時の記憶編36
「ナナさんおはようございます」
「おはようさん」
「ナナさん今日ですよね、新人さん来るの?」
「今日だったか?」
「噂になってますよ」
「そうか・・・」
「へへ僕わかっちゃいましたよ、結構考えたんですよ、プラティーさん日本に来るって言ってたし、会議の時にナナさんが根回しして、僕に合わせたんじゃないですか?だからズバリ来るのはプラティーさんです!」どや!!
「ほーハーレムにしては鋭いな」
「えっ・・・」
冗談のつもりが的中した・・・!?いやいやナナさんお得意のあれだあれだよ、絶対・・・。
「はいそこ静かにして下さい、ミーティング始めますよ」
「まず、今日から日本支部の新しい仲間を紹介します」
ざゎざゎざゎ
「どうぞ入って来て下さい」
ウィーン、タッタッタッ
「走らないで下さい」
「はじめまして、オーストラリア支部から転属で来ました、元気いっぱいプラティーです」
「みなさん、これからよろしくお願いします」
「よろしくー」×多数
「よろしくねー」×多数
「それと、これは地元の美味しいクッキーです、皆さんで召し上がって下さいな」
パチパチパチパチ
「ハーイ、ナナさんハーレムよろしくねー」
「おう、よろしく」
「・・・」
パンパン
「はい、ミーティング始めますよ」
「ハーイ、ハーレム元気にしてた」
「してたよ・・・」
「何か怒ってる?」
難しい漢字使っちゃって。
「プラティー!」
「何かな?」
「会議の時には、もう移動の事知っていたんだろ?知ってて日本に来るって言ってたのかな!」
「もちろん知ってたわよ、でも~話す訳はないでしょ」
パチンってウィンクなんかしやがって・・・、ちょっと可愛い・・・。
「それはそうだけど、初めて知り合いが出来たと思って、ちょっと嬉しかったんだよ」
「フフフそれは、ソーリーひげそーりーネ」
「・・・」
絶対教えたのナナさんだろうな。
「また後でね、課長の所に行くねー」
「いってらっしゃい」
ガチャ、バタン
「おはよう雨音さん」
「ハーレムさんおはようございます」
「今日は、一段と憂鬱なお顔をされていますね」
「そそうなの?」
「はい、そうです」
「まさか本当にプラティーが、日本支部に来るとは、旅行で来ると思っていたのに」
「その件に付きましては、今朝早くに移動辞令が出されていました」
「そうなんだ」
「はい」
「ととりあえず仕事始めましょう」
「了解しました、準備完了しています」
「あ、まって、お茶」
「そうですねー」
こぽこぽこぽこぽ
「おまちどうさま」
「では、K-TⅡ地区に強い反応あります」
「了解!ページ開いて」
ププププ、あれナナさんからだ。
「はい、ハーレムです」
「おつかれ、プラティーと飯行くか?」
「はい、もちろんお供します」
「ロビーでな」
「はい」
もうお昼だったか・・・。
「雨音さん、お昼行ってくるね」
「はい、ごゆっくり」
今日もそばかな・・・、嫌な訳ではないですよ。
「お疲れ様です」
「おつかれ」
「プラティー久しぶりだね」
「そお?」
「日本語上手になったね」
「そうでしょー、色んな人と沢山話したもの」
「そうなんだ」
「行こうか」
「はい」×2
「ナナさん今日もそばですか?」
「も、とはなんだラーメンだよ」
ほーこういう聞き方をすれば、答えてくれるのか。
「WaO、ラーメン大好きでーす」
「プラティー、ラーメン好きなんだ」
「だって、とっても美味しいでしょ、地元でも良く行っていたわ」
「そうだね美味しいよね、僕のソウルフードです」
「HEー」
会社からちょっと歩いた所で、脇道に入った。
こんな所にラーメン屋さんあったんだ、看板も無くラーメンと書いた白い暖簾だけだった。
ガラガラガラ
「いらっしゃい」
店主さんの良く通る声が、お店に響いた。
店内は、満席だった、あらら。
「やーナナさん、奥空いてるよ」
「ありがとね」
さすがです。
「ラーメンとふりかけご飯をみっつ」
「はいよー」
ふりかけご飯・・・?
カウンターの後ろを横に向きになって抜けて行くと、テーブルとイスが四脚置いてあるだけの、小さな部屋があった。
ガタガタ
椅子に座ると直ぐに、店員さんが、おちゃときゅうりの漬物を持って来てくれた。
ぱっくと一口つまんでみる、う~ん古漬けだ、久しぶりで美味しい。
ぱくっとプラティーも一口。
「ナナさん、この酸っぱいきゅうりはピクルス?」
「これは、まーピクルスだね、日本で言うお漬物、きゅうりのぬか漬け、古漬けだね」
「へー、ちょっと癖になりそな味ですね」
「そうだろう、このぬか漬けは、店主のお母さんが漬けているんだ、美味しいだろう」
ぱくっと
「ねーナナさん、ぬかってなあに?」
あー--プラティー、ナナさんの扉開けてしまったよ・・・。
「そうかそうか、ぬか聞きたいか」
「YES!聞きたい」
あーナナさんニヤリとしたよ、あーあ、でも聞きたくない訳じゃありませにょ・・・。
「説明しよう!イネ科植物の果実は穎果と呼ばれる形態で、表面を一体化した果皮と種皮で硬く覆われている。これを除去する過程が精白で、この際に得られる穎果の表層部分が糠である。日本では、歴史的に米から出るものが身近であったため、単に糠と言えば「米糠」を指す場合が多い。米の栄養素の95%は米糠中に存在する」
そこからですか・・・。
「糠とは、穀物を精白した際に出る果皮、種皮、胚芽などの部分のことである」
はいもいっちょう。
「単品では使用されることが少なく、油分が多いことから油(米ぬか油)を絞る、あるいは栄養価が高いことから漬物の一種であるぬか漬けの「ぬか床」として使用される。精白せずに玄米や全粒粉といったかたちで、糠ごと穀物を食べることも・・・」
「おまちどうさま」
「・・・」
まってました!ナイスタイミング!!
ぬかウキペディアより抜粋、続きが気になる方は続きをどうぞ。
「わーおいしそうね」
プラティーぬか振っといて、ぬかの話は・・・ナナさん悲しそうです。
「いただきます」×2
「へー」
「じゃあ私も、いただきます」
ゴクゴクゴク、ズズズズズー
あ~あっさり味なのに、コクがあって鶏ガラベースの昔ながらのしょうゆラーメン。
「美味しいです」
「美味しいわね、あっさりなのにコクがあって」
「プラティーそんな言葉、どこで覚えたの?」
「ふふ地元の味噌ラーメンのお店」
「なるほど」
ズズズズズー
「このふりかけご飯?も美味しいですね」
「柔らかいワカメのふりかけが、ちょうどいい塩梅でご飯が進みます」
「古漬けと一緒に放り込むと、さらにパワーアップするぞ」
ぽりぽりぽり
「本当だ」
「最後にご飯を少し残して、残りの古漬けとラーメンの汁を入れて、古漬けわかめラー漬けの完成」
ズバズバババー
「ふーうまかった」
「ナナさん!凄く魅力的な食べ方だと思いますですが・・・食べる前に言って欲しかった・・・古漬け全部食べましたよー!」
「ははは残念」
「・・・」
「しょうないわね、一つあげるわよ」
「おーさすがプラティー様」
「横目でチラチラ見られたらね」
「早く食べろ」
「はい」×2
ズバズバババー
「べりーぐーね」
ここでお茶をズズズー。
「ごちそうさまでした」×3
ガタガタ
「ごちそうさま、今日も美味しかったよ」
「ナナさんにそう言ってもらえると、ラーメンに励めます」
「また来るよ」
「いつもありがとうございます」
ガラガラガラ
「ナナさんごちそうさまでした」×2
「はいよ」
「俺は、ちょっと用事があるから」
「お気を付けて」
「また明日な」
「はい」×2
「プラティー」
「なあに?」
「天気も良いし、仕事初日だし、会社近辺でも案内しようか?」
「そうね、デートしましょう」
「・・・」
「さぁ行きましょう」
「そうだね」
色なき風がほほをさする、秋の空グッジョブです。




