検討違いの捜査隊2
「…………」
もう本格的に調べるべきだろうか…
「クリフ様、偶然に女と出会えたと聞きましたか、どうでしたか?」
「はぁ…会わなければ良かったと思っている…」
会わなければここまで悩む事は無かった。
「…何か問題でも?」
「どんな容姿なのかはわかった。ブロンドで目がグリーンらしい。おそらく間違いないと思う。だが、それ以上を聞きたくなかった…」
「…クリフ様?」
「俺が会ったのは『オリビア・スミス』という名の女だ。その女の話からすると『女性が目をはらして泣いていて、窶れていた』…と。」
「窶れていた…」
「女からすれば、『婚約者に会いに来てもらえなければ、女としても自信をなくす、私なら死ぬ』…とまで言われた。」
「もう、殿下に話した方がいいのではないでしょうか…?」
「それを俺も悩んでいる…。」
女性の命がかかっている。
水面下で調べている場合ではないのかもしれない。
もし王に伝わったとして、どういう事になるだろうか…エドワードはおそらく王太子ではいられない。あの女と付き合いだしてから調子が狂いだしたが、それまでは仕事が出来て爽やかな男だった。
なぜあの女と急に付き合い出す事になったのか。
何処で出会ったのかはしらないが『運命だ』とか、クソ馬鹿発言をしだした。もう、馬鹿など通り越して完全に痛い男の発言だ。
コンコン
「はいれ。」
「クリフ様、リード公爵から手紙が。」
「俺宛に?」
「はい。」
受け取った手紙は、たしかに公爵家の封蝋がしてある。
『殿下の恋人も招待する。出席の有無はそちらで判断してくれて構わない…』と、書いてある。
これは、俺を試しているのだろうか…。
既にニーナ様が公爵のところにいるのであれば、これはもう逃げられない。かといって、招待されているのに欠席…と軽くも応えられない。あの女を公爵のパーティーに出席しないようにと俺達が考えていたところに、見透かしたように招待状を送りつけてくるあたり、公爵に手の内をよまれている。
あの狸爺め……
「レオン、あの女を公爵のパーティーへ連れていく…。」
「本気ですか!?」
「公爵から招待されている。」
「…なぜですか?」
「さぁ、笑い者にでもする気なんじゃないか?殿下を。」
このパーティーが終わったら、殿下に話す。いや、ニーナ様の事を知ってる人に…。
「レオン、ブロンドの女はこの国に殆んどいない。公爵のパーティーまでに、調べられるだけ調べてくれ。」
「畏まりました。」
「はぁ…」
もう胃が痛くてたまらない……




