表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/51

時の記憶編11

「No7の奥さんに会った事あるかい?」

 えー!うっそー!ナナさん結婚してたんだ。

「いえ、無いです。そもそもナナさんの私生活は、まったく知りません、そんな話もしないです」

「次に、No806、むしの知らせと言う言葉は、知っているだろう」

「虫の知らせですか?はい、知っています、なんか頭の中で声が聞こえるとかなんとか」

「そうだ、一般的にはな、だが我社ではちょっと違う」

「無死の知らせ、と言って、Not Death Callと言っている」

「何が違うんですか?同じ、虫の知らせですが・・・」

「よく見ろ字が、違うだろ」

「・・・・・」

「まー聞け、無死の知らせを、故意に知らせられるとしたらどーする」

「そそそんな事って・・・・、大変な事じゃないですか!?」

「助かる人が、いっぱいいるって事になるじゃないですか」

「そうだな、これ以上の事は、本当に話せないが、No7が奥さんに、無死の知らせを送ったという、疑いがかかっている」

「えっ!!!ナナさん、そんな事も出来るんですか?」

「そうだ、まだNo806には無理だが、No20以内に5年以上通期で入った課員に、行ってもらう仕事だ」

「だったら、別にナナさん、悪い事したわけじゃないんでしょ」

「違うっ!!!、さっき君の言ったが、助かる人がいると言っただろ?」

「逆に聞くが、寿命とは別に、全員助かったらどうなると思う」

「それは・・・・」

「だから、この人には続きがあると判断された人にだけ、知らせる事になっている」

「そそそんな事!!だれが決めているんですか!!」

「それは・・・、私も知らない」

「神様がいるって、言ってるんですか!!!!」

「分からないって言ってるだろ!!!、まーおちつけ」

「そーですね、すみませんでした」

「経緯としては、昨日の夜、日本支部の課長が、おかしな履歴見つけた」

「そして、直ちにスイス本部に連絡した事によって、私が調査の目的で派遣されたといった所だ」

「今、課長は、No7を探しに行っている所だ」

 そーいえば以前、ナナさんと昼飯を食べている時に・・・。

「ハーレム、むしの知らせって知ってるか?あれは本当の事だぞ、それは・・・・・」

 と、言っていたな、料理に夢中で、冗談かと思ってちゃんと聞いて無かったな、感のいい人が聞けるとか言っていたような・・・、そもそも感ってなんだろう、ちゃんと聞いとけば良かったよ、失敗した。

 続けてNo2さんが、話だした。

「人生は、本である」

「何ですかそれって、どういう事ですか?」

「我社創設の初代様の言葉で、人生をたとえるなら、薄い本もあれば、分厚い本もある、本人しだいで、続編も出たり、別の話に進めたりもする」

「濃い内容であったり、逆にそうでなかったりする、途中で話が終わらないようにするために、無死の知らせが、あるという事だ、殆どの本は完結しているのだが、ごく稀に途中の本もある、そのような人を我社では、パイオニアと呼んでいる」

「無死の知らせ規定5条というのがあってだな、ここで知りえた知識を身内及び知人に知らせてはならない」

「それなら、ナナさんの奥さんは、続きが無かったという事ですか?」

「それは分からん」

「ただ、あったかも知れないし、無かったかもしれない、無死の知らせの指示が来る前に、動いてしまったという事だ」

「そんなー、それじゃ知ってながら、言えないって事ですか?」

「そうだ、私たちは、そういう仕事をしているんだ、おまえも入社する時にいろいろ制約させられただろ」

「そいう事だ、人の生き死に係わる事だ、絶対厳守だ」

「それを破ったらどうなるんですか?」

「まだ、全容があきらかになっていないが、その時は、それ相応の処分が下される事になる」

「そんな事って・・・・・」

 ピロリン・ピロリン

 ポピロン・ポピロン

 No2さんと僕の通信機が同時に鳴った。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ