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37.ただいまと旅路

「たっだいまー!」

「ただいま!」

「ただいまにゃ!」

「ただいまだぜ!」


 四つの声が揃う。

 結局お泊まり会の次の日、村の人やリフェル。

 そしてフラッシュに見送られて村から出発した。

 もちろんイヴの背には私たち四人とエリが乗ってた。


「お邪魔します」


 ワクワクとした様子で家に入ったエリのことも歓迎する。

 エリはすぐに占い婆さんのところに行く予定だけどね。


「埃が溜まってるねー」

「まあこれだけの期間家空けたらな」

「ここで新魔法をお披露目しますにゃ!」

「おー、」

「『創造魔法:エメラルド クリアウィンド』……にゃ」


 埃がスーッと風に流されるように移動し、私たちの前に溜まった。

 空気が透き通って息が通るようになった。


「成功にゃ!」

「すげぇ……掃除がめっちゃ簡単になったな。」

「エメラルドっていうのはー、」

「俺の瞳の色にゃ。」

「創造魔法って新しい魔法のカテゴリ?」

「フラッシュに教えてもらった完全オリジナル魔法にゃ」

「そうだよね、」

「あ、エリのこと連れていく件なんだけどー」

「あ、マルトに着いてきて欲しいです。」


 お、仕掛けた。


「あー、私も素材売りに行くから途中まで一緒に行くよー」


 そこは邪魔しちゃダメだろ!

 アイはそんなに空気読めない人じゃないよね?!


「……そうですね!一緒にいきましょう。」


 荷物を玄関に置いたマル君はエリを連れて外に出た。

 後から売りたいものを全部入れたナップサックを持ったアイがついていく。

 マル君が、エリの荷物をさりげなく持ったのが得点高めだ。


「キョウ、俺たちも中入ろうぜ」

「うん、そうだね」


 ジンに急かされて家にはいる。

 作戦会議によく使っていた机とかを見ると、帰ってきたという実感が湧いてくる。

 荷物を床に置いて、それの上に寝っ転がる。

 あの後、装備の返り血や汚れは大体落ちた。

 スカートとコートに若干赤みは残ってしまったが、それでもほぼ元に戻ったと言っても過言ではない。

 だけど今着ているのはエリにもらったローブ。

 着るのも楽だしすごくいいのだ。


「ジン、これからどうする?」

「長期的にか?」

「いや普通に寝るとかご飯食べるとか。」


 今はまだ昼だが普通に寝れる。

 それほどに三日の行程は疲れるのだ。

 ずっと座ってる筈だけど地面に足がつかないっていうのは不安になる。


「…………ちょっと寝るぜ、疲れたし」

「了解、私はシャワー浴びてくるね」

「どうせまだマルトもアイも帰ってこねぇからここで寝るぜ。」

「うーい」

「出たら起こしてくれ」


 ジンが寝息を立て始めたのを見届けてからシャワーを浴びた。


ーーーーーーーーーーーーーー


 私キョウ、今世紀一番のやらかしをしたかもしれません……

 ぱ じゃ ま わ す れ た

 いやまじやってる!

 タオルまでリュックに入ってるのに!!!

 クラスメイト(大人の姿)がいる部屋に置きっぱなしなんだが?

 どうしようどうしよう!

 まあとりあえず下着だけ身につけてリビングを見に行こう。

 起きてたら部屋の外までリュック投げてもらって、起きてなかったら静かに着て何事もなかったように起こせばいいのだ。

 なーに簡単なことだ。

 リビングにひょこっと顔だけ出す。

 よし、大丈夫。ぐっすり寝てる。

 忍び足でジンの横を通り過ぎてリュックに手を伸ばす。

 これは完璧!

 そんなバカなことを考えたからなのか。

 パッと目を覚ましたジンが私の脇腹に噛み付いた!


「うわああぁぁぁぁぁ?!」

「は、?うおわっぁ」


 二人とも奇声をあげて少し距離を取る。

 そして私はジンにすぐ距離を詰めて、華麗に組み伏せて目を潰そうとして思いとどまった。

 目を手で塞ぐとできる限りのひっっくい声で言った。


「少し目を閉じといて、開いたら命はないと思え」

「は、はい」


 真っ青になって自分の手で目を塞いだジンを横目に大急ぎでこの前もらったネグリジェを着た。

 うわ、脇腹に噛みつき跡が……


「ん、ジンごめん。もういいよ」

「わかった」


 目に当てていた手をどけてこちらを見たジンは鼻血を吹いて倒れた。


ーーーーーーーーーーーーーー


 あの後、カーディガンを着てジンを介抱してたらアイとマル君が帰ってきて何事かってなったけど、

 マル君もこっちを見た瞬間同じ感じになった。

 アイも顔が真っ赤だったけど倒れはしなかった。

 代わりに私のリュックから出した赤灰色の上着を大急ぎで着せて前を閉めた。


「……そんなに似合ってない?」

「いやー、ちょっと…………自分の格好もう一回見てー?」


 お金が入った袋をデコピンしながらアイは言った。

 刺激が強すぎると、

 確かに、確かに!そうかもしれんけど!

 鼻血吹いて倒れることはないじゃん!失礼だよ!


 まあそんなこんなで大混乱だったけど私たちの西の住処の旅は終わった。

 エリ、リフェル、村のみんな、そしてフラッシュ。

 死にかけた人だっている。

 壊滅しかけた村だって、辛い過去を知ったこともあった。

 だけど、私はこの一つの冒険がとても大切だ。

 不安なことはたくさんある、だけど。

 アイもジンもマル君も!

 みんながついてるなら!

 私たちなら乗り超えられる!

 そんな確信がどこかにあった。

感想まだ募集中です!

もしよければ次に『キョウ』たちに行ってほしい場所をコメントで送ってほしいです(露骨なコメ稼ぎ)。

東・北・南から選んでほしいです。

もし決まらなくてもこっちで決めますが、あなたもこの物語の行く先に関わってみませんか?

参加してくれるかた待ってます!

来週で締め切ります!

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