表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時憶課 ~Time Memory~ 今日も時の記憶が宙を舞う  作者: 七之七


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/56

時の記憶編32

「おはようさま、ハーレムさんどうしたんですか?キョロキョロして」

「あ、おはようございます、フクさん」

「ナナさんが、今日も来てないなと思って」

「心配ですか?」

「そうですね、出張から帰って来て、今日で一週間になりますし」

「何かあったんですかね」

「さーまったく分かりません、課長に聞いても、ナナの事だ心配いらんよって言われたし、ナナさんに通信しても、メッセージでおつかれさん、としか返ってこないしさっぱりです」

「課長も大丈夫って言ってる事だし、大丈夫じゃないんのですか」

「そうですよね」

「私達は、私達のできる事をしましょうよ、ハーレムさん」

「そうですね」

 フクさんは、いつもケラケラ笑ってポジティブだなー。

「ミーティング始めますよ」


「ハーレム、ちょっといいか」

「はい」

 グループミーティングが終わった後部屋に来いと、課長に呼び出された、何の件だろうか・・・。

 コンコンコン

「入れ」

 ガチャ

「失礼します」

 バタン

「早速用件だが、今日からSK地区の担当に代わってくれ」

「え!担当代わるのですか」

「そうだ、急で申し訳ないが、宜しく頼む、以上だ」

「はい、分かりました」

 ガチャ、バタン


 ガチャ、バタン

「おはようございます」

「おはよう、雨音さん」

「どうかなさいましたか」

「それがね、今日からSK地区に担当代わるってさ」

「はい、その件につきましては、今朝メッセージが届いてました、ハーレムさんのミーティング終わってから、部屋に来るまでに準備を終わらせようとちょっと手間取ってしまいましたが、今準備が終わったところです、いつでも準備OKです」

「さすが雨音さんは、優秀だねー」

「そうですか、当然の事を行ったまでです、地を知りハーレムさんを知れば百選殆うからずですよ、エッヘン」

「雨音さんのドヤ顔って分かりずらいよね」

「なので、最後にエッヘンと言ってみました」

「・・・」

「ナナさんの事も心配だけど、さあ始めますか」

「ナナさんの事ですが・・・」

「何何!何かあった!?」

「はい、メッセージで、担当地区変わったけど千里の道も一歩からだぞ!!という内容が届いてましたのでご報告までです」

「えー!何だそれだけ!」

「はい、そうですが何か?」

「もーびっくりさせないでよ、何かあったかと思ったよ」

「そうですか?まずはSK地区での第一歩ですね」

「そうですね」

「いきなり担当地区変更だなんて、前担当者ロックさん体調崩していたから、やめちゃったのかな」

「だいぶ会社の方も休まれていましたから」

「もしかして、そうなるとですよ、待望の新人さん入社するのかな?やっと僕にも後輩出来るかな」

「多分そうなるかと思われます」

「やったー!石の上にも5年だよ」

「それぐらいにして、始めませんか」

「そうですね」

「早速ですが、SK-K地区に強いアドレナリン反応あります」

「衛星で見てみよう」

「・・・・・」×2

「なんだよ船釣り客だね、それにしても強いアドレナリン反応だね」

「釣りをしているにしては強いですね」

「大物なのかな、目線で見てみようよ」

「了解しました」

「おーすごいすごい、強烈な引きだ本当に大物なのかもしれないよ」

「本当ですね、どんどんラインが出て行ってます」

「おーすごいすごい」

 そんな時に、アドレナリンもグングン上昇して、辺りの声が聞こえてきた。

「巻いてー!巻いてー!!」

 船長さんだろうか、低音で響く声してるなー。

「もっと巻いてー!巻いてー!!」

 船長さん気合入れるねー、気合で巻いてるけど全然上がって来ないよ。

「アッ!!!!!」×4

 プツン

「ライン切れちゃったよ」

「そうみたいですね」

 その時ページが暗くなった。

「アドレナリン低下します」

「あーって、目を閉じて天を仰いでるのかな」

「残念ですが、そうかも知れないですね」

「でも変ですね、アドレナリンどんどん低下してます、正常値抜けます、脈拍停止しました」

「え!衛星出せる!」

「再接続まで後3分17秒」

「アドレナリン再上昇します、電気信号検知しました」

「え!AEDでも使ったのか!!」

「脳出血か心臓発作でしょうか」

「おい!大丈夫か!しっかりしろ!もう一回行くぞ」

 その刹那、リメモリーが始まった。

「あー-」

 誰かと喧嘩をしているなあ、兄弟かな。

 修学旅行みたいだ、中学かな高校かな。

 大学のサークルかなあ、フィッシングサークルって書いてある。

 お!可愛らしい女性だ、デートかなニコニコ笑ってる。

 小学校かな、授業風景だ、先生にでもなったのかな。

 釣りをしている、磯っぽいな大物釣ったかな。

 魚拓作ってる、これは大物だ。

 結婚式、隣の女性はさっき人かな、涙拭いてる。

 子供二人と公園で遊んでる、可愛いなー。

 子供を叱っている、生徒かな。

 運動会楽しそうだな。

 成人式どっちの方かな。

 家族で食事している、お寿司屋さんみたいだな、奥さんがニコニコしながら食べてる。

 ん!今リメモリーが動いたような、そんな事はあり得ない、気のせいだろう。

 お!釣具屋さんでも始めたのかな。

 お葬式だ、あー奥さんは先に亡くなってしまったのか。

 それからは、釣りのリメモリーばかりだった。

「Good after Life」

「お疲れ様でした」

「お疲れ様」

 人によってリメモリー内容や長さ速さは、千差万別である。早い人になると内容の確認もまったく出来ない時もある、今回は比較的ゆっくり目だった。

「ページに経歴映します」

「お願いします」

 享年78歳。

 奥さんは、本人が73歳の時に他界。

 子供は、男の子二人。

 兄は、現在38歳、結婚はしているものの、子供無し。

 弟は、現在36歳、兄と同じで結婚はしているものの、子供無し。

 小中高は地元で、大学に進学。

 大学卒業後は、奥さん(当時は彼女)と本人の地元に戻り、2年間の同性生活を経て28歳の時に結婚、同性生活といっても実家なので、花嫁修業といったところだろうか。

 地元に戻ってからは、地元の小学校の教員を26歳から60歳の定年を迎えるまで勤めあげた。

 定年後は、趣味を生かし釣具店を始める。

 奥さんが、亡くなったのをきっかけに、お店をやめてしまう。

 その後は、趣味の釣り三昧になる。

 大好きな船の上で、大物と格闘中で釣れなかったけど、満足だったかな?

 孫でも居れば、少しは違ったのかな。

 少子化に歯止めは、かかるのだろうか、僕も精進しなといけないな。


 仕事を終えた、帰りに課長に聞いてみた。

 新人さんは、何時頃の予定でしょうか?と。

 誠に残念な事に、今は急だった事もあり、人選している時間も無かったらしく、募集も予定してないそうです。

 僕の前担当地区は、ナナさんとミクさんで、分担して行うとの事でした。

 日本支部のNo1とNo2は違いますね、千里の道も一歩からという、ナナさんからのメッセージが、脳内をぐるぐると駆け巡っています。

「あー、石の上にも何年かかるのだろうか」

















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ