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第70話

借りている家に戻ると鍋に湯を沸かし【樹樹(じゅじゅ)菜】を六本、丸ごと茹でる。水気を切り一本残して小房に分ける。【食用マンドラゴラ】は輪切りにしてから解体ナイフで花形に成型し、これも茹でておく。成型時に出た欠片は微塵切りにしておき、後で【(から)茄子】に詰める挽き肉に混ぜ込む予定。



ガルフ=トングさんの家では【バーサーカッター】が猛威を振るう。紐を引いたら猪肉の塊もあっと言う間に挽き肉だ。挽き肉と使い終わった【バーサーカッター】を受け取ると借りてる家に戻る。挽き肉はボウルに入れ、岩塩と大麦パンを擦り下ろしたものと微塵切りにした【食用マンドラゴラ】を加えて練る。練れば練るほど色が変わって……はい、肉ダネ完成。縦半分に切った【(から)茄子】に詰めればピーマンの肉詰めの仕込みは完了です。


【バーサーカッター】にJSS(浄化清浄殺菌)のトリプルコンボを掛け、そこにヘタを取り皮を湯剥きした【(あか)茄子】を入れ、紐を引きジュースにする。【(あか)茄子】ジュースは小鍋で煮詰めてトマトソースに。レッド・アイ用のジュースは飲む時に作ればいいか。【バーサーカッター】を洗っておかないとね。



そして、さっきから俺の心を悩ませて仕方ないのが「酢豚食べたい!!」だったりする。トマトソース、柑橘類の搾り汁、水飴、片栗粉、猪肉。ニンジン、ピーマン、玉葱もある訳だし。材料揃っちゃってるよ。


ああ、TVでプロ野球中継をチラ見しながら、キンキンに冷えたスーパーなドライのビールを飲みつつ酢豚が食いたいです。



どうせならついでに餃子も食べたいんだよなぁ…。



『関所の集落(仮)』の中央広場に設置された竈では、ファイン=ロックさんが大鍋で猪骨を煮ていた。どうやら芋麺用の出汁を取っている模様。審査官に豚骨芋麺を振る舞う用なんだろう。どうりで竈が二つ有る訳だ。



土魔法『土器』で大皿を作り、そこにマッシュ【茄子花芋】を三角錐型に盛り付ける。小房に分けた【樹樹(じゅじゅ)菜】を刺していけば【樹樹(じゅじゅ)菜】ツリーの完成です(笑)


更に『土器』でグラタン皿というか舟盛り器を作る。続いてはその中に小房に分けた【樹樹(じゅじゅ)菜】を盛り付けるだけの簡単なお仕事です。竈で焼く直前に岩塩と油を振ればOK。


もう一つ大皿を作るとマッシュ【茄子花芋】を盛り、茹でた花型【食用マンドラゴラ】を適当に乗せる。一本ままの茹で【樹樹(じゅじゅ)菜】は食べる直前にマッシュ【茄子花芋】に突き刺すぞ。これは、倒れなければそれが正義!な料理だ。前世で国営放送で見た時は皿に一本ブロッコリーを立てただけだったから、カメラが寄った時に倒れちゃったけれど。俺はブロッコリーを倒さない為にマッシュポテトを土台に使うぜ。



さあ、夕方になる前に中央の広場に仕込みの済んだ食材を運ぼう。

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