものに分かれた。
で、どちらも技術的なものはないという理由でセリィ様が私に全てを丸投げしてきた。
私も独学だからどうにもならないんだけどね?
本当に忙しいって言ってたのはその件に対する対処だ。
走り込みで体力をつけて剣を握らせようと思ったけど剣がないから急遽木刀職人に転職して……みたいな。
あれ、ただ私が準備不足だっただけでは?
元からみんな愛街心は強かったみたいで今ではみんな街や人のために剣を振るう立派な人です。
また脱線した……
アイがライラ君と、私はロイロちゃんと街に出て行った。
今日は別に特別な日ではないから小さな露店は出てるけど他に目立ったものはない。
「うーん、平和!」
「うん、平和だよね。最初はどうなることかと思ったけどね。」
「工具を取り戻すことから始まって、平和なまちづくりをして……」
「時間かかったけど楽しかったよ、」
「ちなみにどこ行きたいとかある?」
「んー、住宅街、かな?見ておきたいよ」
「確かにロイロちゃんのお爺さんの建築だもんね、見てみたい!」
「あ……ロイロちゃんって呼ぶの……」
「嫌かー、ロイロ君でどう?」
「だから僕は……え?」
「ロイロ君かロイロさんか……うーん、呼びやすさでは圧倒的にさんだけど、」
「え、僕が男だって知ってるの?」
「流石にね?最初からとは言わないけど気づいたよ」
「別に好きでしてるわけではないけど見破られると悔しいよ」
「まあねー!」
得意げに胸を逸らしながら内心冷や汗をかく。
マル君に言われた。ちゃんと見ろって。
全然違うわ。ロイロ君は男だ!
髪の毛が長いからって男ではない!
学びになりましたわー。
「流石に男の子にちゃん付けは嫌だよね」
「気づいてるということにビックリだよ」
「ちなみになぜ女の子の振りを?」
「まあ姉の過保護としか言いようがないよ」
「大変だね、……え?」
「え?何に対してのえ?」
「あね……だと?」
「え、僕の女装(?)気づいたのに姉の男装(確信)には気づかないの?」
「…………」
「しょうもな」
「心に傷がァッ」
鋭いツッコミにぐぅの音もでない。
え、アイはライラ君とのデートじゃなくてライラちゃんとのデートってこと?!
あそこがエリ好きさ故に喧嘩しまくっていつの間にかケンカップルになってましたーみたいなのを期待してたのに?!
まあロイロ君とも仲良くなれたしこれはこれでありなのか?
ライラちゃんとはこれから仲良くなるとして……
「とりあえず!住宅街も行こうよ!」
「あ、そうだね。」
まあ考えるのは後でいいか。
ーーーーーーーーーーーーーーーsideマルト
「マルトさん、どうしますか?」
「あー、どこか行きたいところとかあるにゃ?」
「私は別にお屋敷で仕事でもいいですが……マルトさんは疲れちゃいますよね」
別にそれでもいい気がする。
結構前から気づいてる、エリは俺のことが好きなんだろうなって。
だけど俺はキョウが好きなんだよなー。
板挟みってこういう感じか。辛いなー
「俺はそれでもいいにゃ、仕事だと疲れるなら大きい書庫で読書もありだと思うにゃ。」
屋敷は改装されたけど書庫は残された。
あそこには代々歴史が詰まっているから壊すのは勿体無いと、キョウが止めたのだ。
「なるほど、いいですね!外まで出ちゃいましたけど一回戻りましょうか」
そんな会話があって今は書庫。
本の匂いが強いこの場所は日もサンサンと注いでいて心地いい。
エリはロッキングチェアに腰掛け、俺は広い窓枠に腰掛ける。
エリは何を読んでいるのかわからないけど、俺はとりあえず本のページを捲り始めた。
読んでいるのは件の目が復活できるかもしれない方法が載っている本。
何回読んでも読み足りない。
ということで中々に分厚いけど四分の一程読破して、お昼をすっかり越した頃。
お腹が空いたかなと思い、視線を本から上げる。
がちゃりと書庫のドアが開いた。
気づかないうちに外に出ていたのかエリがサンドイッチを持って書庫に入ってくる。
「マルトさん、お腹空いたんじゃないかなって思ってサンドイッチ持ってきました。」
「ありがとにゃ」
「…………あの、マルトさん」
サンドイッチを手に取って頬張る。
「なににゃ?」
「マルトさんってキョウのこと好きなんですか?」
「ゲホッ?!にゃんて?!」
「キョウのこと好きですか?」
「………………バレてるかにゃ」
「そりゃあんな態度に出てたらみんなわかりますよ。」
「俺もそう思うにゃ」
「まあ私に言われても困ると思うんですけど……好きです」
「…………」
エリが俺のこと好きかもしれないとは思ってたけどここで告白かー。
俺には断るしかできないんだよなー。
「………………ごめんにゃ」
「あはは、知ってましたけど結構キツイですね。」
「えっと」
「何も言わないでください。少し、一人になってきます。」
エリは外にかけて行った。




