第十六節 爆破さん言葉遊び
急ですがアメリカ視察するコトとなった主人公一行は、渡航する際に利用する飛行機内で談笑していた。
「ここで一つ」
「?」
爆破の急な一声に、主人公はハテナ顔になった。爆破はそれにお構いなしで続ける。
「飛行機による長旅、何もしないのでは退屈だろうから、小話を挟もうと思う。というより、私が韻を踏んだワードを披露しようと思う」
『!?』
唐突な展開に、一同は虚を突かれた。
「短絡的な思考に、落胆するなぁ」
『!?』
「慢心するな、邁進しろ」
『!?』
「どうだ、皆?」
(ど……、どうって?)
(な……、何なんだい?)
「お見事です、隊長」
『!?』
困惑する主人公、逃隠だったが、無条件で肯定する身体がそこには居た。
「そうかそうか、私も鼻が高いぞ。韻を踏むのにも飽きたから、ここで小話を一つ」
((!? 2つしか言っていないのに、流石に早くね?))
あまりにも飽きが早い爆破に、そこに居た3人が心の中でツッコミを入れる。それでも爆破は話を続ける。
「ツトム、モテる男はツラいと思うか?」
「あ、えーと……」
「モテる男はツラいか? 否!! モテる男はツラい訳がない!!」
『!?』
「モテる男は、忙しいんだ!! モテる男は、色んな場所に引っ張りだこだからな!!」
((そうかも知れない!!))
「ふう……、ここで韻を踏み直そうと思う」
『!? 韻を踏み直す!?』
驚愕する一同だったが、また爆破はお構いなしに続ける。
「偶発的事故が、誘発している」
『!?』
「増長するヤツらが増量中だな」
『!?』
「引き下がるな! 食い下がれ!」
『!?』
「お前の魂胆を実現するのは困難だ!」
『!?』
「憶測が続々と飛び交うな……」
『!?』
「退魔の松明を!!」
『バースト使え!!』
「傲慢なマンゴー……」
『!?』
「ふう……、こんなところか。ここはさながら才能を引け散らかす会場だな」
『!? 終わり2つ無理やり過ぎぃいい!!』




