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第510話

俺の敷地はもう決まったという事なので整地作業をお願いしてもらう事にした。検脈師にも大丈夫だというお墨付きを貰ったとの事。中庭にはプルモニアを植えて、その周りに木賊(とくさ)を植えるか東屋的な物を設置するか。東屋が無くても縁側があれば庭を愛でる事は出来るな。池、池は無理か。手水鉢かな。鹿威しでカコーンと鳴らすのは異世界人バレしそうだから止めておこう。中庭、縁側、月見酒。露天風呂が有れば最高なんだろうけど覗かれても困るので敷地内には設置しない。認識阻害の魔道具を使えば覗かれないんだろうけど、そんなお金が有ったらジャミ禁こと集塵の魔道具を買うぞ。


農地になる場所は真っ先に開墾してもう牧草を植えたって話だ。それから様々な作物を作付けしていくんだな。野草、雑草、【飼い葉クッキー】の材料とも言う。


作物かぁ…、そう言えばスパイス類はどこから仕入れてるんだろう。スパイス村でもあるとか? スパイス村かぁ? 本当に有ったらカレーの村だな。避暑地カレー沢? カレーの村なんか出来たらミケヲさんが通い詰める気がする。俺も通いたいし。


カレー用スパイスは無理でも、生姜やワサビ、山椒、後は薬味類なんかを専門に作る畑が欲しいなぁ……。薬草畑ならぬ薬味畑。それは薬草園とか植物園になるのか。雰囲気的に学園や錬金術ギルド管轄っぽい。ここは早目に相談してみるのが良さそう。そもそも学園にスパイスを弄りに行こうとしていたのに、授業の参加日数が足りないとか、職校側に入り浸っていたりとかでカレーから足が遠のいていた俺が悪い。そもそも学園の樽風呂が悪いんだよ!!



{ ―― 八つ当たりはいけませんよ ―― }



ああっ、ごめんなさい、ごめんなさい。反省っっ!!



樽のお風呂は横方向に輪切りにしたらアンディー、カトリーヌ、コカちゃんに丁度良さそうだな。クルラホーンとかの妖精達にもいいかもしれない。


カトリーヌとコカちゃんをお迎えに行く前に学園に立ち寄ることにした。目的は薬味園!! ショウガにミョウガ、シソにワサビに練りカラシ。いや練りカラシは生えてないな。練りカラシは溶くものだ。薬味の他にもハーブやスパイスを……って普通に薬草園だな。




「すみません、学長先生はお手すきでしょうか?」


「少々お待ちください」



普通は一学生のアポなし面会は有りえないんだろうけど、幸か不幸か俺の場合は “ やらかし報告 ” の関係で優先的に学長と面会出来る。学生証も特殊仕様だし。


三十分ほど待つと学長先生が姿を現した。お久し振りです。



「今日は何用かな?」


「あの、学長先生に質問というかお願いというか」


「それでは部屋に行こうか」



ここでも施錠と防音の魔道具は必須。今回の面会理由は発明でも発案でもないけれど、俺の土地取得の経緯は秘匿案件なので仕方ない。そうだ、ついでに分離や除去の魔法について聞いてみよう。



「あの、学長先生はボクが『スワロー』の新規開拓地区に土地を貰って家を建てる話は聞かれていると思いますが、それに少しだけ関係する話なんです」


「その若さで素晴らしい事だよ」


「ありがとうございます。それでですね、小さいながらも中庭や家庭菜園を持つ予定なんですけど、それとは別にボクはスパイス類に興味が有るんです」


「【生薑(ジンジャ)(そう)】や【細辛茄子】を新しい手法で使いこなした話は聞いているよ」


「その辺りのスパイスやハーブ類も育てたいんですけど、家庭菜園には少し似合わないと言うか、家庭菜園には従魔達に与える植物も植えたいので……」


「ハーブ類は都合が悪いか」


「はい。【虫来ず草】は植えますけど」



ハーブ類を植えると農薬代わりの防虫効果は期待できそうだけど、カトリーヌが食べちゃいそうで怖い。コカちゃんに巡回してもらうと防虫してもらえそうだし。



「ボクはまだ学園の事を良く知っていないので、付属の植物園や薬草園が有るのか、生徒が利用出来るのか知らなくて」


「学園付属の植物園は学園で管理しているし、薬草園は錬金術ギルドの管轄になっている。栽培技術の取得の為の実習は有るけれど、生徒個人でどうこうという事はやらせていないよ」


「そうですよね」


「それで、ミーシャ=ニイトラックバーグは個人的に植えたい植物が有る…と」


「そうなんです。薬草と言うより薬味と言うか、一般的なハーブとも少し違うので」


「薬味とは?」


「スパイスやハーブ、薬効の弱い薬草で食用になるもの全般を纏めてそう呼んでみました。料理の質を上げて若干の薬効も期待できる植物全般といったところです」


「それなら錬金術ギルドの部門外の菜園として展開できそうだ。いや、農業ギルドと商業ギルドとの合同菜園と言うべきなのか……希望する規模は?」


「温室、中程度の【プルモハウス】で二棟ぐらいは欲しいです」


「作業小屋も要るだろう。【プルモハウス】三棟分の土地、大体で五十トゥーボ程度の土地に作業小屋と温室を二棟、余った土地は露地植え用に使う感じでどうかね?」


「ありがとうございます。土地代は正規の額で支払いますので手配をお願い出来れば有り難いです」


「もしかしたらギルド貸与になるかもしれないが、ミーシャ=ニイトラックバーグが管理する土地として申請しておこう。ただ、エリアはギルド指定になる可能性が高いだろう」


「ボクはポニーで移動出来るので、極端に馬車道から離れていなければ大丈夫です」



家から離れた場所になりそうだけど、下手に薬味園が家に隣接していたら気になって仕方なくなりそうなので、それなりに離れていた方がいいのかもしれない。離れてるって言ったって一駅程度でしょ? ポニーで乗り付けたらいいじゃないか。


カレー計画に又一歩前進したのかな? いや、あまりカレーと関係無い薬味なのか。どちらかと言えばざる蕎麦やカルパッチョに向かって歩き始めた感じと言う事で。

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