時の記憶編40
テレレ~ン 「漢なき戦い!」
これは、月一の時憶課女子会で起きた、14人の戦いである。
パンパン
「はいはい、おつかれさま、みんな集まってるー」
ワイワイ、ガヤガヤ
「みんな飲み物あるー」
「おっけーでーす」
「今月もおつかれさまー」
「おつかれさまー」
カチンカチン、ゴクゴク
「料理は、適当に注文したから、食べたいのあったら頼んでね」
当然、仕切っているのはミクさんである。
ワイワイ、ガヤガヤ
「食べながら聞いてね」
「今日の決め事は3件ね」
ざわざわ
「一つ目は、新年会の幹事です、男性陣はナナさんの独断でハーレムに決定済みです、出演者増やしたくないのかな?一人は幹事で後二人は補佐の計三人選びます」
「ハーレムと幹事したい人いますか?」
シ~~ン
そうなのです、おっさん共は色々と面倒くさいのです、味がなんだ雰囲気がなんだと言いたい放題言われるので、当然皆やりたがらない、僕は勉強だそうです。
「二つ目は、3月に予定されている、他支部との交流会の担当二人」
ざわざわ、ざわざわ
「今年は、日本開催なので、しっかりやって頂戴」
ざわざわ、ざわざわ、ざわざわ
「そして三つ目はー!」
「本日のーメインイベントー!7泊9日一本勝負ー!」
「青コーナーナーナー!赤コーナーチョメチョメー!を一人決めます」
「ミクさん、ちょっといやらしくないですか」
「そうね、ごめん」
コホン
「5月に予定されている、初夏のバンクバー7泊9日会社の経費で行けるぜ一応研修ねツアーです」
「おー」×沢山
そうなんです、年二回ある他支部への研修旅行です、ナナさんは確定でいつもは、課長が男の誰かを選んで二人で行っていたのですが、昨日の朝のミーティングの時にナナさんが。
「たまには、女子でもいいんじゃない」
なんて言うものだから課長も。
「そうだな」
と即答してしまい、本来なら月末にあるはずの女子会が、今日緊急開催された訳です。
もしかしたら僕も行けるのではと、ちょっとは期待していましたが、まことに残念です。
会場に戻します・・・。
「はいはい、説明ありがとねー」
「しかもーナナさんと一緒だから、ゴチでー美味しいがいっぱいです」
「おー」×沢山
「バンクバーに行きたいかーー!!」
「おー」×全員
「よーし料理食べた、決めていくよ」
もぐもぐもぐ
「おー」×ミク
ミクさんの仕切りは、大体こんな感じです。
「第一回!だれだれ幹事だーれいくよー」
説明しよう、だれだれ幹事だーれゲームとは、要するにババ抜きである。
全員で14人なので、一人2枚づつ計28枚のカードの中に、幹事カード2枚と補佐カード4枚があり、残りはモブカード22枚。
2枚づつ配りババ抜きと同じ要領で引いていき、モブカードが二枚揃ったら抜けという感じです。
「ヨッシャー」
ミクさんのガッツポーズでゲーム終了。
余談ですが、ガッツポーズとは、ボーリング由来なのですが、ガッツ石松さんがしたボクシングの試合で勝った時にしたポーズを、「ガッツポーズ」とアナウンサーが表現したのが広まったとの事です、詳しくはウキペディア参照願います。
ミクさんは最後の四人まで残りましたが、ほらここはタテ社会、威圧で補佐を引かせて次にモブをゲットしての、ヨッシャーでした。
「面倒なのが決まったから」
「はい、ちょっと休憩ね、どんどん食べて飲んでよー」
「ほらー、遠慮しないで飲んで飲んでー」
ミクさんは、その他全員酔わせてバンクバーゲットだぜ作戦遂行中である。
「次決めるよ、希望者いますか?」
「はーい」×ちらほら
交流会は、他支部のイケメンが来るかもとか、玉の輿とか思惑があるみたいで、希望者は必ず何人か手が上がります。
「じゃ希望者立って」
「はい最初はグーじゃんけんホイ」
「あいこでしょ!」
「決定!」
「トミーとマツ」
パチパチパチ
「どんどん飲んでよー」
「・・・」×多数
「時間もあることだし、メインイベント行くよー」
「おー」×全員
あー楽しいそうですねー。
「灼熱インディアンポーカー!!」
ご存じ方もいらっしゃると思いますが、時憶課ルールを一応説明しておきます。
トランプを一枚引いて、自分のカードは見ずにおでこにあてます。
自分のカードは、見えないですが、他の人のカードは見えますね。
2が一番弱くて、3、4、5・・・・12、13、1の順に強い。
同数字の場合スペード、ダイヤ、クローバー、ハートの順に強い。
一番ハートが強いという事らしいです。
もちろん、指名された相手のカードが強ければ、降参もあります。
ただし、1のハートには、2のスペードが唯一勝てるというルールです。
あとは、他人のカード見て、弱そうなカードの人を指名して勝ち抜いていく流れです。
ワーとか、キャーとか、やめてよー、ひどいなど幾多の勝負を繰り返した結果。
やはり決勝は、ミクさん、そしてせんちゃん。
「よーしよし、勝負だせん」
「はい」
「降りても良いんだぞ!」
「査定とか大丈夫かー」
「いえ、勝負です!」
「せー-の」×2
「・・・・・・」
「・・・勝者せん」
パチパチパチ
「くー負けたよ」
なんと勝者は、せんちゃんに決定!ミクさんのカードもそこそこ強かったのですが、せんちゃんのカードはハートのエースでした、お決まりですねごめんなさい。
せんちゃんは、ミクさんのタテ社会バリバリの、威圧にも負けず勝ち切りました、心強いですね。
もし僕が、ナナさんに同じ事されたら、間違いなく降りた事でしょう。
勝者談として「どうしても夏のカナディアンロッキーに行ってみたかった」との事でした。
「さー決め事も終わったし、食べて飲みましょう」
「はーい」×全員
ここに「漢なき戦い」終幕。
さて、皆さんが楽しく盛り上がっている頃、僕は何をしているかといいますと・・・。
いつもの居酒屋さんで、ナナさんの幹事論を聞かされたりしている訳です。
「ナナさん、ひどいですよ今年も新年会の幹事にして」
「何でだよ、お前こそ、あそこのお店に行ってみたいとか言って、俺におごらせてるだろ」
「まーそーですけど」
「でも結局一、二軒行ったら、後はお前で決めろって言われるし」
「そりゃあそうだろう、どんなお店か知ってたら、わくわく感ないだろ」
「そーですけど・・・」
「幹事と言うのはだな、色々な要素を求められるんだぞ、それをこなしてだな、やっと一人前のサラリーマンになれるんだぞ」
「偏見のある言い方やめて下さいよ」
「そんな事は無い、例えば日頃からの会話の中で、この人は何が好きとか嫌いとか、どんな雰囲気が好きなのかとかな、いろんな情報を集めて分析する情報収集分析能力とか、俺たちのやってる仕事と同じだろ?」
「それに・・・」
「はいおまち、かれいの煮つけね」
「おー」
ごくごく
「それに、分析に基づくお店選び、全員が入れるという縛りとか、予算の中での品決めでお店との 交渉力とか、二件目になだれ込む人が何人いそうかとか、この二軒目が一番難しいところだな、男が多いか女が多いかでもお店選びに違いがでるしな」
「そうなんですよ、行く前に聞くのも何ですしね」
「そこでだ、男性陣はこっち、女性陣はあっちとか分けるのは駄目だね」
「じゃーどうするんですか?」
「年一回の新年会だろ、まず全員を2件目に連れて行く事を考えないといけない」
「そうですねー毎年、必ず何人か帰りますしね」
「そうだろ、わくわくが足りなんだよ」
「わくわくですか?」
「この人だったら、どんなお店連れて行ってくれるだろう」
「みたいな感じだったら、行きたくなるだろう?」
「そうですね」
「お前にまだわくわくが足りないんだよ」
「そのわくわくが出来たら、幹事から解放してやるよ」
「あー先が長いなー」
「ははは、マスターお酒ちょうだい」
「はいよ、ナナさんも厳しいねー」
「ですよねー」
ゴン
「すみません」
「まー慣れろ、慣れたら余裕も出来てくる」
「そうですね」
「はいお酒、きんこうぶりね」
「おー」
「俺もだいぶ幹事したしな」
ごくごく
「へーそうなんですか」
「しめ何にする」
「そばで」
「はいよ」
後で先輩に聞いた話だが、伝説のナナさん幹事回はまた後日。




