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第496話

そろそろ解散する頃合いかな……。簡単にお茶室に入るための算段は決まらず仕舞いだけども。



「あの、そろそろ下界に戻りたいんですが」


「えっ、もうなの?」


「九時を回ったらコカコッコの雛を養鶏場の親の所に預けに行くので」


「あれ? ヒヨコ飼ったの」


「成り行き上ですがね」


「黄色くて可愛いよねぇ」


「コカコッコなので、間違ってスプレーされたカラーヒヨコ状態ですが」


「そんな色なのか?」


「ヤバイ色合いですよ。可愛いですけど」



色はアレでも可愛いヒヨコよ。懐いてくれてるし。いや、コカちゃん以外も皆可愛いけどね。



「しかしミーシャ君はテイマーでもないのに所有する従魔の数が中々だよね」


「はい。成り行き上ですが」


「そうだ、吾輩とも従魔契約してみるかね?」


「はいーっっ???」


「従魔契約と言うより愛人契約か」


「丁重にお断りさせていただきます」


「別に取って食おうって意味じゃなくてだね、愛人契約だと個室で二人きりで会うのに理由は要らないって意味なんだけど」


「いやいやいやいや、駄目ですよ」


「駄目?」


「これでも結婚したくない女子なので」


「それなら尚更愛人契約しとけばいいのに。猫獣人のお手付き髭娘なんて誰も狙ってこないから」


「髭娘自体ドワーフ以外に需要は少ないので結構です」



いや、本気で付き合う気がないのは分かるけど、夜這いの醜聞を通り越して体裁が悪すぎでしょ。



「ヒト族の貴族なんかだと良くある話だよ」


「それなら、専属の宝石研磨職人にでもして下さい。奥方様達にプレゼントするアクセサリーに使う宝石を研磨する職人の一人って事にして、それなら何とかなりません?」


「そう二人っきりにはならないね。いっそ娘になるか」


「むっ、娘……?」


「吾輩が若い頃ドワーフ相手に外に作った娘にしておこうか」


「いや、それだと年齢が合わないです」


「それなら異母兄妹か……いやミーシャ君の方が年上って事は異母姉弟になるのか? それより従姉弟(いとこ)がいいか?」


「不毛ですよ、止めましょう」


「うむ、確かに」



ラノベの異世界転生モノでよくある偽装婚約や偽装結婚、まさか俺にその話が湧いて出るとは思わなかった。しかも中身は元日本人のオッサン同士だぞ。



「まぁ、吾輩の養子になるのが一番安心だろうね。養子でも親子になれば婚姻出来ないからね。吾輩の妃達に妬かれる事もないし、ナツメグにも申し訳がたつ」


「それもなぁ……。ちょっと待って、年下の養親って可能なの?」


「あ……っ、もしかして吾輩、ミーシャ君をママって呼ぶ事になるのか?」




愛人契約よりはまだマシだけどな。深入りしない程度の付き合いにしておこう。そのうち良い対策も取れるだろうし。


やはり 「新聞ー!!」 するのが一番早い連絡網なのかなぁ。



「あの……  「新聞ー!!」 って空間に投げ付けるのって、次元収納に入れながら投函できません?」


「試した事が無いから分からないね」


「後はEメールみたいに仕様変更出来たら良いですけど」


「上様ー!! 聞こえてますかー???」



システムの開発者に叫んで伝えてるよ。



ガシャーン

{ ―― 新聞ーー!! ―― }




ひいっっ……。


いきなり空間から号外新聞が現れた。『善処します』って書いてあるぞ。号外のくせに一面以外は白紙だし。




お茶室から退出し、意識が戻ったので時間を確認したら三十分も経っていなかった。これ、時差が限りなくゼロになったら『次元収納(インベントリ)』扱いなんだろうな。



ムキュウ?

プープー

コピョピョ


あ、皆俺の事を心配してくれてた。



(「ただいま」)


(「おかえり なの」)


「皆、心配させちゃった?」


プヒプヒ

コピョ ピヨ コピョ


「大丈夫だからね」



カトリーヌはオロール先生の部屋が気になるみたい。多分、酒臭くてヤニ臭くなってるんだろう。プープー言ってるから「折角綺麗にしたのに」とか文句を言ってる予感。


そう言えばドアに九時までは寝てる旨を貼っておいてたな。折角だからベッドに転がって三匹をモフろう。



コカちゃんを預けに出掛ける。オロール先生は無視でいいや。ハーレー=ポーターさんからは  「何時でも来室可。その話、詳しく!!」 と書かれた返事が来ていた。明日はカーン=エーツさんの講演会が有るからそれを聞き終わってからにしよう。馬車にトランスフォームするコタツのネタはいつ打ち明ければ良いのだろう。


俺としては電動ベッドの方が欲しいんだけどね。



コカちゃんを預けたら遅めの朝ごはん。アンディーもカトリーヌもまだ朝ごはんを食べてなかったので冒険者ギルドの中で済ませる事にした。特に面白い依頼も掲示されてないし。今の時期は農作物の収穫や木の実の採取に付いていく護衛任務が中心だ。つまり、アリサお姉ちゃんに付いて来てもらうには指名依頼を出す必要が有るって事ね。



そうだ、松茸!! 松茸を探しに行こうと思ってたんだった。それもカトリーヌの嗅覚を頼りに。


という事は四大キノコの情報が要る訳で。タロール、ジロール、トリル、ポール。取り敢えず職校で聞いてみるか。その上でアリサお姉ちゃんに指名依頼を出す…と。


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