13
塔にたどり着くと、薫は倒れ込んだ。
「……乗馬って体力使うんだ…」
「あなたこの程度で疲れたの?もっと運動しなさいな」
「見るからにひ弱そうだもんなーお前」
塔では、ニアルとソルマが待っていた。
「どうしてここに?」
「うん、まあそこはうまくやったよね!」
ニアルはソルマを見た。
「ソルマには事前に装置を確認しに行ってもらってたんだ。彼女、魔術ランクが高いから」
「はい、白い鍵はちゃんと刺さってました。抜くことはできません」
ソルマは薫の手を引っ張った。
「私についてきてください!」
ソルマが装置までの道のりを覚えているので、彼女の案内で装置へ向かった。
「ここの扉を開けると装置……なんですが……」
扉の前には誰かが立っていた。
「ここへ来ると思っていたわ。さあ、それを渡しなさい」
「二宮藤子……どうしてここに」
藤子の指先からパチパチと電気が弾ける。
「邪魔をするなら……例え貴方でも……!」
藤子が右手を向けると、電気が薫の頭を突き抜けた。
「痛っっ……!」
その瞬間、薫の輪郭がぬるりと溶けた。
「貴方……誰なの!?」
輪郭を取り戻したそれは、ポケットからモノクルを取り出した。
「僕?しがない図書館長さ。それより……追わなくていいの?」
「……!」
藤子が振り向くと、開け放された扉の向こうを薫が走っていた。藤子はニアルを一瞥すると、薫の後を追いかけた。




