表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者召喚されたけど職業勇者じゃなくて幼女愛好家ですがなにか?  作者: YaM
第一章 勇者に巻き込まれた幼女愛好家、異世界に立つ
1/78

異世界転移

不定期更新になりがちだと思いますが、どうぞ読んでください!

「よく来てくれた、勇者たちよ」


王座に腰を据える髭もじゃのおっさんが偉そうに言った。

その周りには従者などが控えていて、オレこと相川那月あいかわなつきとクラスメイトの四人が場違いに思える空間だった。

なぜこの様なことになっているのかというと、時間は約1時間ほど前に戻る。


▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


その日、オレはいつもの様に幼女撮影に街に繰り出そうと高校から帰っていた。最近のマイブームは花屋の小学六年生の可愛らしい女の子だ。


「うわっ!カメラ忘れた!!」


いつものように鞄からカメラを取り出し撮影しようとしたが鞄の中にも、背中に背負っているリュックにもカメラは入っておらず、教材類のみ。そして撮影可能なものといえば制服のポケットに入れてあるスマホのみ。

そのスマホも充電が40パーセントしかないため、ソーラー式の充電器につなげているのであまり使いたく無い。

その時、三つの選択肢が頭の中をよぎる。


1,学校にカメラを取りに戻る。

2,このまま花屋のあの子を遠目で見る。

3,花屋に乗り込み、あの子をhshsしたりprprしたりーーーーー(自主規制)したりする。


……どう考えても3番はダメだろう。

オレが完全に社会的に死んでしまう。

2番はオレの中の獣が怒り狂って3番に移行してしまう。

この結果から導き出される答えはただ一つ。


「五分で戻るから待ってろよ!」


オレは誰に言うでもなく今までに無いくらいの速度で駆け走った。


それからさすがに五分ではつかなかったが時刻を見るとさっきから10分たって午後5時23分だった。


オレの教室は3階の2–Aで階段を登ればすぐのところに教室がある。2段飛ばしで階段を上ると案外すぐに着き教室の扉を開けた。


「あたしと付き合って!」

「私と付き合ってください!」

「私と付き合うのよね?」


赤っぽい髪を短髪にしている元気っ子で有名な高城雪歩たかぎゆきほ

紺色の腰まである髪を一括りにした清楚系女子の東雲朱鳥しののめあすか

そして最後の子は大和撫子に加えてSっ気の強い一つ年上の高3で東雲朱鳥の姉の東雲絢香しののめあやか


「え、えっと…ごめん。みんなのことは同じくらい好きなんだ…だから一人を決めるなんて出来ない…」


この美女、美少女たちから告白された男はオレの通っている高校では王子なんて呼ばれるほどの超イケメンで成績優秀、文武両道の完璧人間である高須勇人たかすゆうとだ。その男が気まずそうに告白を断っていた。


オレは告白に戸惑いながらもそっと彼女たちに気がつかれないように机の引き出しからカメラをとってリュックにしまう。

だが、やはり気がつかれてしまう。


「あれ、相川?」


オレは気がつかれないようにしていたのに……。

この男、高須勇人は鈍感なのにこう言う時は鋭い。

ほら、お前の3人の彼女が後ろで「いたの?」みたいな顔してるし。


その時だった。急に視界が歪む。

オレ以外の他の四人も視界が歪んだのか頭を押さえている。

それが少し続くと窓の外の夕暮れがまるで銀河にいると錯覚するような宝石を散りばめたような霧がオレたちを包み込み、そこでオレは意識を刈り取られた…。


▽▽▽▽▽▽▽▽▽


目を覚ますと目の前には先ほどの教室の風景ではなく西洋の城の王様が座っているような部屋で目を覚ます。

一番奥では煌びやかな服装の男が大きな椅子に腰掛けている。

その横にいたお姫様らしき人物が聖母のように微笑む。その微笑みに高須は見惚れていると脇腹をつねられたり足を踏まれたりしていた。

オレは大して惚れるようなこともなく、ただ綺麗な人だな〜。くらいにしか思わなかった。


「ようこそ!勇者様方!!私、アルステイン王国第3王女のエミリア・フォン・アルステインと申します」


第三皇女のエミリアがスカートの端をつまみお辞儀をする。

その仕草にまたもや高須は見惚れて高須ハーレムに攻撃を受ける。

……いい加減自覚しろよ…。

痛みをこらえながら高須が口を開いた。


「えっと、エミリアさん。勇者って?それより俺たちは元の場所に帰れるのか?」


「無礼な!!姫様に対してその口の利き方はなんだ!!」


高須の話し方が気に入らなかったのか騎士団長のような屈強な男が突っかかろうとしたがエミリアの制止に足を止める。


「良いのです。彼らは私が無理やり呼んだのですから、混乱しているのも当然でしょう?…勇者様の質問ですが、今すぐに元の場所に戻ることは申し訳有りませんが出来ません」


エミリアの言葉に東雲妹が泣き崩れてしまい高須が慰めている。今回ばかりは他の二人も何も言わないようだ。


「ですが!勇者様方を返す方法はあります!噂なのですが、魔族の王が転移魔法について詳しいらしいのです。だから魔王と接触できれば……」


ダウトだ。

彼女は少々嘘のつき方が下手だ。恐らく今まで嘘という嘘をついたことがないのだろう。あまりにも挙動不審過ぎる。


すると王様が椅子から立ち上がり声を上げた。


「よく来てくれた勇者たちよ。私たち人族の願いはただ一つ。忌々しき魔王を討つこと。お主らの願いは元いた世界に帰還すること。この二つはどちらも魔王を討つことで成し遂げられる。だから魔王を倒すのだ!」


人任せすぎやしないか?国の王ってのはもっと威厳のある奴がなるべきじゃないのか?

そう思っていると東雲妹を慰めていた男、高須が立ち上がり握り拳を作りガッツポーズをする。


「それじゃ、魔王を倒せば俺らも帰れてあなたたちも喜ぶってことですよね?ならやります!」


王様は思い通りに動く駒ができて嬉しそうにするが悟られないように礼を言う。


「おぉ、さすがは予言にあった勇者四人組……?5人?エミリア、勇者たちは四人ではなかったのか?」


「え。はい、四人のはず…5人いらっしゃいますね…皆様すみませんがステータスと念じてもらえますか?それと、ステータスの平均は100。いい人で150程度です。過去に召喚された勇者様方はこちらの世界の一般人を束にしても勝てません」


エミリアがそう言い、オレたちはステータスと心の中で念じた。

するとRPGのようなステータスが現れ、みんなは興奮していた。かく言うオレもそうだった。


「お、ステータスの称号欄に光の勇者ってのがある…」


最初につぶやいたのは高須だった。

高須の後の3人にも勇者関係があったようだ。


◇◆◇◆◇◆◇


高須勇人 17歳

人族

level1


筋力600

防御力600

知力200

精神力300

持久力400


スキル

剣術LV4

聖光魔法LVMAX

神眼LV4


称号

神に愛された者

聖光を司りし勇者

一級フラグ建築士


◇◆◇◆◇◆◇


高城雪歩 17歳

人族

LV1


筋力200

防御力300

知力400

精神力200

持久力600


スキル


弓術LV4

聖炎魔法LVMAX

鷹の目


称号

火炎を司りし勇者


◇◆◇◆◇◆◇


東雲朱鳥 16歳

人族

LV1


筋力100

防御力700

知力100

精神力100

持久力100


スキル


杖術LV4

回復魔法・聖LVMAX

浄化魔法LV4


称号

回復を司りし勇者

聖母


◇◆◇◆◇◆◇


東雲絢香 18歳

人族

LV1


筋力500

防御力300

知力1000

精神力900

持久力10


スキル


短剣術LV4

全属性魔法LVMAX

追跡


称号

魔を司りし勇者

大魔術師


◇◆◇◆◇◆◇


「そちらの四人が勇者なのか…それで?お主はなんじゃ?大魔術師か?それとも賢者か?戦える者ならなんでも良い」


王様の言葉にオレは首を振る。それと同時に自分のステータスを開示する。


「んなっ!?そのステータスは…ありえん!そんなのありえんよ!?」


王様が驚愕の色に顔を染めたのはやはり俺のステータスが原因だろう。


◇◆◇◆◇◆◇


相川那月 17歳

幼女愛好家(多分人族)

LV1


筋力50

防御力30

知力40

精神力10000

持久力20


スキル

短剣術LV1

片手剣術LV1

追跡

鑑定

鍵開け

禁忌・幼女魔法LV MAX


称号

巻き込まれし幼女愛好家ロリコン

技能複数保持者スキルホルダー

鋼の精神

鍵開け職人

アルステイン国王の嘘を見破る者


◇◆◇◆◇◆◇


俺 オレのステータスを見た途端、顔色を変えてどんどん顔を青ざめたり赤くさせたりと忙しそうだ。

と言うか俺の種族が種族してない…。

それを見て王は口を開く。


「で、出ていけぇーー!!衛兵!こやつに最低限の装備と金を用意して追い出すのだ!!」


オレの元に衛兵が駆け寄る。オレは抵抗せずに手を挙げる。


「言われなくても出て行くし、最低限の金とか貰えるんならお前らの隠したいことは言わないさ。だけどな、もしニセモノだったりしたらお前らのことを嘘偽りなく言って回ってやる」


オレの言葉に反応したのか王様のそばに控えていた近衛兵に一室に通して金と武具を持ってくるように伝えた。

そして持ってこられた片手剣と革製の胸当てや籠手の入った麻袋と金の入った麻袋を受け取る。

金の袋の中には白金貨が一枚、金貨が10枚、銀貨が5枚入っていた。


「ありがとよ王様……」


オレは小さく礼を言ってこの王城から出るのであった。


「相川!」


後方でイケメンが何か叫んでいるが幼女ではないため、無視をして足早に去った。


感想、指摘、誤字などがありましたらなんでも言ってくれると嬉しいです!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ