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18.挑発と日記

「ねえ翠竜さん、魔法ばっかで恥ずかしくないですか?」

「ドラゴンなら自慢の爪で攻撃してみてにゃ?」


 罠の前にたった私は挑発する。


「見え透いた挑発に乗ると思ってます?」

「…………」


 さすがに無理か……?

 その瞬間翠竜は踏み込んだ。


「残念のります!」

「単細胞バカ把握!口調はかしこいなのに中身は残念!」


 罠がある蜘蛛の巣に足を引っ掛けた翠竜に口角が上がる。

 罠の中心から蜘蛛の糸が発射されて大きな糸玉ができた。


「おっけーこれで待機かな……?」

「そうしたいにゃ、だけど不穏な音が……」


 きゅいいいぃん……どおおぉん


「うにゃあぁああ?!」

「波動砲来たー!」


 回避――!

 でんぐり返しで華麗に避ける。

 完全に破壊された魔力の繭を見て顔が引き攣る。


「うわぁチートだ」

「これが実力だー!」

「口調がまた変わってるにゃん!」


 緑色であった瞳が金色に輝いている。

 それに呼応するように持っている魔導書も輝く。

 魔導書と人格は関係がある?


「プランB瓦解にゃ!隊長!どうしますにゃ?」

「プランAに変更します!」

「こちらも本気で行く!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーsideアイ


 いい加減上にいかないとまずいかもしれない。

 だけどまだダメなのだ。


「ねぇジン、なんか気づかないのー?!」

「なんだよ」

「キョウに預けられたテイムモンスターたちがいないじゃーん!」

「あ、」

「今はそれを探してるのー!」

「先に言ってくれ頼むから」


 散らかった資料をまとめる。

 文字を読むのは嫌いだ。だから見出ししか読まない。


「んー?」


 これ、充電器ー?

 戦闘になる前にキョウが預けてきたパソコンに使えたりするかもー?

 あ、無理だー電気がない。


「どうかしたか?」

「パソコンの充電できないかなーって」

「パソコン?!」

「いえーす、後で話すからーどうにかできないかー?」

「ん……」


 顎に手を当てたジンに期待を向けると三秒後に手を叩いた。


「簡単だ!俺の魔力の属性は……」

「おー!電気ー」

「そゆことだ!」

「アイさん見つけました!って何してるんですか?」

「パソコンが起動できるかもー」

「え、やってみましょう!」


 エリの肩に乗ったリスがやれやれというように首を振るが気にしない。


「そういえば全然魔力使えますね。」

「確かにーなんかあったのかなー?」

「まあ、今はいいだろ。」


 集中したように目を閉じるジンを横目に、開いた画面を見つめるとパッと明るくなった。


「あ、ついたー!」

「ジンさんそのままで、」

「俺も見たいんだが、」

「目開ければいいじゃんー」

「確かに」


 三人で画面を覗き込むと、パスワードはかかっていないようでデスクトップに行った。


「うわー懐いな」

「少しの間デジタルデトックスしただけで全然違うねー」

「初めて見ました、すごいですね。」


 マウスは付いてないからクリックパッドで操作をする。

 青色の初期デスクトップに並ぶのは大量のファイル。


「これ全部見るのか?」

「んー、いやー」

「これ、一つだけ名前がついてます。」


『日記』


 何が入ってるか予想できるから開いてみる。

 文字が現れたから読む。


『これを読んでいる人がいるということは私はもうこの世にはいないのでしょう。』

『厨二病みたいな始まり方ですまない。』

『私は地球が平和な時から生きていた日本人だ。』


「!」

「日本人……か」

「先に進みましょう」


『日記と言ってもすぐ終わる。』

『今、私と同志たちは翠竜に襲われている 。』

『天変地異が起きた後、東の住処を調べるために私たちは丘に表拠点と裏拠点をつくった。』


「私の研究所が表ですね。」

「ここが裏なのか……?」

「多分ねー」


『しばらくの研究の後、ある程度の生態系を知り、宴を開いていた。』

『そこに突然あらわれたのだ、翠竜が。』

『研究資料を死守した者、それを守る者、裏の研究所にいる白い狼を保護しに行った者。』

『さまざまな者がいたが、私は前線に立って翠竜と戦う者の記録をとった。それがこの日記だ。』

『きっとみんな悟っていただろう。勝てないと、』

『出会わないことを祈るが、もし不幸にも翠竜と出会ってしまったら』

『身体の部位は絶対に渡すな。特に目玉』

『身体に巡る魔力を少しでも渡すと、とてつもない威力の波動砲が帰ってくるだろう。』

『結局、私たちは相討ちだった。』

『だけど、最期に聞いてしまったんだ。あの竜の声を』

『我が子よ、すまないと言っていた。』


 そこから先は激戦の記録が詳しく載っていた。

 最後まで読んで、顔を見合わせる。


「「「これ、結構やばい?」」」


 今更か、とでも言いたげにリスが首を振った。


「まだ、まだ大丈夫だ。この日記の次のファイル、名前が」


 ――――竜の日記


 息をゆっくり吸い込む。

 多分大事なやつだ。

 さっきの日記と同じくらい、今回の戦いのキーアイテムな気がする。

 キーパッドをタップした。

 拙い日本語が画面いっぱいに映った。


『僕は次のすいりゅうさまなんだって。』

『おかあさんがいなくなっちゃったからおかあさんの匂いがするところに行ってみたの』

『このいたを見つけたけどおかあさんはいなかったね』

『僕きらわれちゃったのかな』


 ページが変わった。


『久しぶりにこの板を開きました。』

『母さんの匂いが一番強いとある本を見つけて、仲間になりました。』

『喋るその不思議な本は母さんのことを教えてくれました。』

『ですが、貴女の場所は本にもわからなかったのです。』

『しばらくは人間と自然を守って暮らしていました。』

『私はおかしくなってしまったかもしれません。』

『貴女が私のことを捨てたとしか思えないのです。』

『ああ、憎い。私を置いて消えた母さん。』

『いつか、私が必ず手を下しましょう。』


 これは、悲しきすれ違いの物語――――

明かされた真実?

ここからどうなるのでしょうか(無計画)

来週で50話達成です!

記念話を書こうと思っているのですが、何を書くかは決まってません!(絶望)

来週をお楽しみに!

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