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デートも決まったので、カレー食べます。

コンビニで買ったパスタを食べながら、ふと思う。


誠って何の仕事をしてるんだろう……?


一応妹としても彼女としても知らないのはおかしい、と、思う……。

でも聞かされたことないしなぁ。


その時、携帯の着信音が鳴った。



「はーい? もしもし?」



画面を確認してないから誰だか分からないけど、そんな問題はすぐに解決。



「やほー! 凛元気だったか?」



……誠だ。



「どうしたの? さっきメールしたよ」


「うん。それで余計声聞きたくなっちゃった」


「そっか。ねえねえ、誠って何の仕事してるの?」


「ん? ○○って言う会社で仕事してるー」



え!!

それって大企業。



「そうなの? 知らなかったー。きっとその会社の人たち、よっぽど人手不足だったんだねー」


「ちょ、人を仕方なく雇われたポンクラとか言わないでくれる?」



そこまで言ってないんだけど……。



「あはっ」


「凛は可愛いけど、棒読みの『あはっ』は怖いよ」


「えー、そんなことないよー」



もうすべてが棒読み。

誠をからかうのって楽しい。



「……。あ、そうだ! 明日暇?」


「ん? たぶん暇だと思うけど……」


「じゃあさ、久しぶりに俺の家来な」



……まじですか。



「えー」


「そんなこと言って。本当は嬉しいんでしょ?」


「……」



もう本当に嫌だ。

誠にどんなに嘘ついてもバレる……。

そんなに嘘つくの下手なのかな? 私。



「何時ごろ行けばいい?」


「フフッ。可愛い」


「……何時?」


「んー、じゃあ11時ぐらいまでに来て」


「分かった」


「楽しみにしててね! あとちゃんと体休めておくんだよ。いっぱい運動するから! じゃー、俺仕事戻るからバイバーイ」


「……バイバイ」



ピッ。

最後らへんの文は聞いていなかったとして……明日、何着ていこう?

誠の前では素直になれないけど、ホントはめちゃくちゃ嬉しい!

私の大学と誠の会社は反対方向で県も違うから一緒に暮らせないし、お互い忙しくて合えるのは二週間に一度くらい。

しかも最近ずっと会えなかったから三週間は会ってないかも。


クローゼットをあさって約五分。よし決めた。

黒のマキシワンピースにデニム羽織るのでいいか。それに最近買ったヒール履いて行こう。

まだまだ日差しが強いし、キャップも被っていくか。あまり男ウケ? っていうのかな。はよくないけど、私らしくでいいっていつか誠が言ってくれたから。


もう夕方。

夕飯作らなくちゃ。

今日はママたち居ないからね。ラブラブデートで。

本当、いい年して何やってるんだか。


今日はサラダとカレー。

かなり手抜きだけど一人だし、大丈夫だよね!

それにしても作りすぎちゃったな。

いい匂いがするルーをかき混ぜていると、また携帯の着信音が鳴った。



「もー、しつこいな……」



カレーを混ぜる手を止め、また画面を見ずに出る。



「もしもし?」


「凛ー! あたしだよ! 今何してた?」



亜桜衣(あおい)だ。

アオイとは高校で知り合って、卒業しても仲良くしている数少ない人の一人。



「カレー作ってた」


「嘘ー! 食べたい!」


「いいよ、おいで」


「やったー!」



そんな喜ぶことかな?

アオイは何でも好奇心旺盛だからちょっと羨ましい。

感情もすぐ顔に出るから一緒にいてすごく楽。



「じゃーね。あ、甘口で大丈夫?」


「うん! 甘口大好き! またあとでー!」



あ、切られた。

私は辛いのがダメだからいつも甘口。

外見はよく大人っぽいって言われるから、友達の前で甘口頼むと必ず驚かれる。

もう慣れたけど。


しばらくしてアオイが来た。



「うわー! いい匂い!」



入って早々叫んだアオイ。

本当、子供みたい。



「ご飯どれくらい?」


「いっぱい!」


「……」



いっぱいって。

ずいぶんアバウトだなぁ。


適当によそってテーブルに二つ分並べる。

多めに作ってて良かった。



「いただきまーす!」


「どうぞ」



一口食べたアオイがまた叫ぶ。



「シェフ!!」


「なに?」


「最高です!!」


「それは良かった」



アオイはいつも変なことを言い出すから付き合ってあげる。

これが意外に楽しい。


それからDVDなど見て過ごした。

でも飽きっぽい私たちは次第にガールズトークに……。



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