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現実世界からの消失

深夜のワンルーム。薄く輝くラップトップパソコンの光だけが彼の周りを心細く照らしていた。


「はあ、、、、もうこんな生活はこりごりだ。」


そう一人で呟く彼の名前は佐藤透。年齢は22歳。ごりっごりの漆黒のブラック企業に勤めている。彼は小中高と冴えない青春生活を送ってきた。いや、青春生活とは到底言えないであろう。高校ではそれなりに勉強ができることもあり大学受験を終えそれなりの大学に合格することもできた。しかし彼はそこで燃え尽きてしまった。大学では大して勉強を頑張ることもなく資格なども一つも取ることはなかった。もちろんサークルに入ろうとはしたものの受験勉強の疲れからかサークルを探すこともせず四年。彼はなんとかギリギリの成績で大学を卒業した。


大学生活の中では就職活動を真面目にすることもなく四年の夏の七月、新卒という最強の切り札カードを持つ大学生が最も手を出してはいけない就職エージェントを使いなんとか内定を手にすることができた。その会社が今絶賛働いているブラック企業。


ブラック企業の客先常駐型システムエンジニアとして彼はまたしても徹夜作業を強いられていた。中小企業であり利益もそこまであるわけではないのでもちろん残業代を出すのも雰囲気的に渋ってくる。うちの上司は仕事が残っていても帰らせてくる。暗に家で残りの仕事を行えということを示してくるのだ。月の残業時間は計り知れない。今まさに目の前には誰でもできるような資料作成にマニュアルの原稿作成。つまりエンジニアとは名前だけのような仕事を行なっている。


手元に冷え切ったブラックコーヒーを置きながらパソコンの画面と睨めっこしているところだ。休憩がてら彼はぼんやりとした頭でネットサーフィンをしているとある一つの奇妙な広告にたどり着いた。


<<あなたも今すぐに異世界生活!!!!〜夢にまで描いた生活を!>>


「あ〜そういや俺が学生の頃異世界ものが流行ってからこの手のゲームの高校のサイト増えたなー」


ひとりでに呟きながらサイトをスクロールしていく。


〜あなたも剣と魔法で溢れる夢の世界で生活してみませんか?〜

友達ができなくて憂鬱としたつまらない学生生活、安月給でブラック企業での働き詰めの生活からは今すぐおさらばできます!!今なら早期加入特典として初心者応援スタータキットがつきます!!1


よくある広告だ。月額利用料も書いてないからおそらく基本プレイ無料のオンラインmmoだろう、と思いながら更に下にスクロールしていく。


〜このサイトの表示は一度限りです!!今ブラウザバックしてしまったらもう二度と表示されない可能性があります!!〜


「そういやこの手の広告も一時期snsサイトでもよく見かけたな。サプリとか美容系の初回500円的なやつで。」


そう思いながらとりあえず名前、性別(多様性の時代ということもあり三つの選択肢が)、そして利用規約、まあこの辺はよくあるものだから読まなくて大丈夫だろうと思いながら参加のボタンをクリックする。


「お、おい!ちょっと待ってくれよ。パソコンが、、、、」


登録のボタンを押した瞬間に目の前のパソコンは糸の切れたように画面が暗転した。彼の周りは静寂によって包まれる。


「あ〜嘘だろ。まあいいや明日も休日出勤だしさっさと寝よ。これは明日怒られるの確定だわ。最悪、、、」


彼は誰もいない部屋で一人そう呟きながら寝床に入り目を閉じた。


明日が来なければいいのに、、、





初めまして!今回初めて異世界転生ものを書いてみようと思いました!無双系ではないんですけど作中における魔法の使い方や仕組み、その他日常のほのぼのとした話もたくさん書いていきたいと思います!こんな話が読みたい!(例;初めてのスライム討伐や薬草採取の話が読みたい!!)などあればぜひ書きたいともいます!

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