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虫工物語  作者: 光野 透黒
赤の章
1/1

カーマイン

まずは第一弾です!

 赤に染まる景色。

 赤色の壁、赤色の台所、そこに差し込む夕日の赤。

 こんなにも赤がきれいだと思ったことなんてなった。


 胸から赤色をまき散らしながら倒れたおかあさん。いつもの優しそうなエプロン姿がきれいに真っ赤になっていた。

 姿見に映るわたしも真っ赤。髪も眼も肌も、おかあさんが良く似合うと言ってくれた真っ白な服も真っ赤。


 とても、きれい。


 少し前位から、おかあさんが自分の心臓と私の小指を赤い糸できつく結びつけた。おかあさんはわたしがそれに気づいていないと思ってたみたい。でも、わたしはおかあさんの言う通り、あたまのいい子だから知っていた。


 おかあさんはわたしを自分だけのものにしようとしてた。


 みんなのとこに行きたいのに、赤い糸が痛くて行けなかった。だから、とうとう我慢できなくなったから、「ほうちょう」で切っちゃうことにした。おかあさんもこの糸のせいで痛い思いをしてると思ったから。

 

 そしたら、こんなきれいな景色が見れるなんて思いもしなかった。


 見とれてたら、玄関からお兄ちゃんが「ただいま~」と言いてるのが聞こえた。わたしの指に結びつけられた糸はあと二本。

 これも切ってあげなくちゃ。おかあさんにしたみたいに。



 切ろう。

読了ありがとうございます。

 これは「家族」に軟禁されてた女の子の話です。思った以上に暗い話になったかも。今度は明るい話になるように書いてみます。


自分の作品がどれほどのものか知りたいので、評価などなどよろしくお願いします。


(不定期更新なので、とても空くことがあります)

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