・ープロローグー・
オレの名前はローゼ!(意味は薔薇だぜ)
ここはFSEW(因みに『Fantasy Side the Earth World』の略称だ!)
今若者の間で大人気のVRゲームある。そこで勇者をやっている!・・・
「これで終わりだ!くらえ!オレの必殺技『めたくそ切り』!」
「ギュアァァ!!・・・?・・・ギュゥアァァァァ!!!」
「おい!終わってねーじゃねーか!!」
オレは今ダンジョンNo.12『微明の森』で仲間と共にドラゴン『デスマスゴザイマス』と戦っていた。
「クッ・・・オレの必殺技に耐えるとは中々やるな・・・」
「終盤っぽくしてるけどまだ一発目の攻撃じゃねーか!無駄にCP使うんじゃんーよ!」
オレに華麗なるツッコミを入れているのはゴダン。パーティーのツッコミ担当の重装備の騎士だ。
「ねえ!次の攻撃来るよ!」
ゴダンのツッコミを遮るように警告してくれたのはミクロ。パーティーの分析担当のハンターだ。
「ギュアァァ!!」
勇ましい雄叫びをあげながら大きな尻尾を振り回すのはデスマスゴザ――・・・これはいらないな。
「「うわー!!」」
こうやって紹介している間にもオレ達はミクロの警告虚しく攻撃をくらってしまった。
「大丈夫!?今回復する!『ハーフ・チユー』!」
オレ達を回復させてくれているのはエル。パーティーの紅一点(?)の魔法使いだ。
「サンキューエル!・・・って、ハーフかよ!フルじゃねーのかよ!」
「だってフルは覚えてないんだもん!ハーフでも回復したんだからいいじゃん!」
「そうだぞゴダン。あんまりエルを期待するんじゃない!」
「ちょっとローゼ!それどういう意味よ!!」
「皆ぁ・・・バトルに集中してよ・・・」
デスマスゴザイマスそっちのけでオレ達はもめていた。
「ギュアァァァー!!」
「「うわー!」」
またしても攻撃をくらった。いくらもめていても特撮物と違い敵は待ってくれない。
「ほらー!皆がもめているからぁ!」
「うぅ・・・何気にHPがやばい・・・エル~回復~・・・」
「・・・・・・・あれ?・・・CP足りない。」
「一回きりかよ!あぁー積んだー!」
「・・・あれ?クロノ君は?」
「「・・・あ。」」
皆がパーティーメンバーが一人足りないことに気付いた丁度その瞬間。
「ギュアァァァ!!・・・・」テレレテッテッテー♪
「「・・・え?」」
デスマスゴザイマスは倒れクリア音が流れていた。
「・・・お前らふざけすぎ。」
オレ達を冷めた目で見ながら報酬の宝箱の前に立っているのはクロノ。パーティーの実力者のアサシンだ。
「「はい。すいません。」」
「お前らはふざけてばっかだった。よって!この報酬の半分は俺が貰う。いいな?」
「「はい。よろしいです。」」
「ん。じゃ、街に戻るか。」
「「はい。」」
そうしてオレ達は森を出て街に向かった。―――
街に着くと宿に向かい、そこでログアウトすることにした。
「じゃー、今日はここでログアウトってことで・・・お疲れ様でしたー!」
「「お疲れ様ー。」」
オレ達はメニュー画面を開いた。するとエルが唐突にオレに話しかけてきた。
「あ。そーいえばローゼ。明日の女子の体育って何だったっけ?」
「えーっと・・・たしかバレーボール。」
「OK。サンキュー♪」
そしてオレ達はログアウトした。―――
「っふぅ~!楽しかったー!!」
打って変わってここは私の部屋。
「ローサー!夕飯よー!」
「はーい!今行くー!」
お母さんから夕飯の呼び出しがあったからすぐに行かなければならない。だから簡単に説明する。
私の名前は雪花ローサ(ハーフだよ♪)高校1年生。仲のいい高校の友達4人とパーティーを組んでVRゲームをやっている女子高生だ。―――
そう。何を隠そう私は・・・あっちでは勇者。こっちではJKをやっているのだ。