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時憶課 ~Time Memory~ 今日も時の記憶が宙を舞う  作者: 七之七


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48/56

時の記憶編49

 プップップップ

 プッ

「おはようございます、朝早くからすみません」

「おはよう、なんだハーレか、早いな」

「すみません、出勤前に」

「用件は何だよ」

「美味しいラーメン屋さんを見つけまして、お昼一緒に行きませんか?」

「そりゃー良いけどよ、会社でもよかったんじゃね」

「そうなのですが、ナナさん来ない時あると思って」

「分かったよ、後でな」

「はい」


「おはよう、ナナさん」

「おはよう、はつ」

「・・・やっぱりハニーの方が良いかなー、せめてカタカナにしてよー」

「そうか?」

「なんかお年寄りみたいだし」

「そんな事はないだろう、一周回ってワンって事もあるだろう」

「なによそれ」

「おはよう・・ハニー」

「・・おはようハーレ」

 ぷぷぷ

 くそーナナさん笑ってるよ。

「ヤマトナデシコかよ」

「なによそれ」

「はいはい静かにして下さい、ミーティング始めますよ」


 ガチャ、バタン

「おはようございます」

「おはよう雨音さん」

「最近システム起動とかのくだりないよね、面倒になったの?」

「いえ、そんな事は無いです、バージョンアップしたので、確認作業が省かれただけです」

「そそうなんだ」

「UMⅡ地区でアドレナリン急上昇確認しました」

「えっ」

「ページ開きます」

「お願いします」

「2ページ開きます」

 パッ、パッ

「・・・うぶか!」

「君!大丈夫か!」

「サウザーしっかりしろ!」

 ・・・サウザー?って外国人なのか?

「誰か!救急車を!」

「ううう・・・」

「2ページ目映像出ます」

 映像に映ったのは、初老の男性だった。

「サウザー!サウザー!」

「クー・・・」

 え!犬なのか!

「動かさないで!」

「首に手を添えてヘルメット取って!」

 もう一人は、バイクに乗っていたのかな。

 パッ、リメモリーが始まった。

 何だ・・・河原?土手?

 えっ!犬のリメモリーなのか・・・。

 子供に付いて走っている、捨て犬だったのか?

「ピーポーピーポー」

 救急車来たのか。

 あっ!

 子供が、お父さんに何か言われている、飼えないとか言われているのかな。

 ご飯を美味しそうに食べてるよ、飼ってもらえたんだ、よかったね。

 海だ!家族で海水浴でも言ったのかな、楽しそうだね。

 お!中学生になったのか、制服が初々しいねー。

 綺麗な桜だな、これは最初にみた河原だろうか、花見にでも行ったのかな。

 険しい山道だぞ、登山でもしているのか?

 これは・・・お姉さん?お母さんかな?ご飯が豪華だな。

 お!制服が変わったぞ、お受験受かったのか、それで豪華だったのね。

 サッカーボール追いかけている、サッカー部でも入ったのかな。

 プッ

 リメモリー頂きました。

「Good After Life」

 本当は、もっと映像はあるのだけれども、今の僕では認識出来るのが、これぐらいが限界です。

 良き人生?犬生だったのかな。

 それにしても、動物のリメモリーをメモリーして良かったのだろうか?お昼にナナさんに聞いてみよう。

「もう一人の方は、アドレナリン安定しました」

「そうか良かった」

 調べて分かった事故状況は、犬を拾ってくれた子供の父親だろう、ザウザーと呼び掛けていたのは、朝の散歩中に信号待ちをしていたら、ザウザーが車道に飛び出してしまい、そこに原付に乗って通学していた大学生が突っ込んだと言う事だった。

 ん!?これは死亡事故になるのかな?

 そういえば・・・動物の場合は物損事故扱いだったよな、罰金や減点はなかったな法律上は飼い主さんが居れば器物破損扱いになるから、学生さんが物損にちゃんと加入していればいいけど・・・。

 飼い主さんさからしてみれば、家族の一員だろからお金の問題じゃないのだろうけど、結局最後はお金で解決するしかないから、保険があるのだけれど、人の死と動物の死に違いがあるのだろか。

 ・・・あれ?前職の記憶が少し戻ったのか?

「・・・さん」

「ハーレさん」

「あ、ごめん」

「どうされました、ぼーとして」

「考え事してました、前しょ・・・」

「いやなんでもありません」

「そうですか・・・」

 プップップッ

 プッ

「お疲れ様です」

「ちょっと早いけど、お昼にしませんか?」

「はい」

「5分後にロビーで」

「はい」

「では」

 プッ

「ナナさんですか?」

「うん、今日は僕から誘ったんですよ」

「あら珍しい」

「んふふそうでしょう、美味しいラーメン屋さん見つけたんだ」

「それは良かったですね」

「ちょっと早いけど、お昼に行ってきます」

「お気を付けて」

 ガチャ、バタン


「・・・お疲れ様です」

「おーお疲れ」

「ナナさん」

「何だよ」

「コーヒーなんか飲んでますけど、いつからここに居るのですか?」

「あーミーティング終わってからだぞ」

「えっ」

「お前が美味しい(・・・・)ラーメンをご馳走・・・してくれるというものだから、楽しみで楽しみで仕事なんてしていられなくてな」

 あーマジで失敗した、この人に、美味しい、なんて言うものじゃなかったよ、MAXプレッシャーです。

 そういえばナナさんは、美味しいと思うよ、って言うもんなー。

 グビっとコーヒーを飲み干した。

「よし!行こうかハーレ君」

 バシバシと肩組んで叩かれた。

「・・・はい」


 ガラガラ

「いらっしゃませ」

「二人です」

「カウンターで良いですか?」

「はい」

 ガタガタ

「ここは、味噌ラーメンが美味しいと・・・僕は思います」

「そうか・・・ハーレと同じでいいや」

「・・・はい」

「味噌ラーメン二つお願いします」

「はいよ」

 どこまで、プレシャーをかけるつもりだ。

 みなさんは、大した事では無いじゃまいかとお思いでしょが、食に至ってはとても厳しい方なのです、だいぶ前に約束しました、俺に美味しいと言わせたら何でも質問に答えてやる、と言質をとったのです、ナナさんは覚えているだろうか。

 それから何件か行ったのですが、うまかった、が今までで最高ランクです。

 何回かこのお店に通って、今日が勝負と決めたのです、夜はハードルが高すぎて・・・。

 大将頼みますよ!と心の中でつぶやいた。

 勝手に頼まれても、大将も迷惑である。

「おまちどうさま、味噌ラーメン」

 うーん、良い匂い。

「いただきます」×2

 パチン、ずずずず。

 やはりスープからいったか。

 この濃厚でしかし透明感のある、スープの湖に溺れてしまえ。

 ずるずるずるー。

 流石に素早い!スープを飲んでからの所作に淀みがない。

 味噌ラーメンにしては珍しい、大将必殺の自家製ストレート麺に、絡まれて溺れてしまえー。

 お!ここで二枚ある内の一枚のチャーシューを一口でぱくりといったー。

「おい、早く食べないと伸びるぞ」

「あ、すみません」

 ずずずずーごっくん。

「ごちそうさまでした」×2

 ガラガラ

 しかしここで、美味しかったですか、なんて絶対聞いてはいけない、欲しがってはいけない。

 あくまで、ナナさんから言って貰わなければならない、僕ルールなのです。

「ハーレ」

「何でしょうか」

 ドキドキ

「味噌ラーメン、お・・・良い店だったな」

「良かったです」

 今、美味しいって言おうとしたよね絶対。

 やっぱり約束覚えてるな、ちくしょーー!。

 ナナさんの評価ランクは、以下の順で。

 まあまあだったな。

 違う料理も頼んでみたいな。

 うまかったな。

 良い店だったな。

 また来たいな。

 おいしかったな。

 俺のお気に入りに登録だな♡。

 まだまだ先は、長そうです、今まで最高ランク更新したので良しとしましょう。

 大将ありがとうございました。

「あ、そういえば」

「なんだ」

「お昼来る前に、動物のリメモリーをメモリーしてしまいましたが、良かったのですかね?」

「ん!?はぁーーーー!」

 えっ、ナナさんがこんな大声出すなんて、そこにびっくりしてしまった。

「え、駄目でしたか」

「お前なー!」

「もしそのメモリーが・・・」

 ナナさんが、途中で話すのをやめてしまった・・・。

 早歩きで会社に向かっている、僕も早歩きで付いて行く。

 あーあ、何だか嫌な予感がします・・・。

 

 




 





 

 





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