時の記憶編37
「グッドモーニン、ハーレム」
「プラティーおはよう」
「おはようございます、プラティーさん」
「おはようございます、えっと・・・」
「フクと言います」
「改めまして、おはようございます、フクさん」
「フクちゃんでいいわよフフフ」
「・・・」
「今日もナナさん居ないみたいね」
「そうなんですよフクさん」
「先週から来たり来なかったりみたいね」
「そうなの?そのへんは、うちの会社フリーだからね」
「ノルマに余裕のある人は良いよなー」
「そうよね、いつ仕事しているのかしらね?」
「はいはい、ミーティング始めますよ」
ガチャ、バタン
「おはよう雨音さん」
「おはようございます、ハーレムさん」
「急いで準備して頂けますか!」
「どうしたの?」
「S-T地区で多数のアドレナリン上昇が確認されました」
「またー、釣りじゃないの?」
「・・・違います!メディアでの発表はまだですが、複数台の事故みたいです」
「それは大変だ、急いでお茶を・・・」
「・・・」
「あー、ポットにお湯が無い、昨日入れ忘れた」
「・・・」
「お茶は後にして下さい!!!」
「りょ了解」
「初めての試みですが、5ページ開きます」
「うおーマジですか!」
「本気です」
「本気ですか!!」
「・・・本気です」
「よーし、お願い致します」
パッパッパッパッパッ
「1・3ページのアドレナリン急上昇します」
「5ページ同時音声展開します」
「・・・い・・・おい!しっかりしろ!!」
「誰か救急車呼んだか!」
「う・・う・・・」
「ピーポーピーポーピーポー」
救急車のサイレンが遠くに聞こえて来た。
「あー」
「4・5ページ、アドレナリン低下します」
「急いでよー」
うわー!どのページの人が聞いてるのか、さっぱり判らないよー。
「大丈夫か!」
「バカ!動かすな!」
あっ!3ページのリメモリーが始まった。
「ピーポーピーポーピーポー」
音が大きくなって来たぞ!
「はやく急いでー」
「バタンバタンバタン、ガラガラガラ」
救急車到着したのか!?
「1台しか来てないぞ!!!」
「すぐ来ます!」
「ゆっくりだぞ、せーの!」
「一緒に行く人居ますかー」
「・・・」
未だに3ページ以外は、音声だけだ・・・。
「ガラガラガラ、バタンバタン」
「誰か助けてー」
「一人ドアに挟まれてるわー」
「ピーポーピーポー」 「ピーポーピーポー」
「ピーポーピーポー」
2台目3台目が来たのか?音が重複していて良く判らない!
「ウーカンカンカン」
消防車も来たか!
「・・う・・うう・・ゴホッ」
あー2ページもリメモリーが始まった。
「ワン!ワン!ワン!」
犬の鳴き声!?
あっ!この人は、お医者さんかな?
手術の手元が写ってる、記憶に残るくらいの大手術だったのかな。
この人は・・・。
「ゆっくりゆっくりだぞ!!」
「はい!」
新人さんでも居るのかな。
「あっ!!!」
「2ページのリメモリー終わりました」
「あー--」
「一瞬救急車の天井の映像が映ったから、そっちに気を取られちゃったー」
「・・・・」
「早く点滴を準備しろ!」
「はい!」
「ピーポーピーポー」
「あー---」
「・・・3ページも終わりました」
「1・4ページのアドレナリン安定してきました」
「・・・」
「5ページ沈黙のままです」
5ページの人は、瀕死だったのだろう・・・。
あーあ、全くダメダメです、申し訳ありませんでした。
「ページ閉じます、お茶でもどうぞ」
「そんな言い方ないんじゃないかな」
「なくなんかないです」
「えー」
「リメモリーは、メモ留事で人の・・・ピーガー・・・でもどうぞ」
「ん!?」
コポコポコポ
「今何か言った?」
「いえ、何でもないです」
「そお?」
ププププ
あれ!?ナナさんからだ。
「はい、ハーレムです」
「おつかれ」
「お疲れ様です」
「今忙しいか?」
「・・・いえ、大丈夫です」
どこからか見ているのだろうか・・・。
「そうか、急いで来てくれるか」
「何処へですか?」
「黒い小さな箱、持って来てくれた所だ」
「黒い小さな箱ですか・・・」
「お前が、俺のカレーインそばを見ていただろ?」
「・・・あー分かりました、すぐに向かいます」
やはり知っていらしたのですね。。。
「何か持って行く物有りますか?」
「特に無いな」
「ただちに急行します、シュタッ」
後でナナさんに、複数ページのヒント貰おう、なんたって20ページ?以上だもんな。
「そういう事なので、雨乙です」
「省略しないで下さい、お気をつ・・・」
ガチャン、バタン
キキキ、バタン
「ナナさんお疲れ様です」
「おつかれ、シータクで来たのか」
「はい、急げと言う事だったので」
「そうか」
「所で何の用件でしょうか?」
「えーその説明は、私からさせて頂きます」
あれ、以前ここに来た時、ナナさんと一緒に居た人だ。
「以前ここでですね、リメモリーリメモリーが、観測されまして、その件について・・」
「えっ!リメモリーリメモリー???」
「ナナさんリメモリーリメモリーってなんですか?」
「それにこの方は、時憶課の関係者の人ですか?」
「それに僕なんかが、何でここに?」
「そうだな、まずそこからだな」
「その前に、この人は若津さんだ」
「若津です、お見知りおきを」
「よろしくお願いします」
「立ち話もなんだな、茶店でも行こうか」
・・・なぜここに呼ばれたのだろうか。
「そうですね」
カランカラン
「いらっしゃいませ」
店長さん?の渋い声がした、ナナさんの行くお店は、カランカラン多いな。
「三人ね」
ナナさんは、カウンターに座った。
「ご注文は」
「俺はブレンドね」
「私も同じ物を」
「・・・」
「えーっと僕も同じ物で」
やっぱりメニューが無い・・・。
「はい」
「説明するかな」
「お願いします」
あー豆を煎る良い匂いがする。
「まずはリメモリーリメモリーからだな」
「リメモリーリメモリーとは、当事者が見ているリメモリーに、そこに居ないはずの他の人のリメモリーが重なって写し出される現象の事だ」
「え、そんな事あるんですか?」
「ああ、極稀にある、4・5年に一度有るか無いかだな」
「そうなのですよ、私も久しぶりで調べるのに時間がかかってしまいました」
「おまちどうさま」
カチャ
「うーん、いつもながら良い匂いだ」
ん!?みんなカップが違うぞ。
「ん?って思ったかハーレム」
「・・・」
「カップが違うのは、店長さんが、その人のイメージで選んでくれて出してくれるんだ」
「はははお前だけ普通だな」
「・・・普通ですからね」
「それより続きをお願いします」
「そうだな、何故お前が呼ばれたかと言うとな」
「そうです、それです」
「リメモリーリメモリーの、そこに居ないはずのリメモリーの方に、お前が写っていたんだよ」
「えっ!!」
「なんで僕が!」
「いつも声でけーな」
「あ・・つい」
「それを調べてもらっていたんだよ」
「それにな、お前の横にある人物が一緒に居たんだよ」
「ある人物って誰ですか?」
「今は言えないけどな」
「えーまた伏線ですか!?回収できるんですかー」
「そこはほれ、若津さんにまかせて」
丸投げですか・・・。
「それであそこにお前を呼んだのは、時の歪みを観測するためだ」
「それって・・・」
「そこは私の専門分野でして、黙っていましたが、ハーレムさんが来た時観測してました」
「そうなんですか、何か分かりましたか?」
「いえいえ、すぐに結果は出ません」
「そうですか」
「マスター、チョコちょうだい」
「はい」
また、あのチョコだろうか?
「私からいいですか」
「お願いします」
「結論から言いますと、元のリメモリー見ていた当事者の記憶にですね、そこに居ないはずの誰かのリメモリーが写ったという事はですね、身内とか親友とか凄く親しい人とかの思いが重なる時とか、メモ留事が出来なかったリメモリーなんですよ」
あ・・・。
「それも時間軸がずれているのでですね、まったくもって厄介なんです、時の記憶が彷徨っているんですよ」
「だから僕が呼ばれたのですか、時間軸を測る為にですか」
「そういう事だ、結果次第だがな」
「おまちどうさま」
・・・今日は、パラソルなんですね。




