メイドインジャパンのチート
拙い文章ではありますが宜しくお願いします。
王城を追い出されたからアルステイン王国の王都を見て回ったが、普通に言葉が通じるし、通貨の価値についてもわかった。
通貨については以下の通りだった。
1円…石貨
10円…青銅貨
100円…銅貨
500円…大銅貨
1000円…半銀貨
5000円…銀貨
10000円…大銀貨
50000円…半金貨
100000円…金貨
500000円…大金貨
1000000円…白銀貨
5000000円…白金貨
という具合で通貨の名称はRPGよろしく、ゴールドだった。
そして今更わかったことだがこの世界にはアイテムボックスと言う素敵アイテムが一般的に魔法道具屋で魔法袋と言うなんともわかりやすい名称で売られている。
だがそれも安いもの、例えば一番安いもので輸送用のコンテナに入るくらいがあるが、それも金貨5枚、日本円にして五十万だ。
購入しているのは名の通った冒険者、商人、貴族が殆どで一般人が持てる代物ではない。
それなのにだ。
あの王がオレに渡してきた防具などが詰められた袋、興味本位で鑑定してみると面白い結果が現れた。
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魔法袋(A)
…入れるものを多次元に展開されている空間に保管しておく袋。容量は100キロまで。生体、もしくは容量を超えると袋は中身ごと消滅する。
現在容量
25/100
制作必要素材
時空蛙の胃
時空蛙の舌
◇◆◇◆◇◆◇
王はこんなすごいものを渡すくらいだからやはり知られたくないのだろう。
と言うか、この国の人?もしくはこの世界に住む人々は嘘が苦手なのかもしれない。
今現在手に持っている三本の串焼きだが、購入するときにお釣りをネコババされそうになったが、オレはバカだが日本の義務教育を受けてきているため、この世界の一般人程度には負けない頭だ。足し算引き算くらいしか出来ない相手にネコババされるなんてたまったもんじゃない。
それに付け加えてお釣りを渡してくるときの目の泳ぎようといい、手の震えなんて凄かった。
それで嘘を見破ったときのあの同様感、やはり嘘が苦手なのだろう。
串焼きを一本しか買ってないのに追加で二本くれてお釣りまでしっかりと払ってくれた。
もしかしなくてもこの国か世界では嘘をつくことがバレると大罪を犯すのと同じなのか?
それならあの王がこんなレアなものをオレなんかに渡すわけがない。
「てか、串焼きうめー」
この肉厚な歯ごたえとバーベキューソースのような酸味と塩味を見事に混じらせた味は最高だ。
二次創作物で異世界の飯はマズイだのうまいだの騒いでいたが、この世界の飯は当たりだったようだ。
そうこうしているうちに全ての串焼きを食べ終えて人目につかないところに向かい制服の上から革鎧を装備して、ズボンのベルトを剣帯と付け替えて剣帯にさっき貰った剣を腰に携える。
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ミノタウロスの革鎧(C)
…C級であるミノタウルスと呼ばれる魔物の革を剥いで作られたもの。
制作必要素材
ミノタウルスの革
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青銅の剣 ・王家の家紋付き(A)
…最低限の武器。扱いやすくはあるが、刃は潰れやすく、切るのには適していない。この武器を最も使っているものは魔物で最弱のゴブリンの上位種、ホブゴブリンである。しかし、人間が使うような武器ではなく、人間は装飾として持つことが多い。青銅の剣単体のレアリティは最低ランクのFである。
制作必要素材
青銅
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鑑定した結果、剣がどれほどやわなものなのか気がつかされる。
だからオレの横を通る人たちが変な目で見ていたのか…。
オレは日本からこちらに飛ばされる間、ずっと背負っていたリュックを一旦降ろしてそのリュックから片手で扱える剣鉈、マチェットを取り出す。
このマチェットは大型物流店で購入していたものだ。
なぜバックから刃物が出てくるか?
そんなの決まってる。幼女愛好家必須アイテムだからだ。
ちなみに今現在リュックに入っているものは以下の通り。
・マチェット
・スタンロッド
・三段式警棒
・コンバットナイフ
・荒縄
・チタン合金製手錠
・防犯ブザー
・片手用ポリカボネート円形盾
・催涙スプレー(三本)
…今更だが、良くこんなに持って行って怒られなかったよなオレ……。
一度、生徒指導の先生に見つかったときに全部取り上げられそうになったがその時は幼女の素晴らしさを語ったら洗脳されたように幼女幼女とゾンビのように何処かに行った以来、オレはあの先生を見ていない。
もし幼女に手を出したりしていたんなら幼女愛好家として許すまじ行為を見たのならば地の果てまで追いかけていたと思う。
Yesロリータ!NOタッチ!
これだけはオレたち幼女愛好家の合言葉だ。
それを犯すもののための護身用武器である。
今になってこんな道具を異世界に持ち込んでるなんて笑えないが青銅剣よりはマシだ。
とりあえず鑑定してみた。
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マチェット(S)
…失われた技術により作られた宝具。普通の人ならば二度とこの武器を見ることは出来ない。
制作必要素材
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スタンロッド(S)
…警棒から電圧が流れ出るもの。失われし技術で作られたもの。
制作必要素材
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三段式警棒(A)
…三段階に分かれている警棒と呼ばれる武器。
制作必要素材
チタン合金
特殊樹脂
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コンバットナイフ(A)
…切れ味の良いナイフ。網を切ったりすることが出来るように刃の裏側には鋸のような刃が取り付けられている。
制作必要素材
ステンレス鋼
特殊樹脂
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荒縄(F)
…荒縄。
制作必要素材
麻紐
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チタン合金製手錠(A)
…失われた技術で作られた拘束具。
制作必要素材
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片手用ポリカボネート製円形盾(S)
…失われた技術で作られた円形盾。衝撃耐性がある。
制作必要素材
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「日本製品チート過ぎる…」
あまりにもチート過ぎて何も言えなかった。
マチェットのレア度がSって…宝具って何だよ…マチェットなんて日本の通販で15000円で購入したものだし他のもAだったりして凄いな…。
「待てよ…失われた技術…?」
日本で作られているからもう手に入れることができない訳じゃなくて失われた技術ってことは過去にこの世界に来た地球人が作ったことがあるのか?それならその地球人は地球に帰れたのか?
「…やめだやめ。考え過ぎて頭痛い…」
オレは頭を揺さぶって冒険者ギルドの道を聞き足を進める。ついでにホルスターに入っている催涙スプレーと鞘に収まっているナイフとマチェットは腰に携え青銅剣と他の道具を、リュックにしまいそのリュックごと魔法袋にしまった。
▽▽▽▽▽
「ここが冒険者ギルドか…」
オレの目の前には今、魔王城と言えそうなほど禍々しいオーラ的なものを放っている3階建ての建物の目の前に居た。
横を通る人たちからは変な目で見られる。
そんなにオレの格好がおかしいのだろうか?
確かにオレのように制服の上から革鎧をつけている奴なんて居ない。それと黒髪黒目も見ていない。
「そのせいなのかな…?」
その時だった。
「おい、にいちゃん。冒険者になるのか?」
後ろから声をかけてきたのは道を歩いていた同い年か少し年上の男だった。
「あぁ、冒険者になればギルドカードが身分証になるらしいからな」
「っ。…悪りぃことは言わねぇ。やめときな。お前に冒険者は無理だ」
「冒険者なる前から全否定されるってのは気に食わないんだが?」
そう答えると男は頭を抱えた。
「はぁ…悪い。そういうことじゃねぇんだ。冒険者になるのは良い。でもよこの王都のギルドはやめておいたほうがーーー」
いい。そう言おうとした男はギルドから飛んできた何かによって言葉を遮られる。男に大丈夫か駆け寄ろうとすると、足元をギルド内から伸びてきた鞭で足を止められる。
そして中から出てきた人物はSMプレイをする時に女性が着る服装を身に纏った綺麗な淡い緑色の髪をウェーブにしている耳の長い女性だった。
「フィルフィ!何度言えばわかる!ギルドマスターである私はSMなどやらん!」
男に突っ込んでいったのは男でギルドマスターだったらしく、筋骨隆々の逞ましいスキンヘッドの男だった。
「そんなこと言わないで下さい。この豚野郎。働かないギルドマスターはただの豚ですよ?」
なんか変態二人が出現した!?
女性は鞭の音を鳴らしながらギルドマスターに近寄り恍惚と艶やかな笑みを振りまいている。
その笑みを見た途端、周りの店は木製のシャッターを下ろし、人っ子一人居なくなっていた。
「な、なんだこれ?」
もう訳もわからず立っているオレと吹き飛ばされたギルドマスターにSM服を身に纏う女性のみがこの大通りにいる。
ギルドマスターは腰にある剣の鞘から何かを引き抜いた。
「マスター!?それはダメです!!」
一人、ギルドから新たに一人の女性が現れる。
その女性はギルド職員の制服を着ていたからおそらく受付の人なのだろう。
その声も気にせずギルドマスターは引き抜いたピンク色のステッキを取り出す。
「まじかるまじかる〜!まじかる〜!変身〜!!」
そのステッキを頭上でくるくると回しながらまるで魔法少女の真似事をしている幼女のようなことをしていた。
するとだんだんと筋肉が盛り上がっていき筋肉で今着ていた服が張り裂け、ズボンも共に張りさける。
そして男の頭から金色の髪の毛が腰まで届きそうな髪型ツインテールになる。
気持ち悪くなってきた…。
そして最後の仕上げと言わんばかりにギルドマスターが光り輝きその光がどんどん服の形を形成していく。
それはさながら魔法少女のように…。
「魔法少女、ガスト・ロータリー!ただいま見参っ!」
キャピッ!と言うSEが付きそうなウインクを何処かに向かって幸せそうにしている漢。
それとは対照的にどんどんオレの精神に異常をきたしていく。
そして堪えきれずに。
「うえぇぇぇえ…!」
その場で吐いた。
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