第527.5話 (閑話)
――― 今回は従魔達のお話 ―――
〜 コカちゃんの場合 〜
コッピョ コッピョ
「コカちゃん、こちらにおいでなさい」
「コカママ、はーいでしゅ」
ぼくはコカちゃん。コカコッコのこども。コカちゃんってなまえはヒゲママがつけてくれたの。ヒゲママはね、ぼくをまいにちコカママとコカパパのところにつれてきてくれるよ。
ヒゲママのおうちでごはんをもらう。ヒゲママもおなじごはんをたべるよ。コカママがドワーフはぼくたちとおなじごはんは、にがてなんだよっていってた。コカパパは、ヒゲママはここのみんなにごはんをもってきてくれるって。おまめにおやさい。にわとりさんたちにもごはん。ヒゲママはやさしいな。
ヒゲママにはおともだちがたくさんいる。カーバンクルにブタ。おねえさんたちは、よるにぼくをあたためてくれる。ほかほか。コカパパくらいあたたかいよ。まだみてないけどポニーもいるんだって。ポニーってなんだろう? すごくおおきくてはやいんだって。
ヒゲママにはエルフのおともだちがいる。でもどくになってるの。どくどく。どくはつつかなきゃ。コカコッコはどくになってるひとをつつくのがおしごと。はじめてどくをぬいたら、すごくふわふわした。
「コカ、お前にまだ解毒はまだ早い」
「だめでしゅか?」
「もう少し大きくなったらいいわよ」
「はーいでしゅ」
「チャーモ、どうやらコカは酒エルフの解毒をしたようだ」
「あらまぁ、それは負担がかかるわね」
「普通のドワーフならまだしもな」
「酒エルフの解毒は私達でも一仕事したって気分になりますものね」
「コカ、お前が突いたエルフ、どんなエルフだった?」
「えーとでしゅ、どくで、……へんなことばだったでしゅ」
「確定ですわね」
「いいかコカ、そのエルフは酒エルフと言って、酒を大量に飲み、望んで毒状態になるエルフだ。近寄っても良いが、おまえは突いてはいけないぞ」
「そうよ。酒エルフの解毒は成鳥のコカコッコでも手を焼くものなの。まだ魔力の少ないコカちゃんは手を出してはダメよ」
「はーい」
ヒゲママからオロールせんせーってよばれていたのは、さけエルフだったんだ。ぼく、きのうもきょうも、つついちゃった。ヒゲママがとめなかったから、きっとさけエルフがきけんなのをヒゲママもしらなかったんだ。
おしえなきゃ。おしえなきゃ。さけエルフがきけんだってヒゲママにおしえなきゃ。
「コカ、お前の魔力の回復もさせないといけないからな、二・三日はここに居なさい」
「そうね。正しい解毒の仕方も教えてあげないと」
「解毒を覚えるにはまだ早いが、コカはどうやら危険な場所に住んでいるみたいだからな。我々成鳥が教えてやらねばならぬ」
ヒゲママのところにかえれないのはさびしいけれど、コカパパが、むりをしたらぼくがしんじゃうっていってたの。ヒゲママのところにおかえりしたいから、ぼくはコカパパとコカママからいろいろおそわるよ。
きょうおぼえたのは、さけエルフって、どくいりきけん、ついたらしぬで。
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〜 カトリーヌの場合 〜
プーー
新しいご主人様、マジ素敵。アタシに美味しいご飯を沢山くれるの。魔力の草にお茶の葉っぱ。お茶の葉っぱは美味しい種類のものをお湯で柔らかくしてから出してくれる、マジ神。
お部屋の探検もし放題。イェーイ、楽しい。煙も出し放題。燻し煙は嫌がられたりするんだけど、ご主人様は喜んでくれたよ。トイレも綺麗だからラッキー。カーバンクルが居たらフタも閉じてくれるからラッキー。
でも、スライムの葉っぱは食べようとしたら止められた。綺麗な葉っぱは美味しいんだけどー。ご主人様って一緒に餌を食べるからさぁ、今度一緒に葉っぱを食べようってお願いするんだ。ご主人様ならスライムの葉っぱも食べれるって。虫避け草より美味しくない?
カーバンクルも面白いよね。飛ぶし落ちるし回るし。ご主人様とお話してるの羨ましいわ。アタシもお話したいしー。
それより、合コンじゃなくて合同フーモ、楽しかったんですけどー。見たことあった相手もいたけど。黒チャラ男もいたわ。あいつ面白いんよ。
白くて可愛い種類はお嬢様ってマジウケるんですけど。それだと黒い種類はみんな黒チャラ男か黒ギャルだってーの。黒チャラ男はハガーって名前だった。「ボクを信じて」って、チャラ男だし信じられないしー。
フーモってのはね、アタシら【手持ち豚】が煙を吐いて害虫を退治したり、害虫を寄り付かなくする作業の事ね。煙吐いてー、お腹が空くから草食べてー、煙吐いて草食べてーって繰り返すんよ。美味しい草はお裾分けするしー、不味いのは誰かに押し付けるしー。合同フーモ、マジ面白いんよ。そこでカレシ見つけたりー、しないしない。お付き合いするなら、やっぱイイ相手を見つけたくね?
イイ男は養豚場にいっぱいいるから、アタシとしてはそっち行きたいんですけどー!!
まぁ、今はご主人様の所が面白いしご飯も美味しいんだよね。変なチャラ男よりご主人様のがイイ女だって。そう、すんごいブラシも手配してた。あれでブラッシングされてたら誰でもモテ期到来するって。チャラ男も飼い主さんにブラシ買ってもらえば?
さて、オヤツ、オヤツー。野草タップリのクッキー食べよー。
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〜 おまけのラパン 〜
ミーシャ、ウォーター・ゴブリンの皿、気に入ってくれたかな?
悪い奴に拐われたら困るからな。一緒に旅した古代エルフにも「守っておやり」って言われたし。俺が守らなきゃ。でも種族が違うんだよな……。俺が半分ヒトになればいいのか? ケンタウロスかアシュヴァシールシャか?
ミーシャは上半身がヒト姿で下半身が馬姿のケンタウロスと、上半身が馬姿で下半身がヒト姿のアシュヴァシールシャ、どっちが好みかなぁ……。抱きしめるならケンタウロスだし、並んで歩くならアシュヴァシールシャか……。悩む!!
で…も、恥ずかしくて聞けない!! どっちの姿がいいかなんて俺……。それならポニーでいた方が…………。
「ちょっとラパン、気持ち悪いよ」
「うっ……五月蝿い!!」
「キモい男は嫌われるぞー」
「いやっ、それはその……」
「私はケンタウロスがいいと思うよ。お喋りできるもん」
頑張れラパン、俺頑張れ。でもミーシャの前だと恥ずかしいんだよ!!




