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迷宮都市

昨日は投稿できずにすいません!

先日からちょっと鬱になった兄が帰ってきていて世話をしないといけなくて世話をしていたんですが本当に書く時間が作れなかったので今日投稿しました。

これから多分、一〜二ヶ月ほど更新が不定期になるかもしれませんがお許しください(土下座)

読者の皆様に楽しんで頂けるようなものを書くように頑張ります!

前書きなのに長々と失礼しました……。



「と、止まれ!」


俺たちが迷宮都市に入ろうと門の前で検問を受けているとなぜかエリシアは通れたのに俺だけが止められた。


「何ですか?嫁がそっちで待ってるんで早く済ませてもらえます?」


エリシアが門の向こうで心配そうに見てきていたから門番を脅すようにドスの入った声で威圧する。



すると門番は硬直するが俺の威圧に慣れたのか口を開く。


「いえ、こちらこそ止めてしまってすみません。冒険者ギルドのアイカワ様でよろしいのでしょうか?」


「ん?ああ、多分俺だな。で?何で止められたんだ?ギルド職員から連絡を入れてあると聞いたんだが……」


「はい。それは先日通達があったので分かっているんですがそのアイカワ様の頭の上の子龍のことでして……」


俺はそう言われ暇そうにあくびをするルナを頭の上から腕の中におさめる。


『どうしたのお兄ちゃん?』


「いや、何かトラブルでもあったんだろ」


「そのトラブルはあなたが元凶なんですが……とにかくその子龍は使い魔という扱いで良いのでしょうか?」


使い魔?初めてこの世界で聞いた単語だな。テイムモンスター的な扱いなのだろうか?


とりあえず隷属強化を使っているから使い魔って事にしておこう。


「使い魔ですけど…なんか問題でもありますか?」


「あ!すみません。問題といえばそうなんですが他の国とは違ってこの国には使い魔の登録証というのがあってそれが必要なんです。何か病原体を持ち込んでいないか検査したりするんです」


血統書みたいなものか?まぁ、保険証くらいのものだと考えれば良いのか?

俺は登録証をどうすればもらえるか聞くと門のそばにある門番たちの休憩スペースになっている屋内に入りそこの受付で頼めば検査して貰えるらしい。ちなみにかかる時間は1分もいらないらしく、それを聞いてすぐに向かいルナの検査をしてもらった。

検査と言っても少し採血をされて何かの機会にその血を垂らすと種族名、年齢、使える属性魔法、病気が一瞬で現れてその機械の下にはアルミ板のようなプレートが作られてそこにルナの詳細が書かれていた。

少しギルドカードを作るときに似ていたことからこれも過去の人物が作った魔道具なんだろう。


ルナはいたって健康体であったので問題はなかったがこの頃俺の頭に乗ってばかりだったせいかルナの翼の筋力が少し落ちかけていたからちゃんと飛ぶように言ってください!とブリーダーのような格好の人に怒られた。


終わってから門番に俺のギルドカードとルナの登録証を見せると笑顔で通してくれた。


「ごめん、待たせたなシア」


「ううん。それほど待ってないから大丈夫だよ!」


笑顔で駆け寄ってくるエリシアが愛おしすぎて頭に手が伸びるがグッとこらえる。


「?」


エリシアが撫でられるのかと期待した眼差しを向けてくるが俺は手を出さない。

この旅の中で野営をした日、寝言なのだろうが「ナツキくんの愛が重過ぎる…」と言う呟きを聞いてしまいそれからしばらく立ち直れる気がしなかった。


「い、行こっか。先ずはギルド探して、そこで在籍届け出して今日は宿探ししようか」


「うん。宿は贅沢言うわけじゃ無いんだけど王都で使ってた部屋みたいなのが良いなぁ…」


「確かにな。俺もこの間寄った町の宿はちょっとばかし辛かったからな」


主にウォシュレットの無いトイレ。しかも共用。それに風呂などついておらず体を拭くのみ。

日本で毎日風呂に入っていたし、この世界に来てからもあの王都の宿では風呂とトイレが付いているVIPルーム的なものだったんだろうがそれに慣れてしまってたせいか何か疲れを取るために宿に泊まったのに余計なストレスがたまった。

野営は別に問題はない。日本じゃ自衛隊のおっさんと警察官のおっさんと楽しいキャンプと言う名目で俺を自衛隊と警察官のどちらの職にもつけるように鍛えられた……正直あれは地獄だったがサバイバルの秘訣を聞いたから今役立っているからあの辛いのに耐えていて良かったんだと思う。

お陰で虫を食うことに躊躇も特にせず、耐え忍ぶ忍耐力もついたからな。


「ナツキくん!」


過去の思い出にふけっているとエリシアが俺を呼ぶ。

俺の隣を歩いていたのに少し後方から声をかけられて驚く。

いつもならエリシアに合わせた速度で歩いているのに今は俺の足が速く歩いていた……と思ったが違ったみたいだ。


「グヘヘっ。可愛い子じゃねぇか。しかも銀狼族ときた!こいつら銀狼族は一発ヤれば嫁になってくれるんだってよ」


その声とともにエリシアを取り囲む四人ほどの男たち。しかもその格好は某世紀末の格好で。

……なんか臭そう。エリシアが涙目で呼びかけていたのも怖いとかではなく単に臭すぎて動きが取れないんだろう。(確信)

だって、彼らの頭とか体にハエがたかってるんだもの。


何とも新しい場所に行けばありきたりなことに巻き込まれながら溜息をつき魔法袋から催涙スプレーを取り出す。

素手でやっても良いけどステータスのせいで岩であろうと軽く砕いてしまうせいでこのスプレーが結構役立っている。


「その子は俺の連れなんだが離れてくれないか?」


「あぁん?こいつは俺たちBランクパーティーのもんだ。テメェみたいなヒョロガキに渡すもんか」


ヒヨロガキて……いや、確かに日本にいる間はあの地獄の特訓以外は運動しなかったからヒョロくみえるかもしれないけどここに来てからは毎日討伐依頼を三つは受けてたのによ。


「もう色々めんどいから…シア、目を閉じて鼻を摘んでろよ?」


俺がそう言うとすぐに鼻を片手で押さえて目をキュッと閉じた。

すぐに催涙スプレーを男たちの顔に吹き付ける。

実際的に催涙スプレーは人の目に近いところには吹き付けたら失明の恐れがあるからやめておいたほうが良いんだけどこいつらみたいなのにエリシアが見られるくらいならこいつらの失明くらい安いものだ。

というか俺以外の男がエリシアと楽しそうに話すのはあまり良い気分がしない。と言ってもエリシアは元々男が好きな方じゃないから俺以外の男とは仲良くしていないみたいだ。

……シアが寝言で言っていた俺の愛が重過ぎる。って言ってたのはわかる気がしてくるな……。


『うがあぁぁ!?』


催涙スプレーを手早く男たちに吹きかけると呻きを上げて倒れ込む。


「シア、行こうか」


「うん!」


笑顔で返事をしたエリシアの手を握りしめる。


「どうしたのナツキくん?」


俺の繋いだ手を見て疑問に思うエリシア。


「ん、いや、シアがはぐれたら面倒だし…それにシアに他の男が触ったなんてあいつら殺したくなるから俺の香りで消毒中」


うっわ。自分で言ってて寒気がするな……てか正直キモい。

俺はそう思っているがエリシアは違うみたいだ。


「ナツキくんの匂い…ナツキくんのっ」


嬉しそうで何よりだ。


「じゃいきますか」


内心ここのギルドが変態の集まりじゃないことを祈って……。



▽▽▽▽▽


「おぉ…!変態がいないギルドだ……!」


変態と思われる言動をやっている人が見当たらない。完全に小説やアニメで見るファンタジー世界の冒険者ギルドって感じだ。


「ようこそ冒険者ギルドへ!…あまり見ない顔ですがしっかり鍛えた身体付きですね。どこかのギルドで登録していますか?そしたら移籍証を作るのでギルドカードを出してください!」


目の前の猫耳の可憐と言う言葉がぴったりの少女、ギルド職員の服装だがネクタイが赤色だから多分新米なのだろう。


これはエルさんから聞いた話だが、ギルド職員の服装は女性だけネクタイで熟練度がわかるようになっている。確か赤色が一年から二年目、青が三年から五年。そして緑が六年目からそれ以上のすべて。

でもギルド嬢は6、7年目で好みの冒険者の嫁になって家庭に専念するのでやめていくらしい。

ちなみに男性職員は数が少なく、燕尾服のようなものに胸のあたりにギルドのエンブレムのピンバッチをしているだけで特に年代わけはしていないらしい。


「お願いします」


一言言って俺とエリシアのギルドカードを出してギルド嬢が受け取るとパソコンのようなものにスキャンさせてカタカタと懐かしいキーボードの音がする。


休日は我が家でネトゲ三昧の部屋に自衛官と警察官のおっさんたちが突入してきてキャンプ……思い出したらなんか寒気がしてくるな……。


エルさんに聞いた話では王都のギルドカードを見せると大抵嫌な顔をされるらしいけどこのギルド嬢というか新米なら特に嫌な顔はされないらしい。

それで赤いネクタイのギルド嬢を探して来てここで移籍証を作って貰ってると隣を向けばすごいことになっていた。


「むぅ〜っ!」


可愛い唸り声をあげながら頬に空気をいっぱいに詰めて俺を睨みつけている。

エルさんに感化されたのかちょっと仕草があざとくなることがあるがまたそれが良い。


「出来ました!どうぞギルドカードをお返しします。今から依頼をお受けになりますか?」


ギルドカードには種族、名前、年齢が書かれているが四つ目に移籍場所が記載されていた。

この移籍証を登録しておかないと依頼が受けられないらしいからしっかりと忘れずにやっとかないといけない。



「いや、今日は宿探しするから明日来るよ」


「はい!またのお越しをお待ちしております!」


ギルド嬢との会話を終えると俺がエリシアを一度見てギルド嬢にお辞儀をしていたことからそこまで敵意を向けてなかったようで多分少し嫉妬していただけだったようだ。



ついでで教えてもらった宿屋をとったが、宿屋と言うよりも一軒家の賃貸住宅に近いものだったがその日に契約することができて家具まで付いているからそこを借りて台所でご飯を食べてエリシアとルナと3人一緒に風呂に入って一緒に眠った。

もちろん疲れていたのですぐに眠った。





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