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旅立ち

3年後.....



「お主ら、逞しくなったのぉ...」


村の朝の鐘とともに、

そんな事を村長に言われて、

思わずほんの少しだけ笑いが込み上げる。


最初に会った時はそんな表情じゃ無かったのに、

今は俺達を誇らしく見つめる。


この3年間はあっという間だった。


手の平を見れば深い傷だらけだ、

懐かしさを俺に感じさせる。


村の出口で俺達はみんなに見送られていた、

辺りの花達は俺を祝福しているようだ。


ありがとうみんな、ルークさん、騎士になって帰ってくるから。


そんな事を心に何度も刻み込み、

分厚い胸板に手を当てる。


これからの旅は過酷な道だろう、

だが覚悟などもう遠の昔にしている。


磨き直された直剣を背中に担ぎ、俺達は村を出た。


ーーーーー


俺達は、このイズ島を離れ、サルヴァール大陸にある、首都ルクセリオに向かう。

そこで簡単な事ではないが、騎士になる。


いずれか騎士団を作り、この世界の魔物を抹殺する。

そして、街や村を守り、人々を守る。

そんな計画を俺とグレイはしている。




無視が出来ない太陽の日差しが俺達を照らして、

春風が心地よく吹いている。


花の香りも強く気持ちがいい。


「ウギィィ!!」


久しく耳にする声だ、

ゴブリンが俺に向かって槍を構える。


自分が本当にどれだけ成長したのかを確かめるように、

剣を素早く鞘からいつものように抜いた。


魔物、もはや存在する事自体が罪だと思ってしまう。

人を襲い殺すという残虐で無慈悲な事をするのは許されない。


グレイは双剣を抜かず俺にどうぞと合図をしてくる。

そうさせてもらうさ、

俺は慣れた感覚で剣技の構えをとる。


刀身は蒼く瑠璃色に輝き、

俺の周りは螺旋状に風が舞い上がる。


「はぁぁぁぁぁっ!!!」


大地を蹴って俺は踏み出した、

刀身はそのままゴブリンの身体を両断していった。


無駄じゃ無い、俺がしてきた修行は、

喜びと同時に剣を鞘に静かに収めた。


グレイは俺に親指を立てて笑ってみせた、

間も無くゴブリンは金色の粉末となりそのまま、

春風により去っていった。

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