第十節 全滅
瀕死の重体から蘇生した主人公は、超能力の特訓を続けていた。
そこへ――、
「ビ――ビ――ビ――」
ラボ内に警報が鳴り響く。続けてアナウンスが。
「港の工場地帯で、ゾムビーが発生。隊員は直ちに現場に急行せよ。繰り返す……」
「……来たか。ツトム! サケル! 行くぞ‼」
力強く言う爆破。
「ハイ‼」
「おウ‼」
続く主人公と逃隠。
――工場地帯、ゾムビー発生現場。狩人の隊員達、爆破、身体、逃隠そして主人公が専用の車で到着する。
「ゾム……」
「ゾ……」
「ゾムァ……」
前方から6体のゾムビー達が姿を現した。
「姿を現したな。よし! かかれ!」
爆破の号令で、狩人達は戦闘態勢に入る。狩人部隊は、6体のゾムビーを無事、倒した。その後、狩人部隊は隊を分散させ、工場地帯の探索をおこなった。
――30分後、工場地帯の最初に戦闘があった場所にて、散った一同が一旦引き返し集合する。
「皆戻ったか? 戦果を聞きたい、ツトム」
「2体、何とか倒しました」
爆破に答える主人公。
「他は?」
「身体、3体倒しました」
「5名の組、1体です」
「こちらの組は発見できませんでした」
爆破に身体、狩人隊員達が報告していく。
「そうか、私は5体だ。……と、言う事は残り2体だな。しかし、情報に漏れがある可能性もある。実際には何体居るか……この工場地帯は広い、皆、覚悟して探索するぞ!」
「ハイ!」
爆破の号令に返事する一同。再び各持ち場に向けて歩き出す。と、その時、付近の排水口の奥でうごめくモノが……。狩人隊員の一人がそれに気付かず排水口の蓋の上を歩き、通り過ぎようとしていた。瞬間、
「バシュ――」
ゾムビーが蓋の網目のスキマを通り抜けて、飛び出してきた。
「ゾムゥ」
「! そこに隠れていたのか! 隊員、一旦逃げ……」
「グルグル、バシュ!」
爆破の言葉もむなしく、ゾムビーはそのまま隊員にぐるぐると巻き付き、顔面に体液を吐き掛けた。
「ぐあ! あ……ゾ……ゾム」
段々とゾムビー化する隊員。
「くっ、間に合わなかったか、ツトム! やるぞ!」
主人公に話し掛ける爆破。しかし主人公は何かに気が付いた。
「ちょっと待って下さい。何か……様子が……」
いつもは、人間をゾムビー化させるため、向かってくるゾムビー。しかし、たった今ゾムビー化した、元隊員はこちらに向かって持っていた銃器を構えていた。
「まさか…………全員、伏せろぉおお‼」
「タタタタタタタタタタタタ」
叫ぶ爆破。隊員だったゾムビーは銃器を発砲してきた。
「ぐわっ!」
「があっ!」
「うっ!」
次々と被弾していく狩人隊員達。
「ぐあっ」
「ぎゃー」
「ぐっ」
「えっ?」
爆破、逃隠、身体、主人公も被弾してしまった。そして――、
狩人、全滅!!!!
そして日本は滅びた。
完
(続きます)




