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ゾムビーとゾムビーとゾムビー。時々ツトム  作者: 時田総司(いぶさん)


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第十二節 逃隠邸

「えーと、なになに? S市T町の……え? 近くに電車もバスも通ってない、山奥じゃん。こんなところにサケル君の家が……」


急な話だが、主人公は、逃隠の実家に向かっている。道のりは遠くなりそうだ。




(回想)


自宅でくつろいでいると、主人公へメールが届いた。


「サケル君からだ。なになに? 久しぶりだな、ツトム。突然だが、書いてある住所へ来い。俺の家だ……! サケル君のうちに行くの!?」


(回想終了)




急な話になったが、こうして主人公は逃隠の家に行くこととなった。


50分ほど歩いて、山道に差し掛かった。


「だいぶ近付いてきたかな?」


主人公はスマホの地図を頼りに歩き続ける。




更に20分後、まだ山道は続く。


「……まだ……かな?」




そして更に20分後、


「やった……やっとだ……スマホの電波も少なくなってるけど……」


主人公は遂に逃隠の家を発見した。




藁葺きの屋根、木や土でできた壁といった、なんとも古風な民家であった。




「お邪魔しまーす……」


戸が開いていたので、恐る恐る入ってみる。と、その瞬間






「ツトムゥ! ゾムゾムゥ」






ゾムビー化した逃隠が家の奥からやって来て、立ったまま横にスライドし、目の前で止まった。


「サケル君!?」


主人公が驚き、話し掛ける。


「会いたかったゾム、ムムム。ゾムゾム」


「ゾムビー化してるぅぅうう!?」


逃隠の変わり果てた姿を見て、驚愕した様子の主人公。


「ゾムゾム、上がれゾム。茶ゾムゾムゾム」


「あ、ありがとう」


ゾムビー化した逃隠に促されるままに靴を脱ぎ、家の応接間へと向かう主人公。






応接間に座る。床は畳、戸は障子が張られていて、部屋の真ん中には木製の座卓が置いてあった。


(いかにも和風って感じがして……落ち着く)


初めて訪れる家にも関わらず、その居心地に落ち着く主人公。と、




「ガラ……」




戸が開いて一人のゾムビーが現れる。

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