空の記憶編 4
空野亨さん、どなたかは存じませんが、ありがとうございます。
昨晩は、イカメシ、ようかん、ごちそうさまでした。
・・・、もしやこれは新手の詐欺なのか?
美味しい物送り付け詐欺とか。
後から、「食べましたね」的な、高額請求されるのか。
送り返すべきだったか。
しかし、美味しそうなものには勝てませんね、食べてしまったので、後のまつりです。
チッチッチッ・・・・。
配達員さん待ってたら、もう夕方になってしまった・・・。
会社休んでしまった・・・乙。
「今日は、もう来ないのかもな」
ピンポーン、ピンポーン
やっと来たか!
モニターを見る限り、やはり昨日と同じ配達員さんだ。
配達員さんも、地域で決まっているから、当然と言えば当然だけど・・・。
「はい、今開けます」
ガチャ
「時野さんでいらっしゃいますか?」
「昨日も会いましたよね?」
「お決まりですかから」
お?
「これがお荷物です」
「ココにサインお願いします」
「おのー、やっぱり受け取れません」
「いえいえ、時野さん宛てで間違いありません、受け取って頂かないと、私が困ります」
私?
「いえいえ受け取れません」
「いえいえ大丈夫です」
何が、大丈夫?
「いえいえいえ」
「いえいえいえ」
「いえいえいえ」
・・・・・
・・・
・
ハァハァハァ
押し切られて、受け取ってしまった・・・。
「あのー、荷物を受け取らされておいてなんなんですが、これは新手の詐欺ではないですよね」
「・・・」
何だーこの間は。
「私は、ただの配達員ですから、そんは分かりませんし、ふつうそんな事私に聞いたりしません」
「仮に詐欺だとして、考えても見てください、顔ばれしてますし、面と向かってこんな事しません」
「そうなのかなー?」
「そうです」
「早くサイン草、下さい」
草?
「・・・はい」
「ありがとうございましたー」⤴
ガチャン
今日は誰からだ?
「空野 香?」
バシッ!
「兄弟かっ!いや、三兄弟カッ!」
いやいや、女性っぽい名前だしー。
バシバシ!
「三兄妹!三姉弟かっ!」
ハァハァ、何だコレ!
ツッコミすぎて、段ボールがへこんでしまった。
雨音さんに見られたら。
「ヒトリツッコミクサ」
なんて言わせそうだな。
「アナタバカナノ?」ツン
ははは、笑ってしまった・・・、虚しいです。
それはそうと中身は?
「ほうとうセット(かぼちゃ)、甲府名物・・・」
チラ
そうですね、喜んでー(棒読み)。
1,ちゃんと作り方を見て、美味しく食べましょう。
2、さあ!旅立ちの時です、早く来てネ♥」
Ps、日中は、お仕事ですよね、休んじゃダメよ、ちゃんと仕事に行ってネ。
お帰りになる頃に、お伺いしますネ。
うるさいわ!!!
昨晩は、ほうとう美味しく頂きました。
「香さん、ありがとうございました、ごちそうさまでした」
「おはようございます、ナ・・課長」
「おはよう、時見君」
「なんかなれないですね」
「そうか?」
「昨日、来なかったけど、どうかしたのか?」
「いえ、家でやることがありましたので」
「いえいえとは、ははは」
「・・・」
見てたのか?
きょろきょろ
まだ来てないみたいだな。
ガチャ、バタン
「おかえりなさい」
「うん、ただいま」エッ!
ガチャバタン
自分の部屋だよな?
お約束ですねー、はずしませんねー。
心の声??
ガチャ、そーー。
あれ?誰も居ない?
「おかえりなさい」
???
「下です下」
ダダ段ボール箱が話かけてるー!
「そんなはず、ないじゃないですか」
それもそうか。
「私は、記憶の箱、さあ勇気を出して開けなさい!」
「・・・」
「さあさあさあ」
しょうがない・・・。
ビリビリ、パカ
・・・ボイスレコーダーかよ。
ぽい
「あっ!ああぁぁぁー」
ガシャン、ゴロゴロー
「おい!何をする」
じーー
「あまり見つめないで」
ツンツン
「あられちゃんカッ!バシッ!」
「・・・」
自分でバシッって言ったよ。
何だ?この封筒?
え!小倉までの新幹線チケット?しかも自由席だと。
直球できましたか!あーそうですか!
チラ
「・・・」
ぽい
「お、い、お、い、おいおいおい!」
「うるさいぞ」
「・・・」
「お前!どっかで見てるだろ!」
「お前は誰だ!」
「・・・」
「捨ててやる!」
「ま待っておくれよ、旦那さま」
「・・・」
「早く来てネ、小倉でまってるネ、チュッ♥」
チュッ♥、じゃねーんだよ、チュッ♥じゃ!
フンッ!ボキッ!!知るかっ!!!
ぽい
鍵を変えないといけないな。
「おはようございます、課長」
「おはようさん」
「ミーティングの後、ちょっと時間頂けますか?」
「・・・あー、部屋に来い、間違えるなよ」
「分かりました、ありがとうございます」
「ミーティング始めるよー」
ガチャ、バタン
「おはよう雨音さん」
「・・・」
「おはようございます」
「なんか機嫌悪い?」
「いえ、何でもありません」
「どうしたの?話してよ」
「最近・・・私をおざなりというか、出番が少ないというか・・・最初の頃は、あんなに優しかったのに、おいおいおい・・・」
ガチャバタン
はーーー。
コンコンコン
「開いてるぞ」
ガチャ、バタン
「お疲れ様です、時間とらせてすみません」
「まー座れよ」
「はい」
コポコポコポ
「時見様おはようございます」
「おはようございます、みっちゃんさん」
「お顔色が、すぐれないようですが・・・」
「聞いてよ、みっちゃんさん」
「何でしょうか?」
「最近、雨音さんが変なんだよ」
「と言いますと?」
「さっきも、扱いがおざなりとか、出番が少ないとか、いってるんですよ、何か変でしょ」
「まーあの子も思春期ですからねー」
「思春期!マジで思春期とかあるの?」
「・・・」
「はいはいそこまで」
「あ、はい」
コト
「茶でも飲んで落ち着け」
ずずず
あー美味しい。
「落ち着いたら、早く話せ」
「ナナさん、聞いてくださいよーー」
以下、次回にて。




