新たな世界への前菜
著者は小説初心者なため、誤字や誤った表現があると思いますが、どうか暖かい目でご覧下さい。
俺の名は天神 白夜。何処にでもいる、特に択一したものもない1人の人間だ。しかし、そんな俺にも周りとは違うことがある。それは、皆にとっては悲しく、虚しいものかもしれない。俺には性欲がない。女に興味がわかないのだ。どんなに可愛いと言われていても。
これを友人に言うと、「男が好きなのか?」と言われる。勿論、違う。ただ、恋愛というのは俺にとっては無駄な時間の浪費としか言いようがないのだ。また、俺は自分の価値はないと自虐している。「そんなことない!」と言ってくれる友人もいる。
しかし、周囲の戯言など俺にはどうでもよかった。三男という、特に期待もされない地位につき、落ちこぼれな俺は必要とされなかったのが、嫌でも分かった。これは、家庭によるのかもしれない。ただ、俺はそういう環境で育った。俺に天賦の才があれば、他の家に生まれていたら、こんなことにもならなかったのかもしれない。俺がこういうのもなんだが、ある程度の才能は持っている。スポーツや勉強は初期段階で人並み以上には出来た。努力すれば更に磨けた。
最初は俺にも周りは期待していた。しかし、比較されるごとに自分という者は価値のないものだという結論に至った。そんな俺が現実から逃げる手段として用いていたのは、ラノベ、アニメ、漫画である。これらは、自分の世界へと入ることが出来るので、とても良い逃げ場となった。
それから、こんな俺も大学を出て就職していた。理由は生きるためだ。その反面、俺は生きる意味はないと思っていた。生きてもどうにもならないと。ある人が言った。「地獄とはこの世かもしれない」と。俺もそこまではいかないが同感だった。
だが、こんな俺にも転機が訪れる。そして、それは何事もなく起こった。
のんびりと気長にやって行きたいと思います。