表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/58

6. 討伐後と恋バナ

目を開くと、まぶしい光に目がくらんだ。

いつも寝てるように枕に顔を押し付けようとすると、


「・・・起きた?」


枕からマル君の声がした。

あれ?

パチッと目を開くと枕ではなくマル君の背中だ。

家で私が弟のソウをおんぶするのと同じ要領でおんぶされているようだ。

一気に思考が覚醒して飛びのく。


「なんでなんでなんで?」


とりあえずこみあげてきた羞恥を誤魔化すためアイに詰め寄る。

アイはいつものへらへらした笑顔で応じる。



「まあそうなるよねー。私だってマルトがキョウの事おんぶするって言ったときめっっっっちゃ驚いたよー。」


私は飛びのいたものの魔力回復がまだなのか、グラグラする。


「まだ背負っといてあげるから寝てていいよ。」

「・・・ぐぬぬ、アイにおんぶしてもらうじゃダメ?」

「無理ー乗ったら落とすよー」


笑顔でハードなことを言うアイに肩を落としておとなしく背負われる。

学校で普通にサクの事をおんぶしてたけど、こんな気持ちだったんだなぁと反省した。


「ほっぺ赤いよー」


アイにからかわれて不利だなと悟ったから話をそらすことにした。


「・・・あ!それよりも鬼は?」

「いいい今、明らかに話題そらしたよねー。」


あ、どもった。

この話題はアイには不利らしい。

よしやりかえそう。


「ねえねえマル君。何かあったの?」

「あったあった。」

「教えて!」

「教えなくていいよー!」


強めにアイが言うけどマル君もいたずらをする子供のようにヒヒヒと笑って口を開く。


「鬼はキョウが眠らせた後、動ける人でタコ殴りにしたよ。」

「ねえ私っていつから呼び捨てにされてるの?」

「・・・だけどアイが介抱していたルタは助からなかった。」


無視しないでいただきたい。


「・・・」


二人目だ。

こっちの世界に来て一日足らずなのに六年一組のメンバーはもう二人・・・いや、別れてしまったメンバーも含めればもっとだ。

無事かわからない仲間がいるのにルタは死んでしまった。

これは未練ありまくりじゃないか。

幽霊になって出てきたらジュースぐらいならおごってあげたいなぁと呑気に考えているとマル君がまた口を開いた。


「それでね最後に『アイ、俺はお前のことが好きだったんだ。俺はもう助からないと思うけど、お前は幸せに生きてくれよ。』ってそれでアイさんは」

「すすすすストーップ」

「なに?いいところなのに。」


私が瞳を輝かせて続きを待つ中、アイがとうとうストップをかけた。


「私が言ったことなんてどうでもいいでしょ!」

「いいじゃん!聞きたいんだから。」

「絶対に嫌ー!というかデリカシーなさすぎだしー」


余裕がなさそうな顔を見てまあいいかと思って最後の一あがきに私も見たかったな〜とつぶやくと


「みなくていいー!」

「見てたら面白かったのに・・・」


アイがむくーっと頬を膨らませて私のことを威力のないこぶしでたたき、ちょっと残念そうにしていたマル君が転びそうになるというコントを広げる。

ということで、私が眠っている間におきた、ルタさん告白事件?の真相は私には伝わらずに終わったのであった。


「時間の流れが速いな」

「そーだねー」

「夕方、もう一日も経ったんだね。」

「なあ、あれ村じゃないか?」


私たちがどうでもいい会話をしていると、ジンさんが声を張り上げ後ろの人にまで聞こえるように叫んだ。

ストックがある限りは毎週金曜日に更新予定なので、見てくれると嬉しいです。

評価などもらえると、作者の活力となりますのでお願いします。

誤字報告もしてくれたらできる限り直します!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ