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第520話

「石の形は気にしないから安心してくれ。ミーシャの好きな様に研磨してくれればいい」


「ありがとうございます」


「ラルフロの凄い所は規格サイズ無視のところだからな」


「俺は世界の(ことわり)に縛られたくないだけなのさ」


「規格サイズが苦手というだけの話とも言うな」



高尚な事を言ってる様で、そうでもなかった。



「ボク、早目に研磨して持ってきますね」


「いつものやつ、研磨ノートも忘れずに頼むぜ」


「はい。分かりました。データは大事ですもんね」


「いや、あれを読むのが面白くてな」



そんな理由なのかよ。



「そんな理由なの?」


「いや、デザインを膨らませるのに研磨ノートは大事だからな。それと相当に面白い」


「アリサの一狩り日記みたいな物だな」


「うっ、アレか……」


「一狩り日記って何ですか?」


「あーー!! ダメダメ!!」


「鐘割り嫁の一狩り日記は冒険者ギルドに行けば読めるぞ」



どうやらアリサお姉ちゃんの黒歴史的な何からしい。



「それとミーシャ、何か面白い石は無いのか?」


「そうですね、研磨途中の石なら」


「見せてみな」


「これ、アリさんから貰ったんです」



そう言いながらアリさんから貰ったガーネットを取り出す。何の変哲もないガーネットなのでつい見せたのが運の尽きだった。



「これ、アリから貰ったってマジか?」


「はい。畑で貰いました」


「少し研磨したのか。これ、ありのままの姿が見たかった。もう無いのか?」


「貰ったのは一つです。またチャンスが有ればアリさんにお願いしてみます」


「是非な!! 出来ればそれも売ってほしい」


「これですか?」


「バニーのイベントに使えそうな気がする」


「ミーシャちゃん、売っちゃえ売っちゃえ」


「そうだな、アクセサリー二つ分の加工賃で相殺ってのはどうだ? 地金代は貰うけどな」


「あ、売ります!!」


「バニー合わせだから年内で頼む」



チャンスが有ればまた飴と交換してもらおう。



「地金はどうするつもりだ?」


「防錆を考えたらミスリルベースの合金だろうな」


「そこに金とオリハルコンを少々入れるか?」


「金が入るならアダマンタイトでも良さそうだろ。いっそ金ベースにミスリルを足すとかも面白くねぇか?」


「毒性が無いのなら朱銀を使ってみたいところもあるが」


「危険だろ。確かにアレには憧れる」



俺にはよく分からない地金談義が始まった。よく分からないけど高級そうなのは単語の端々から想像出来る。それと毒性とか物騒な単語も聞こえるんですけど。




「ミーシャちゃん、外に行こっか」


「リンド=バーグさんはいいんですか?」


「ああなったら暫く止まらないからね。オッサン達は放っておこう。今のうちに冒険者ギルドに行くよ」


「あ、はい。じゃあラルフロ=レーンさん、よろしくお願いします」


「お〜う、またな」



盛り上がったオッサン二人を見捨てたアリサお姉ちゃんに手を引かれ冒険者ギルドに向かう。目的は明後日の “ タロール茸採取依頼に伴う確認 ” ね。久々にヒル避けとかダニ避け薬品とかも使うって事か。



「久し振り過ぎて忘れてます」


「じゃあ早目にギルド集合で。私とチーウで装備してあげるから」


「これってコカコッコが居たら不要になりす?」


「コカコッコが同行だと安心感は増すけど、それでも完全ではないから装備は必要かな」


「畑の世話とか草刈りなら?」


「それならコカコッコが居たら大丈夫だよ。ホーンラビットも寄り付かないし」


「そうなんですか?」


「ネズミ、ウサギ、リス、小鳥、その辺りはコカコッコの先祖のコカトリスが天敵だからね。そのせいか成鳥のコカコッコにも寄り付かないんだ」


「養鶏場の鶏は仲良くしてましたよ」


「それはネズミやヘビを退治してくれるからじゃないかな? コカコッコが卵やヒヨコを守ってくれてるからじゃない?」



じゃあ、将来的には俺の家でも(ばん)コカコッコしてくれる訳だね。



明後日は依頼人が俺で護衛の指名依頼はC級パーティーの『地底()』。そこからリーダーのチーウ=エーツさんとアリサお姉ちゃん、つまりアリサ=ランドさん、この二名が派遣される。俺の従魔は【グライダー・カーバンクル】のアンディーと【手持ち豚】のカトリーヌ、それと移動に【運魔(ウマ)】のワギュ、ラパンを連れて行く。足りない一頭は馬車組合からレンタル。前に『関所の集落(仮)』から一緒に移動した事のあるスノウが居たのでスノウを指定した。


タロール茸の採取が目的で、見つかれば残りの四大茸も採取する。買い取り対象はタロール茸以外の四大茸で毒キノコには触らない。その他食用可能のキノコは常識の範疇の量であれば採取許可。その他の植物の採取や野生動物の狩猟は『地底()』メンバーの判断に任せる事とする。


と言う内容で申請は完了。堅苦しいけどトラブル防止には大事なこと。間違って遭難した時とかでも救助に役立つからね。


さすがに趣味のキノコ狩りなので職校の単位には算定されないけど、カトリーヌがキノコ探しに役立つ証明が出来たとか、レア薬草が見つかった場合には職校や学園に記録される可能性がある。……ので冒険者ギルドに申告しておくものなんだって。



「ボク、この後コカちゃんをお迎えに行くんですけどご一緒します?」


「行く!! ヒヨコちゃんを見てみたい」



俺の可愛いコカちゃんはアリサお姉ちゃんにもアイドル認定頂きました。



「色味が凄いけど凄く可愛い」


コピョ コピョ


「大きくなったら一緒に冒険に行こうね」


コピョピョッピョ


「よーし、アリサお姉ちゃんと約束だぞ!!」

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