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その男、規格外につき  作者: しんぷりん
第1章 雌伏の時
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第1話 転生して一年目の回想

回想という名の主人公の能力の説明回です。

 あの魂の集まる場所というところから、あっという間に転生し、一年がたった。

俺が生まれたのは、地球ではない世界だった。

それに気づいたのは生まれてすぐのことだ。

まず助産婦というのか俺を母親からの胎内から取り上げてくれた人だが、

頭に猫耳が付いていて、綺麗な金髪に瞳はエメラルドグリーン、

背の高い白い肌が印象的な超美人さんだった。

最初猫耳アイテムをつけた変な人?なのかとも思ったが、

ピクピクと動くその猫耳はどうみても本物にしか見えなかった。

よく見たら尻尾もついていたし。

それに言葉もまったく聞いたこともないような言葉だった。

最初何を言っているか全然分からなかった。

だがそんなとき、すぐ俺の転生特典が発動した。

脳内に《言語理解・翻訳能力が発動します、ファールア語、理解開始》

という声が聞こえたのだ。

その瞬間に彼女の言っていることはすぐに理解できた。

これが俺の能力のひとつ、《言語理解・翻訳》だった。

誰と話しても言葉が理解できるというのは、

俺が将来色んな土地に行くのにきっと役に立つだろう。


 そして俺にはもうひとつ、能力が備わっていた。

それは《強化知識》というなんの捻りもない名前そのままの能力だ。

俺の前世は病気で誰よりも体が弱かった経験から、

これからこの異世界でどうすれば健康で丈夫な人間で過ごせるのか、

夢を叶えるためにはどうしたらいいのかを考えていたら、発動していた。

俺の《強化知識》いわく、この世界の人間には魔力というものがある。

その量には大なり小なりがあるのだが、多い方が寿命も長く、

怪我や病気にも強くなる。

その魔力量を増やす方法、魔力の回復を早くさせる方法、

そして身体能力強化法が《強化知識》に入っていた。


魔力を増やす方法は、魔力を全身に巡らせ、定着させること。

魔力の回復を早くする方法は、体内魔力を枯渇させること。

身体能力強化する方法は、魔力枯渇中に動くこと。


やり方としてはこうなる。

まず体に感じる魔力、

これを体全体、隅々まで行き渡らせる。

と簡単にいっているが、最初は魔力を感じることなんて全然出来なかった。

魔力を感じるのに、丸二日かかった。

その魔力を筋肉や臓器、血管、肌、目、指の先、体すべて、

細胞の一個一個にまで、浸透・定着していくようにイメージしていく。

すると魔力と細胞が体隅々まで混じりあって、魔力を溜めれる量が増える。

これを体内の魔力が枯渇するまで続ける。

そして魔力が枯渇したことにより、体が魔力不足を補おうと回復速度を上げる。

魔力枯渇中は身体が強負荷状態になっているので、トレーニング効果が高くなる。

この3点セットを何回も何回も繰り返すことによって、

少しずつ効果が重なって、すべての能力の効果が上昇する。

問題は魔力枯渇、強負荷状態というだけあってこいつはやっかいだ。

全身がめちゃくちゃだるく重くなるし、痛くなるのだ。

状態としては重度のインフルエンザに強度の筋肉痛みたいな感じか?

この状態でトレーニング?とても無理。まず痛すぎて動けんし。

と、初めての魔力枯渇時には絶望したけれど、慣れって怖い。

毎日コツコツと少しずつ動くことによって、

1才になった頃には普通に動くぐらいなら、出来るようになっていた。


ちなみにこの魔力増加法だけ15才ぐらいまでがリミットになっている。

魔力回復速度上昇と身体能力強化の効果は15才以降でも、

上昇率は著しく落ちるが、効果はある。

俺の《強化知識》がそれを教えてくれた。

どうしてそうなっているかは、俺の知識には入ってなかったので分からない。

というわけで、辛いけど自分のためだから、

この3点セットをさぼらずに毎日続けようと思う。

まあ辛いといっても前世とは違い、

やればやるだけ未来が明るくなるとわかっているので、

じゅうぶん耐えることができそうだ。

猫耳美人さんはもう少し後に登場予定です。

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