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第六節 特訓開始

「ゾムビー達は世界各地に出現し、人々を襲っている。このままでは人類の存亡に関わってくる。我々、狩人は強い。だが、特殊な訓練を耐え抜いてきた部隊だけあってその数は僅か、人手不足なのだ。この間の体育館裏の時も出動が遅くなってしまっただろう? それは随所に基地と隊員が少ないからなんだ。今、一人でも多くの強力な人材が欲しい」


爆破は、狩人とゾムビーの現状の勢力を説明した。初めは乗り気でなかった主人公だったが、爆破の“自分の友達や家族、恋人をゾムビー達に奪われてしまってもいいのか”と、言う言葉に触発され、超能力強化の特訓をおこなうコトとなった。


「さて、ツトム。あそこにゾムビーのような柄のサンドバックがあるだろ? あれに超能力を使って攻撃するのだ。破壊しても構わない」


爆破の指示のもと、特訓が始まった。


「コクリ」


主人公が頷く。


「ハッ」


両手に力を籠める主人公。両手が微かに光り出す。


「たぁああ!」


そして、サンドバックに攻撃した。


「ぼむっ」


サンドバックは少し揺れるだけで破壊されない。すると表示記が数値を出した。


「ピピピピピ……ピッ」


7kgとの表示。


「ふむ、たったの7kか、まるでだめだな。もう帰るか?」




「いきなり辛辣過ぎるぅぅううー!!!!」




爆破の冷たい言葉に、主人公は涙目になった。


「冗談だ、冗談ww この表示はサンドバックにどれだけの威力の攻撃が伝わったかを測るものだ。とりあえず、250kgは出してもらいたい。さて、やみくもに反復して行っても、らちが明かないレベルだな。作戦を考えよう。ツトム、この間の、学校の体育館裏で超能力が発現した時はどのような状況だった?」


爆破と主人公は、“あの時”の状況を整理して、思い返してみた。結果、『拒絶』という心境だったというコトに辿り着いた。そして『ゾムビー達にみんなを襲わさせたくない!』という気持ちでサンドバックに攻撃した。結果――、


「ドッ!!」


サンドバックが大きな衝撃を受けて、飛ばされた。辛うじて破壊はされていないサンドバック。3人は表示記を見る。表示記は269kgを表示していた。


「ハァ……ハァ……やった」


汗をぬぐう主人公。


「やったな、ツトム」


主人公に話し掛ける爆破。


「スマシさん……」


「ツトム、お前の場合は何かを拒絶することによって発動する超能力なのだな。私の場合はモノを爆破させる超能力だからそれを『バースト』と呼ぶことにしているんだ。お前の方は……そうだな、『リジェクト』と、名付けよう」

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