17.毒攻撃とプランB
sideアイ
「今のー上からだよねー?」
「多分な。」
「え、ヤバくないですか?上にはキョウさんとマルトさんが」
「んーーーーーーーま、いっか」
「「え、」」
「だいじょぶだいじょぶー。あんな狭いところに何人も行っても足手纏いだからねー」
「ま、まあそうなんですけど……」
「人の心がないのかよアイ?」
「なーんか強そうだからねー研究所漁って弱点見つかったりするかもだしー」
「一理ある、かも……?」
「エリさん毒されちゃダメだ!」
「ジンも上手く動けないよねー?足手纏いー」
うがっていう声と共に大ダメージを受けたジンを放っといて、階段を登る。
事実として、あんな爆発が起こるところに何人もいたらだれか巻き添えになってやられる。
これ以上の死人を出すわけにはいかないのだ。
ここで息絶えた人々と同じ運命を辿るのは嫌だ。
死にたくない。
全員同じだ。
巻き添えで死ぬよりも弱点を知って手助けした方がいい。
「さあさあー行くよー」
ぐいぐいとジンの背中を押す。
渋々と先を歩き出したジンをみて、ため息を吐きながらカンテラで地面を照らした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーsideキョウ
うっわー最悪だー
体勢を立て直したはいいもののやばいんだよね。
多分あの花弁で完璧に防御ができる。
「キョウ、一回下がるにゃ」
「りょうか、?!っぶな!」
「下がらせると思っているんですか?」
下がろうとバックステップを踏もうとしたら攻撃が飛んでくる。
頬を掠って後ろの壁に激突した攻撃はなんと、爆発しました。
なんだあの火力、ふざけてんのか。
うげぇと顔を歪めると、翠竜は嗜虐的な笑みを浮かべる。
「うわーSだー」
「下がるのは諦めるにゃ。」
「んー、どうしようかな」
「動かないんですか?ではこちらから、」
謎の筒を加えた翠竜は思いっきり息を吹き込む。
筒から丸い弾丸のようなものが発射された。
直線上にいたマル君と私はとりあえず避ける。
それが壁に埋め込まれたその時。
「grow up」
成長した。壁に刺さった「種」が。
緑色の蔦、そこまで長くはないが太くて棘が付いている。
先っちょについたピンク色の花が不穏だ。
「花に気をつけるにゃ。」
「ほーらやっぱり!こういう花といえば、」
「「毒」」
紫色の粉が辺りに散乱する。
花弁の壁に阻まれて、翠竜のところまでは到達していないっぽい。
「どうする?毒なんて喰らったことないけど」
「なんでそんなお気楽なのにゃ?!防御にゃ!」
マル君が自分で作り出した糸玉にくるまる。
私も真似してくるまった。
内側から回ってマル君がいる方向に近づく。
「どのタイミングで出るの?」
「にゃー……考えてなかったにゃ」
「アホ君」
「とても不名誉にゃ!まあ作戦会議の時間はできたにゃ。」
「そうだね、といっても攻撃は防がれるよ?」
「プランA同時攻撃にゃ。やつはキョウに攻撃しようとした時に俺が追撃したら焦って手をかざしたにゃ。」
「と申されますと?」
「手をかざさないと防御ができないということにゃ。」
「おー別方向から同時に攻撃したら防御しきれないということか。」
「いえすにゃん」
「プランB糸玉に閉じ込めるかな?」
「と申されますと?」
「さっきと同じように近接で攻撃して不自然じゃないように糸の罠を設置します。」
「そのあとにゃ?」
「アイたちがくるまで待つ。」
「他人任せの極み。」
「いやいや、私のメインウェポンが戻ってくるというわけですよ。そこから本領発揮!」
「ドラゴンvsドラゴンの大怪獣対決!」
「こんなところで出したら洞窟が崩れるにゃ」
「あ、」
「バカなのかにゃ?」
「辛辣!」
「まあ閉じ込める作戦はいいと思うにゃ。」
「じゃあ作戦はオーケーね」
「いつ出るにゃ?」
「んー、私先に出るからいいよって言ったら出てきて」
糸を回収するとやっぱりまだ紫色の靄が漂っていた。
(毒だなぁ、あの花を落とすか。)
息を止めながら駆けて、ピンク色の花を根本から斬ろうとすると嫌な気配を感じて後ろに飛び退いた。
さっきまでいたところに爆発攻撃が通過する。
「うわ、マル君ちょっと待ってて」
「何が起こってるにゃ?」
息が続かないからしょうがなく少し吸い込む。
ちょっと咳き込んで再発進。
攻撃はもう避けない。爆発攻撃は別として。
「ほら普通の攻撃!ふはは、この程度を恐れてやってられるかぁ!」
気にせず喰らって花を斬り落として足で踏む。
靄が晴れていく。
「マル君、出てきていいよ!」
「了解にゃ。」
「という毒喰らったけどそんなに効果ない?」
「あるわけないじゃないですか!あれは毒だと思わせて牽制するための道具ですよ!」
え、うわー騙されたんだが?!
「私を騙すなんて許すまじ!立て直しじゃー!」
「了解にゃ!プランBにゃ」
「突撃ー!」
バカの一つ覚えのように私は突っ込んだ。
「え、作戦とは?」
「うるさい!当たればよかろうなのだ!」
花弁防御が入ったから体勢をわざと崩して地面に手をつく。
さあ、罠設置!
これで準備は整った。後はどうなるか。
『プランB 蜘蛛の糸大作戦』




