第七節 リジェクト誕生、しかし爆破は辛辣で
「……リジェクト?」
主人公は、はてな顔だったが、爆破は続けて言う。
「そうだ。250kはクリアだな。だが、真の目標は500kgだ。まさかこの程度で満足しているんじゃないだろうな? 狩人には、生身で700kg叩き出す者もいるのだぞ。それと比べて何だ? このざまは。それで人々を救えると、ホンキで思っているのか? お前なんて狩人の隊員と比べたら……」
「いちいち辛辣過ぎるぅぅううー!!!!」
「冗談だ、冗談ww」
「……スマシさん、それ言えば良いと思ってませんか?」
「……」
「……」
「さて、ここからは反復して行いつつ、精度を上げて行ってもらう!」
「シカトされたぁぁああ!! それとさっきの間は何ぃぃいい!?」
夜――、
大浴場にて、逃隠は主人公に逃隠家に代々伝わる『回避の術』を修得するよう話を持ち掛けた。そして主人公は、昼はリジェクトの強化、夜は回避の術修得の修行と、休む間もなくトレーニングを続けていった。
「止め! 少し休憩だ!」
相変わらずリジェクトの特訓を行っている主人公。そこに爆破の指示が入る。
「どうしたツトム? 顔に疲れの色が見えるぞ。しっかり寝てないのか?」
「は、はい……まぁ」
爆破の問いかけに目をそらす主人公。
「……まさか」
(ヒョッ!)
爆破達の後ろでダラダラと汗を流す逃隠。
「もう体力が尽きたのか……? これだから最近の若い者は……。お前が今狩人に入隊したら、ソッコーでゾムビー化させられるのが落ちだぞ。情けない……」
「またまた辛辣過ぎるぅぅううー!!!!」
「冗談だ、冗談ww」
「……スマシさん、だからそれ言えば良いと思ってませんか?」
「……」
「……」
「さて、休憩が終わったら、もっと集中して特訓再開だ!」
「またシカトされたぁぁああ!! それとさっきの間は何ぃぃいい!?」
数日後、特訓をおこなっていた主人公が、ゾムビー達と戦う機会があった。その戦いっぷりを目にした爆破は、主人公達を正式に狩人に入隊させるコトとした。
「本来ならばゾムビーを30体倒せば理事会に認められることとなっているが、私の許可があれば特例で何とかなる」