2話
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-「何食べよっか」
携帯の画面を楽しそうに覗きながら茉優は私に話しかけた。
どうやらこの近辺の飲食店を調べてくれているらしく、茉優の目線の先には美味しそうな料理の写真が多く写っていた。
「あ、ここの生パスタ美味しいってこの間ネットで見た!」
そう言って私に画面を突きつけてきた。
確かにとても美味しそう。
それ以上に茉優の幸せそうな笑みにこちらも釣られてしまう。
そこにしようか、と返すと彼女はまた画面に戻り、嬉しそうに地図で店の場所を調べ始めた。
そんな茉優を横目に、ふと辺りを見回すと、金曜日ということもあってか、街は賑わっていた。
仕事終わり風のサラリーマン。
カラオケや飲食店のキャッチ。
明日が休みともなると、皆考えることは一緒なのだろう。
そんな大人で賑わっている街の中で、母校の制服を纏った初々しい男女がいた。
おそらく付き合いたてなのだろう。
お互いが下を向いて、顔を赤くしている。
まだ少し照れくさそうだ。
手を繋ぐにももどかしい距離がある。
二年前まで着ていたはずの制服も、
今こうして見てみるととても若々しく見える。
私も学生時代にあんな恋が出来ればな、と一人寂しくなる。
「何考え事してるの苺羽」
無意識に考え込んでいたようだ。
茉優のその一言で、我に返る。
「なんでもないよ」と言いかけて顔をあげたその時。
…一瞬私の中で時間が止まったような気がした。
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