二人きり
※ 落石に関する描写があります。
「女の子もいる」
水鏡には地上の様子が映っていた。
「女の子、怪我してる!」
タツキは有無を言わさずシズクを自分の背中に乗せた。
「シズクも見て!」
だが、シズクには水鏡の映像は見えなかった。
「そこは居住区なの?」
と、まだ事態のわかっていないシズクはそんな事を言う。
「違う違う! 居住区じゃない! 結構やばそう!」
そのタツキの言葉にシズクは不安になる。
水鏡の映像を見てるタツキはもっと不安だった。
「シズク! 地上に行く方法は?」
「え? テッドの舟から……行けるかも?」
頼りないシズクの言葉だったが、他に手段はない。
タツキはシズクを背負い、そのままテッドの舟目指して飛び出した。
「行っちゃった……」
残されたヤイノとスティナは状況がよくわかってなかった。
二人きりの状況にヤイノはどきどきしたが、スティナはどこからか見つけてきたハシゴを魔導エレベータに立て掛け、水鏡を覗き込んでいた。
――言ってくれれば、さっきのタツキみたいのおんぶして見せて上げたのに。
ヤイノはそんなことを思っていた。
* * *
メノウは地面が熱くなっているのに気づいていた。
それともう一つ大事なことにも気づいていた。その場に留まっても解決はない。
そう判断したメノウは飛び上がる。
だが、運悪く、そんなメノウに後ろからに岩が飛んできた。
「きゃあ!」
一瞬、何が起こったかわかっていなかった。事態を把握するより、痛みで自分の状況がわかった。
運の悪いことに、メノウの翼と背中に当たった。
「……痛い」
メノウは地面に落ちた。
痛くて熱い。
どこからか岩が飛んできたようだ。
落ちたメノウは、地面が揺れてるのを感じた。
地震だった。
怖くなったメノウは飛び上がろうと思ったが、翼が熱くて痛い。飛び上がれなかった。
メノウは泣き出した。
「誰か助けて」
『……誰かいる?』
はっと、メノウは顔を上げた。
誰もいない。だが確かに聞こえた。
幻聴だったのだろうか?
メノウは辺りを見回す。




