表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/84

3.粛清準備と良心

ーーーーーーーーーーーーーーsideマルト


「はー、やあっとキョウがどっか行ったにゃー」

「アイ以外の女子の友達が中々できねぇからな、ロイロは貴重なんだろ」

「だけどにゃぁ」

「「女子のふりして近づくのはよくない」」

「うげ、ばれてるよ」

「ロイロチョロいにゃ」

「籠絡されるのが早いんだよ、俺らでももう少しかかった。」

「だって、行動がスパダリすぎるよ」

「わかる。男よりもかっこいいのをどうにかしてほしい。」

「キョウ鈍感だからにゃー」


 それにしてもなぜ気づかないにゃ?!

 骨格をみればすぐわかる。

 ロイロは男にゃ!そしてライラは女!

 キョウがスキンシップが激しいタイプじゃなくてよかった。


「というかなんで姉貴と性別交換してんだ?」

「なんというか……姉はブラコンだからね」

「にゃるほど、変な虫がつかないようにってことにゃ」

「もしその手段で通るなら俺らもキョウを男装させるのも一つの手だな」

「男装のキョウ…………似合うにゃぁ」

「はい妄想ストップね、」

「あっちも終わったっぽいな」

「ロイロ、女子の格好をしてるからってキョウにくっつかないことにゃ!」

「やり過ぎるとバレた時大変なことになるぜ。なにしろこのパーティーの蛮族筆頭だからな」

「…………だーれが蛮族筆頭ですってー?」


 後ろからひょっこり現れたキョウにジンが硬直する。

 尻尾を召喚されてモフられているジンを羨ましく思いながらもため息を吐いた。


ーーーーーーーーーーーーーーsideキョウ


 このー、私に面倒事を押し付けといて悪口を言うバカアホジンめー!

 罰として尻尾をモフる。

 くすぐったそうに身を捩るジンにこいつは気楽だなーと感じる。

 そういえば別にライラくんはエリが好きなわけではないらしい。

 あ、もちろん頼れる友達だとは言ってたけど。

 わーぎゃーと騒ぎ立てる二人を落ち着かせて話を聞いた。

 聞けば聞くほど微笑ましい友情だけどね。敵地ではやらないでほしい。

 できるなら本人の前でやってあげてほしい。


「でー、どうするー?」

「なにがにゃ?」

「領主の粛清ーするー?」

「まあ治安のためならやった方がいい気がするけどね」

「まあ酷かったッス、盗賊が出るわ出るわの大惨事ッス!」

「き、キョウ。ジンが捩じ切れちゃうから一回止めるにゃ」

「むぅ」

「た、助かったぜマルト。俺も粛清には賛成だぜ」

「賛成多数!よし行ってみよう!」


 拳を振り上げみんなで屋敷に乗り込もうと足を踏み出すと声をかけられた。


「あ、あのー」


 明らかにお金持ちな風貌の女の子。

 成金ハウスから顔を覗かせている。

 明らかにか弱そうだけど、一応警戒だ。


「ご、ごめんなさいぃ、驚かすつもりではなくてぇ」

「どうかしたの?」


 先陣切って話しかける。

 多分マル君とジンの顔面偏差値だと話しづらいと思うし。

 

「助けてほしいんです、屋敷を粛清するって聞いちゃって……」

「貴女のことを?」

「い、いえ、屋敷に私のお友達がいるんですぅ、」

「なる……ほど、因みに誰?」

「セリィ……セリビア様ですぅ、お屋敷の領主様の代わりに行政をしているのですが……」

「…………行政、ね……ちなみにこの街の状態は知ってるの?」

「いえ、温室育ちのお嬢様でこの街の輝いている部分しか見たことがないですぅ……」


 …………扱いに困るタイプだなぁ

 多分領主は遠慮なく粛清でいい。

 だけどそのセリビア様は領主に騙されてここまで生きてきた所謂(いわゆる)被害者。

 それが粛清すべきなのかはねぇ……


「一回会ってから決めてもいいと思うにゃ」

「百聞は一見にしかずって先人が言ってたッス」

「そうだね、わかった。セリビア様の救出。私たちがして見せましょう!」


 ドンっと胸を叩く。

 すると女の子はぱぁっと顔を輝かせてカーテシーをした。

 すげぇ!ホンモノは初めて見た!


「ありがとうございますぅ!共有したい情報があるので店の中へどうぞ!」


 少し怖かったけど店に入った。

 悪趣味な高級感が漂うこの店は洋服屋らしい。

 内装はよくないけどマネキンが着ているドレスやタキシードは質が高いように感じる。


「私の父は洋服屋を経営してるんですぅ。飾ってはいませんが部屋着などの普段から着れる服も売っていますぅ」


 レジのを通り抜けて奥の部屋に連れられる。

 人数が多くて流石に全員入るのは難しかったから、アイがライロイを連れて外で待ってる。

 まあちょっと戦力に偏りがある気がするけど大丈夫でしょう!


「えっと、これがこの街の地図なんですがぁ……」

「……本当に中央以外は全部スラムなんだな。」

「こうなってしまったのは私たちの力不足ですぅ……本当は私たちが償うべきなのですがぁ」

「過ぎたことだにゃ、それで情報って何にゃ?」

「侵入経路ですぅ、実は私とセリィは一回だけですが顔を合わせたことがあるんですぅ」

「その時に見つけたのか?」

「はい、まあ不法侵入で捕まって私とセリィを合わせようと画策したお母様が処罰されてしまったのですがぁ、」


 おおう、いきなりな重い話。

 きっとこの子はスラムの中ではいい子の部類なんだ。

 この子だけでなくこの店自体が。

 値段もある程度良心的。

 この街をよくするために身を張ってまで頑張れている。


「では、変装の洋服をお貸ししますねぇ」

「変装?」

「バレたら命の危機ですよぅ。執事の服ですぅ」


 渡された男の人のものの洋服を見て、呆然とした。

 マル君はもらったメイド服を見てニマニマしてた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ