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転生~レイモンド家の次男として

夢の中で女性のような男性のような、どちらとも判別ができないような声が聞こえた。


「おきて。早く起きてお願い」


真っ暗な意識の中であってもその声はしっかりと聞こえてくる。夢とは思えないほど身体全体に鮮明に響き渡るような息苦しさを感じた。


(な、なんだこれ。く、苦しすぎる。)


真っ暗な意識から透は徐々に目が覚め始めると次に感じたのは「圧迫感」であった。


(うっ、な、なんなんだこの息苦しさと圧迫感は、、まるで)


透が感じたのは身体全体が何かに包まれながらも少しずつぐいっと押し出される感覚。


(--おお!!!)


どんよりとした視界の向こう側で男の低く力強い声が耳に響く。


(この声って俺の両親でもなければあの憎き上司でもない。き、聞いたことのない声だ。)


 そんなことを意識が覚醒していく中でふと考えながら目を徐々に開ける。徐々に光を取り戻しつつある視界の中にはみたこともないような男がこちらをのぞいていた。


(誰だ、、、、、こ、こいつは9


次の瞬間それまで暖かさに包まれていた身体全身が冷たい空気で覆われた。


「グワっ、、、、、!」


目が覚めて自分が初めて発した言葉はテレビや映画、いろんなところで聞いたことのある毛魂声だった。

---赤子の産声だった


(え、え、はあっ?い、意味がわからない、、だって俺はさっきまでやり残した仕事を家出していて変なゲームのサイトに登録して、、、、、あ、もしかしてあのサイトか?)


そんな考えが一瞬のうちに頭の中を駆け巡る。透は混乱した。仕事のプレゼン資料を忘れた時以来かもしれないほどの大きな混乱を。声をなんとかして絞り出そうとする。しかし自分の舌は思うように動かず、視界もぼんやりとしたままだ。


(も、もしかして俺っ、、、、、赤ん坊に、、、、)


正直言って正直言って受け止め切ることのできないような自分でも馬鹿だと思うような考えが頭の中を巡った刹那、またあの男の声が聞こえた。


「お、おい!!!クリスティ、見ろ!は、早く見るんだ!!!このこの瞳を!!!


先ほどの声が再び耳の中を通り抜ける。透はその声の中で必死に目の焦点を合わせようとする。しかしなかなか焦点は合わない。それでも彼は状況を把握するために焦点を合わせることに全集中させる。


集中の甲斐あってかぼやけていた視界が徐々にクリアになっていく。

そもそも赤ん坊の頃は目なんて見えたっけか。と思いながらも意識があり耳も聞こえる中でそんな考えは意味をなさないような気がした。というか今更そんなこと考えた上でと言った話である。


徐々に鮮明になっていった視界の中には麗しい銀髪をたなびかせた一人の女性がいた。顔つきからしておそらく日本人ではないのは間違いないだろう。彼の目の前に存在している美しい女性は汗に濡れた顔で微笑んでいた。顔にはどこか強張りというか疲れといったような様子が見てとれた。


「あなた、無事に産まれましたよ。私たちの子供が。よかった。」


(、、、、母、か?)


優しい声で語りかける彼女の隣に立つのは鋼のような光を反射する鎧をまとった巨漢の男。筋骨隆々で背丈も高く、頬には深いおそらく一生消えることはないだろうと思えるような傷痕があり、鋭い眼光の中にはうっすらと存在する優しさが垣間見える歴戦の見た目と雰囲気を醸し出していた。そして今だけは、たった今この瞬間だけは穏やかに細くなっている。


「ふむ、、、、泣き声も力強く逞しい。そしてこの子の瞳には知性がある。間違いない。間違いなくこの子は我がレイモンド家の血筋を正統に受け継いでおる。」


(レイモンド、、、、、、家名なのか?)


透---いやトウと名付けられることになるこの魂は急速に状況を理解し始めた。


(わかったぞ。あのサイトを俺はよくあるmmoの広告サイトだと勘違いしていた。だけどそれは俺の思い込みだった。そもそもオンラインゲームだなんてどこにも記載されていなかったではないか。あ、あのサイトは俺を本当に転生させたんだ、、、、そして、どうやら俺は女池のことして転生、いや産まれたらしい。)


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