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人類の王

自動とかけまして

王が住む都市と解きます

その心はどちらも


王都オート



でしょう

全ての話はこの宇宙のどこかにある惑星『チキュウ』

人類が誕生し最初の人間

名は


カイとサイ


カイとサイには明確な違いがあった


カイはサイと違い物を手を使わずに持ち上げることができる不思議な能力があり

サイはカイより知能が高く力があった

カイとサイが誕生してから数年後


「ーーなぜ〇〇を殺した!」


サイが子孫の1人のフブキに問いかけた


「殺す?こんな能力を持ってこのようなことが起きないと思っているのか?」


その子孫が言った

フブキもまたカイと同じように不思議な能力を持っていた

人類が誕生してから数年後人類は2種類の人間で分かれていた


能力を持つ者 持たない者


人はその能力をこう呼んだ


ーー異能ーー


人類はこの異能を生活のため、そして発展のために使用していた

はずだったがこの時子孫のうちの1人が本来の使用目的ではない殺しとして使った

だがそれには理由があった


「おかしいと思わないか?あんたら異能を持たない無能がなぜ俺たちの恩恵を受けてぐうたら生きられるんだ?俺たちはお前たちに恩恵を与えている!だがお前たちは俺たちに何をしているんだ!?」


フブキはサイに問いかけた


「確かにお前たちは異能を使って俺たちに恩恵を与えてくれている!だが!俺たちだって俺たちなりに恩恵を与えているつもりだ!」


サイが答える


2人のいう通り

異能を持っているものは2種の人間のため異能を使用してきた

異能を持っていない者は異能持ちより知能があるためその知能を活かして異能のより良い使用方法を模索したり『国』の基盤を作ろうと踏ん張っていた

両者には両者なりの考え方があり両者とも納得できる理由であった


「カイさん!今ここで!決めるべきだ!異能を持っている者と異能を持っていない者!それぞれが分かれて過ごしそれぞれがそれぞれの国を作る!それが今の人類がすべきことだ!」


フブキは言う

2種の人間は今まで助け合ってきた

だが、だからと言って助けなしで生きれないわけではない


「…」


カイは答えない

カイは悩んでいるのだ

このまま進んでいけば100年もしないうちに素晴らしい1つの国となるだろう

だが時が経つにつれ異能は種類が増え、質が上がる

そうなれば異能は手につけられなくなり

結果的にフブキのような人間は増えるだろう

そうなればサイ側とカイ側で戦い合い潰し合い国はまとまらなくなるだろう


今ここで決めるべき…か



「俺たちは何年も助け合ってきた。本音ではこれからも支え合っていきたい」


答えないカイを見かねてサイはカイに言う


「だが…」


カイは言葉を遮って自分の思いを伝えようとする

それを聞いてサイもまたカイの言葉を遮る


「だが!!これもまた良い機会かもしれない。一度分かれてみるべきだ。今のような被害者を出さないためにも…」


2人の気持ちは一緒だった

これ以上人を殺めたくない死んでほしくない

そんな気持ちでいっぱいだった


「自分も被害者を出したくない…だがこんなところで別れなんて…」


カイもまた被害者を出したくないと言う気持ちがあった

だがそれ以上にサイと離れたくない

そんな気持ちでいっぱいだった

2人は数年間ずっと過ごしてきた

カイにできないことがあればサイが

サイにできないことがあればカイが行っていた

ずっとずっと助け合っていたのだ

そんな2人が突然別れるなんてこんな悲しいことはない


「一生会えないわけじゃない…また会えるさ」


サイは涙ながらに言う

サイも同じ気持ちであった


カイは黙り込む

しばらくして彼女は覚悟を決めて言った


「フブキ!自分たち異能持ちと異能を持たない者は一旦分かれて過ごすことにする!だけど君を許すわけじゃない!」


フブキとその他の子孫に顔を向けずに言った


そして


「ちょうどここはこの大陸の半分くらいだな…」


不思議なことを言う

全てを察したサイは焦った表情でカイに言った


「ちょっと待て!」


次の瞬間


ゴゴゴ


強い自信


とともに大陸は大きく割れる

自分たちがいる場所を残して


「サイ!またここで会おう!数年後数十年後いつになるかわからないけど!次は国の王として!」


「ったく…規格外だなお前は……あぁ!またいつか!会える日まで!」


そう言って2人は別れる


西暦100年

人類最初の歴史

人類最初の王


異能の王カイ

知能の王サイ


2人が誕生し分かれた嬉しいようで悲しいような最初の歴史


第1話 人類の王


この歴史は語り継がれる

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