第四節 take3~だって作者がそう名付けたんだもの~
逃隠の転校から1週間後――、2年4組の教室で、小テストが行われている。
集中し、問題を解いている主人公、すると
「トントン」
後ろから軽く背中を叩く者が。
(まただ……もう、仕方ないな)
主人公は答案用紙を自分の体からずらし、後ろから見えるように――、
するまでもなく、後の逃隠に目つぶしを食らわせた。
――、
色々あって、
「何だ……この生き物は……!」
「ゾム……」
学校の体育館裏に居た、友出の前方に1匹のゾムビーの姿が。
「どこから湧いてきやがった!?」体育館の近くの排水口に、ゾムビーの体液らしきものが滴っている。
「ゾムビーだ! 危ない! コガレ君!!」
――、
またまた色々あって、主人公はギリギリの境地に立たされることにより発現した超能力を使って、ゾムビー1体を葬った。そこへ――、
「ツカ……ツカ……ツカ……」
前に主人公が聞いた、あの足音が近付いてきた。
「私が来たからにはもう安心だ、少年……と言いたいところだがこれは一足、いや二足も三足も遅かったかな?」
「スマシさん!」
爆破スマシが現れた。
「タタタタ、ザッ」
遅れて、狩人の隊員も到着した。
「遅いぞ、お前ら!」
「ハイ! 申し訳ありません」
「フッフッフ。俺様が呼んだんだゼ、ケータイでナ」
どこからともなく現れる逃隠。
「サケル君! どこに居たんだよ、もう」
「フッフッフ。回避の術の一つ、隠れ蓑の術で身を隠していたのダ! この隠れ蓑の術とは――」
(まるで忍者だ)
呆気にとられる主人公。
「ほう……これは…………隊員達! ゾムビーの肉片を処理しろ!」
「ハッ」
ゾムビーの残骸を確認した後、隊員に命令を下す爆破。続けて主人公に話し掛ける。
「少年、君がやったのか?」
「ええ、一応……」
答える主人公。
「ふーむ」
腕を組む爆破。
(見たところ、装備しているのは手袋のみ……か)
「少年、君の持つ超能力でゾムビーを撃退してくれたのかい?」
「いえ、超能力と言うか……両手がいきなり光り出して……ブワッてなって……僕、必死で」
あいまいに答える主人公。
(自覚症状無し。そしてたった今発現したのか……面白い)
「少年、まだ名前を聞いていなかったな。名は何と言うのだ?」
問う爆破。答える主人公。
「ツトム、主人公ツトムです」
「!?」
「!!」
「ほ……本当にそんな名前なのか……?」
「ハイ! 主人公ツトムです」
「ぶっは! 主人公ww 物語の主人公だからって主人公だなんてwwww 主人公を務めるから主人公ツトムwwww」
「だって作者がそう名付けたんだもの(涙)!!!!」