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クラス転移  作者: 音花 緑葉
1.転移編
18/48

18.野宿と夜戦

今のところ、旅路は順調だ。

旅の間に気づいたこと、それは素材などに手を四角にして向けると、パラメーターが現れる。

そこに、素材の値段が書いてあると言うことだ。


「うわー!すごい!」


ちなみにこれはテイマーにしかできないらしい。


「素材の選別した方がいいな。」

「ん。エンカウントが多すぎ」

「分担してもこの量は無理だね。」


今回の旅はエンカウント数が多い。

十五分に一回は戦ってる気がする。


「マルト、魔力は大丈夫か?」

「まだ平気。魔物から少しずつ吸ってるし。」


これは魔導士にしかできないことで、魔物の死体に手を当てると、魔力の残滓?を吸い取れる。

アイとジンはまだわからない。


「一日じゃつかなさそうだな。」

「結構歩いたのにーまだ見えないもんねー」

「日も落ちてきた、どうする?」

「危険だけど野宿かな?」

「野宿ってどうやるんだ?」

「とりあえず火、つけてみるー?」


燃えそうな素材を床に敷いて、マル君の魔法で火をつける。


「水残ってるー?」

「あー、ないな。」

「卵蛇のアイスを使えば作れそう。」

「やってみるね。」


私はビニール袋を用意した。


「卵蛇、『アイス』!」


頭大のなかなかに大きい氷が現れる。

袋が破けないように、柔らかく着地した氷をマル君の魔法の炎で炙る。


「おー、水!」

「温度調節までできるの?」

「ん。5段階調整。」

「冷えっ冷えだな。」


融点のギリギリで炙ったのか、熱いどころか冷たい。

そんな炎があるのか。


ご飯は食べられそうな魔物のお肉だ。


「野菜が食べたいねー」

「そうだな。元が魔物だってわかると尚更。」


雑談して、寝た。


・・・


私はピリッとした痛みを腕に感じて飛び起きる。

真っ暗な草原に焦げた灰色が浮き上がる。

それは人型をしていて、


オーガだった。


マル君?に向けて力を溜めるそれを見て、私は走り出す。


「敵襲うううぅ!」


初めてみる、横薙ぎ個体だ。

マル君をどかすために思いっきり持ち上げて転がす。

起き上がり出したみんなを確認して、オーガに向き合うと、


棍棒がぶつかる一秒前。


「〜〜〜っ?!」


———、借ります!


最近の幻聴が聞こえた後、体から主導権が消える。


「キョウ?!」


最近は飛ばされることはなかったのに、いつもとは違う風圧で転がるマル君達。


ぶつかる勢いを限界まで殺して、腕に巻きつく卵蛇を首に移動させる。

棍棒に向けたのは腕。

クロスさせて、防御する。


ここまで一秒。

まさに神速、私は来るであろう衝撃に備えながら思った。


よこなぶりの風が吹きつけて棍棒がぶつかる。

腕から嫌な音が響き、力が入らなくなり、オーガの後方に吹き飛んだ。


———すみません、防ぎきれませんでした。


大丈夫!

私は幻聴にフォローを入れる。


綺麗に着地した私に、主導権が戻ってくる。

辺りを見回すが魔法を使っていないのか、明るい炎の光は見えない。


———マスター、少し強引ですが折れた右腕を治します。


返事をする。

ショウとココロを召喚して、周囲の探索を頼む。

二人はゴーストだから、完璧に夜型だ。


———『精霊魔法:全 癒しの軌跡』


その魔法は私がこの前無意識の間に放ったっていう・・・


力が入らない腕が勝手に動いてまっすぐになる。


代わりに魔力が不足したのか急激な眠気が襲ってくる。


「ぬしさま!みんな見つけた!」

「魔力不足、回復。」


こちらにスゴイスピードで移動してきたショウは私の腕を取る。

山の空気みたいに透き通った魔力が循環して、残りの魔力になじむ。


「ありがとう!」


私はココロが案内に沿って走った。

ストックがある限りは毎週金曜日に更新予定なので、見てくれると嬉しいです。

評価などもらえると、作者の活力となりますのでお願いします。

誤字報告もしてくれたらできる限り直します!

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