表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

524/530

第521話

カトリーヌは昨日の合同作業がよほど楽しかったのか寝るまで興奮気味だった。仕事しながら合同デートみたいな感じなのだろうか? 反動で今日は反応が鈍いので置き餌を用意しておき午前中はアンディーに付いていてもらう事にした。午後もダメそうならパイクお義祖父さまの家に預けてくる。


コカちゃんは毎日元気一杯。毎朝オロール先生をツンツンする行為がお気に入り。多分、毒が抜ける時の気の流れというか魔力の流れが見えてるんだろうな。それを面白がっているのに違いない。


オロール先生も毎朝リフレッシュのせいか夜のお酒が美味しいのだとか。これはアルチュールさんにも試してみないと。



養鶏場に市場で安く仕入れておいた萎びかけ野菜を差し入れする。萎びた野菜も吸水させて回復呪文を掛けてあげると少しシャッキリするのだとか。まぁ見た目の誤魔化しなんだけど。餌用なので萎びかけでも勘弁してほしい。コカちゃんを預けるとタッキーとチャーモに突かれるので俺も毎朝解毒されてます。




「ミーシャ、待ってたよぉ。早く噂のゴーレム話を!!」


「ハーレー先輩、落ち着きましょう」


「これが落ち着いていられるぅ? ゴーレムにお風呂の見張り番させるとか、どこをどうしたらそんな発想が浮かぶのかなぁ?」


「あ、それはボクが何度かお風呂で逆上せて溺れかけたので……」


「実体験からの発想かぁ」


「で、ゴーレムを湯守にさせるの?」


「いえ、ボクとしては手首に装着させるタイプを考えてました。どちらかと言えば魔道具っぽいですよね」


「魔道具みたいで手首にゴーレム!?」



ハーレー=ポーターさんがグイグイと迫ってくる。おっ、落ち着いて!!



「はい。生命力を感知するシステムを組み込んで、浴槽内で不適値を感知したら湯船の外に出すとか、脱衣所や番台にいる人に知らせる音声を発するとか、そういうシステムが組み込まれていたらいいかな…って。普段から装着する必要は無くて、入浴時に貸し出す方式で良さそうですし」


「面白い!! 面白いよ!! 職人ってお風呂でよく溺れるんだよお〜。後は酔っ払いが溺れるねぇ。ネタゴーレムっぽく見えるけど、実はそれなりに需要はあるんじゃないかなぁ?」


「ネタゴーレムですか」


「ゴーレムあるあるでねぇ…、取り敢えずゴーレム化してみようか……ってやつ」



やっぱりあるんだ、妄想しちゃって何でもゴーレム化しようとして生まれるネタゴーレム。怨念とかありそう。



「それでですね、ボク、この前魔力の使いすぎで倒れたんですけど、魔力を大量消費しそうな作業時に装着して倒れる前に警告してくれるゴーレムとかに派生するんじゃないか……とか妄想しました」


「魔力測定機のゴーレム版って事なのかねぇ」


「そこに人工生命というか、生命エネルギーとリンクする新しいタイプのゴーレムを使うとか、そんな妄想もしてみました」


「ちょっ、ちょっ、それはゴーレム機構じゃなくて錬金術の方のホムンクルス理論!! それは流石に職校(ここ)では無理だから!! 設備も素材も資金も全然足りないよお!!」



あ、無理ゲーだったか。スマートな腕時計とか酸素濃度を測定する医療機器がモデルだからな。何でもゴーレムにはならんよね。



「ハーレー先輩、素人考えでした。開発の為のお時間を奪ってしまってごめんなさい」


「いや、気にしてないからねぇ。ミーシャの意見は面白いんだよねぇ……。パラパラポンチ絵もかなり仕上がったから、上の人達に見せてみるところだよぉ〜」


「そうなんですね」


「コタツを馬車に変型させるのは実験中でねぇ、難しいねぇ」


「無理しないで下さいね」


「んふふふ、ありがとう。ミーシャは優しいなぁ」



いや、俺の持ち込みネタのせいで過労死されたら寝覚めが悪いだけですんで。



「ところで相談なんだけどねぇ、私ももう数年で職校(ここ)から出ていかなくちゃいけないんだけどぉ、ゴーレム工房を立ち上げるにもゴーレム学校を設立させるにも、今ひとつ箔が足りないんだよねぇ……」


「ハーレー先輩でもですか?」


「そう。ダメ押しが欲しいの」


「ボク、何も出来ませんよ」


「何かネタが出てこない? 皆を 「アッー!!」 と言わせてさぁ、ゴーレムの権威の一人って言わせる様なやつぅ〜〜」


「えぇ〜〜」



いきなり無理でしょ。そんな専門家じゃない俺なんかに意見を求められても…ねぇ。



「う〜ん、ハーレー先輩、ゴーレムって使う素材に制限って有ります?」


(コア)には専用の素材や魔法陣、適した魔石を使うけど、それ以外の素材は結構自由だよお。ガワに生肉を使うのは止めた方がいいけど」


「生肉ぅ???」


「フレッシュ・ゴーレムって言って、ガワに生肉を使うゴーレムが有るんだ」


「何に使うんです」


「災害指定モンスターを誘き出す時の餌に使うんだよお。疑似餌ってやつぅ〜」


「てっきり生命を冒涜する悪趣味なゴーレムかと思いましたよ」


「アンデッドともキメラとも異なるから私はそんな気持ちにはならなかったけどねぇ……、これが一般的感覚ってやつかなあ?」



疑似餌の他にも使い捨ての影武者なんかにしたりするのか。それって山賊に攫わせてアジトでゴーレムを爆破させたりしたり出来そう。囮捜査員のゴー=レム子ちゃんだな。ゴーレ=ムン君かもしれないけど。


ヒト族なんかだと公開処刑の悪人役で使ったりもするのだとか。市民の不満をガス抜きする為に稀に公開処刑があるみたいだけど、架空の悪人をでっち上げて処刑する訳にもいかないので、そこはフレッシュ・ゴーレムで代替なのか。流石に闘技場の戦士役をフレッシュ・ゴーレムで……とはいかなかったとか。



あ……、浮かんだ。スケルトン・ゴーレムってどう?。アンデッドの一種の骨骨(ほねほね)な方のスケルトンじゃなくて腕時計の方。ガワが透明で中の構造が見えますってやつ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ